第5幕ー6 闇の洞窟とミロの決意
魔族が住む村、ナロ村では、ダークスパイダーのミロが、飢餓の毎日に絶望していた。
殆どがドラキュラの独裁政治によって、税金は異常なほど値上がりし、国民は、大貧困に陥っていた。
ドラキュラ族は市民として認められたが、他の魔族は、市民権を得られず、奴隷として働かせられた。
ミロの家では、5日前、ドラキュラの役人が家を訪れた。
「おい、ベトナーシェクいるか??出て来い。」
役人は、家の扉を思いっきり叩き始めた。
「なんですかあなた達は。」
ミロの父親、ベトナーシェクは、扉を開けると、役人に質問の意図を尋ねた。
「貴様、反乱に加担しているようだな。分かっておるのだぞ。貴様ら魔族が、我がドラキュラ族に対して、恨みがあるのはとうに知っている。だがな奴隷の分際でそんなのは持っての他や。」
ドラキュラの役人は、ベトナーシェクに手錠をかけると連行した。
「魔族協定違反に伴い貴様を連行する。」
「お父さん、ちょっとあなた達いいかげんにしてください。この人が何したって言うんですか??」
ベトナーシェクの妻で、ダイアは、役人の腕を掴んだ。
するとドラキュラの役人は、ダイアを突き飛ばした。
「ダイア!!!」
「離せ、貴様も連行されたいのか、魔族協定に違反するものは、家族も同罪になるのだぞ。どちらにしろ、ダークエルフ共を味方にしたところで我らに勝ち目はない。我が国の軍勢を倒せるほど、強大な魔力を持っていないことはとっくに確認済みだ。」
「何故そのことを??お前らドラキュラは魔術なんて使えるはずがない??離せ、親父!!」
「ブランヒュリプト!!!!!」
ドラキュラの役人は杖を持つと、そう唱えた。
するとミロは壁へと拘束された。
「ミエルタストゥ!!!、さあその8本の脚も手も切り落として、二度と、何もできないようにしてやろうか??」
ドラキュラの役人は、杖を持つと、脅迫をしながら壁へと迫ってきた。
「お願い、ミロには手を出さないで!!!」
「黙れ、アバタケダブラ!!!!」
白い閃光は一瞬にして、ダイアの命を奪い尽くした。
すると役人は、魔法を唱えるとその場から瞬間移動をしてしまった。
「親父、母さん!!!」
ミロは、ダイアに近付いたが、既にダイアの息は無かった。
ミロの表情は、青ざめていた。
「母さんが死んだ。そんな。。。よくもドラキュラ共め!!!。許さん!!!!!」
その晩、ミロは家を出た。ドラキュラに復讐をする為に、そしてドラキュラ属を滅亡させるために。
来たる終末の日に向けて、闇の洞穴へ向かっていた。
ドラキュラ族に復讐する為に、ここに蜘蛛族、グレムリン族、メデューサ族、そして、ミロも。
ミロは闇の洞窟の奥深くへと進んだ。
「来たか、ミロ。覚悟はできたのだろうな。この戦争は絶対だ。甘い考えでは、失敗するぞ。」
ミロに声をかけたのは、ダークエルフの一人ハルシュターフだった。
「母さんは、死に。親父は連れ去られた。俺はドラキュラが憎い。あんたらダークエルフと手を組めば奴らを殺せるんだろ。俺は魔法が使えない。だけど、魔法でドラキュラを殺せるなら、俺は死んだって構わない。」
「その心だ。来るべきは、魔族の未来のために!!!」
「うぉーー!!!!!」
魔族達は一斉に雄叫びを挙げた。
ドラキュラ歴15年、11月1日、魔族は、ドラキュラ族への反乱を起こした。




