第4幕ー8 氷の使い手
戦艦フェルートで煉獄の七眷属最強の氷使いサミュエルはキルバスと対峙した。
「あんたやっぱり氷の使い手だねえ。そうだと思ったねえ。どう考えても草使いの僕の方が不利だと思うけどねえ。」
キルバスは、自身ありげにサミュエルを見ながら言い放った。フェルートの甲板からは轟音を上げながら響き渡る大砲から放たれた砲弾が海面をうねらせ、水しぶきを上げる中、氷使いが不利であると悟ったのだろうか。自身に満ち満ちた不気味な笑みを浮かばせた。
「お前、確かに頭が切れるようだな。だが私が氷だけしか使えない剣士だといつそのような事を言った!!!」
サミュエルは視界から一瞬にして消えると、キルバスの後方へ周り、刀身を振り下ろした。その瞬間キルバスも攻撃を避け切り瞬間移動をするとサミュエルの死界へと回った。
そして無数の花びらがサミュエルの方へ包んだ。サミュエルは凄まじい冷気でその攻撃を氷結した。
「限りなく早いスピード確かに君は煉獄の7眷属の中で最も素早さにたけている戦士だと、僕は察した。」
花びらは鉄片へと変化すると、サミュエルの身体を掠めた。サミュエルは瞬間移動を繰り返してその攻撃を躱した。そして冷気を操ると凄まじい勢いで、鉄片を凍らせた。
氷の冷気は、キルバスの身体にまで到達しそうになったが、キルバスは、炎でそれを防いだ。
「僕は花びら使いではない。花びらを鉄片へと変え、その摩擦で熱や炎、しいては静電気まで作り出すことが可能だ。」
炎は瞬速で伝わると、サミュエルの身体にまで到達した。そして氷結した鉄片は、氷を砕け散った。
一斉にサミュエルの周辺へ集合すると、鉄片の花びらを擦り合わせた摩擦熱で炎の渦を巻いた。
その温度は800度近くにもなると、サミュエルの周辺に封じ込めた。
「貴様!!!」
サミュエルは油断したのか、渦に巻き込まれそうになったがそれも束の間だった。纏った炎の渦は、一斉にサミュエルの周辺に収束すると爆発した。
その爆発により、甲板周辺のフェルートの機内は、渦を巻き大爆発を遂げた。
近くの甲板で戦っていたダヴィーデクは、凄まじい爆発の勢いにたまげた表情をした。
「うわぁ、キルバスのやつ派手にやってんじゃねえか。」
「隊長、こっちだって、負けてらんないっすよ。あのでかいのぶっ潰さなきゃならないんすから!!」
ダヴィーデクとエスピネルは、ロードと激戦していた。タコのような6本の触手を纏ったロードは、甲板で暴れまわっている。
「リンボールパンチ21 マシンガンディレクト!!!!」
ロードの6本の触手は1つにまとまると、巨大な拳の形へ変化を遂げた。猛スピードでダヴィーデクとエスピネルの方へ接近すると轟速で繰り出した。
ダヴィーデクは巨大なバリアシールドを形成するとロードの攻撃を防いだ。しかしロードはシールドを破ると、凄まじい衝撃波を上げながら、ダヴィーデクへと接近した。そして強烈な拳は赤黒く光るとダヴィーデクの身体をすっ飛ばした。全身から赤黒く燃えるような衝撃波を出しながら、連続して50発以上もの強烈なパンチを繰り出した。
そのパンチを一つ一つダヴィーデクは、強靭な肉体で受け止めていく。しかし、30発目を喰らっていくうちに、ダヴィーデクも疲れ果てたのか、ガードしきれず、受け止めきれなくなった。
「まだ、終わりやしねえ!!!。行くぜ!!!狂犬の拳!!!!」
するとダヴィーデクの拳は巨大化した。
ダヴィーデクも燃えるような激しい感情を爆発させると、ロードの上方へ跳躍すると巨大な拳を叩きつけた。
「これで終わらせる!!!業火の龍武拳!!!!」
ダヴィーデクの身体は赤く光り出すと、凄まじく燃えるような炎が両腕から全身を包んでいく。そしてダヴィーデクオーバードライブモードへとなった。そして猛スピードでロードの方へ突進していくと100発にもなる連続パンチをロードへ放った。
その凄まじいスピードはロードは身体は怯む隙も見せられなかった。そして99発目の強烈なパンチの末、ロードの顔面に100発目の最後の拳がぶつかった時、ロードの身体は甲板の外へ吹っ飛んでいき、海中へ落下した。
「馬鹿野郎、やっぱり、雑魚じゃねえかぁ、、、あー、いってぇなちくしょう派手に、殴りやがって、、、!!!」
「隊長、大丈夫ですかい?」
「ああなんとかなあ。しかしあのやろう以外にもまだ残ってやがんだろう、、はあっ、はあっ、、、」
ダヴィーデクは荒い息を上げながら、立ち上がった。




