第4幕ー7 ドラゴンの力
「エミリオロシュマン!!!!、見ろ」
ギラはエミリオの前方に立ち塞がると怒鳴り散らしたのだ。
エミリオの耳元にギラの叫び声が響き渡ると、剣を取ったギラが何かを唱えるとギラの持つ剣は双剣へと変化するのであった。その双剣の剣先が2つに交わると赤い光が生成されたのだ。生成された光は大きく肥大化してゆくとギラの剣先から赤色の鋭い破壊砲が繰り出されたのであった。
「ぐぁーーーー!!!!!!!」
エミリオは凄まじい爆風を浴び目を眩ませた。爆風がエミリオを覆い周辺を巻き込んだその時であった。煙が辺りを立ち込める中、エミリオの周辺を真っ暗に包まれた幻覚のような映像が覆ったのだ。そしてはっと目を開くと、そこには自分と同じ顔をした姿をした男が横たわってる姿があった。
「あの男は俺の夢の中に出てきた男だ。まさか未来の俺の姿か、、それとも、、違う。俺と同じ顔をしている。俺の分身かそうじゃない??おいお前一体何を知っている???」
その男に見覚えがあった。
遥か未来のバグミュダットを旅している男だ。見た事もない洋服、見た事もないような言語。そして見た事もないような建物。他の男や女と一緒に旅をしていた。
「今そこに横たわってる男こそ、お前の本当の姿さ。お前はエミリオ・ロシュマンなんかじゃない。中山龍太郎。それがお前の本当の名前さ。ここは奴の精神の中の世界。そしてここでお前が死ねば、奴は2度と目を覚まさなくなるんだよ。」
ギラは眠る男を指さすとそう言い尽くすのであった。
エミリオは唐突にギラに言われたことが理解できなかった。
不意に頭を硬くしない為にも、エミリオはギラに怒鳴り散らしたのであった。そしてギラに近づくと剣を向けた。
「貴様何が言いたい???その世界の男のことなど俺は知らん。俺の名はエミリオ・ロシュマンのはずだ。そいつは俺の夢の世界に出てきた男だ。俺は夢の世界で旅行をしていたんだ。違う、、夢じゃない。まさかあっちが現実でこの世界は幻想だと。」
「全ては俺が仕組んだことだからな。現実世界で中山龍太郎としてのお前にパスを渡してこの世界にお前の精神を引きずりこんだのさ。」
するとエミリオの前でギラの姿が変化し始めたのであった。その姿に見覚えがあった。エミリオが見ていた夢の世界でレミュシー・ロズワルドと名乗っていた男だったのだ。レミュシー・ロズワルドは龍太郎にオールマイティパスを渡した張本人であったのだ。その姿にエミリオの表情が変わったのだ。
「お前は????」
「全てを思い出せてやるよ、中山龍太郎!!!!!」
レミュシーの姿になったギラは、エミリオの方へ瞬間移動をした。エミリオはその姿に驚愕すると同時にエミリオの脳裏に一気に激痛が襲ったのであった。エミリオは激しく頭を抑えると現実世界の映像は一気にフラッシュバックした。旅客機の中に佇むハイジャックをする男と眠らせる乗客達。
記憶が全ての記憶が蘇って来た。現実世界での龍太郎としての記憶もだった。
「ここは???夢の世界か、、、」
次の瞬間エミリオの意識は完全に中山龍太郎としての意識に切り替わったのであった。龍太郎は周辺を見渡した。どす黒い空間の中に男は立ち尽くすと龍太郎に話し始めた。
「俺の本名はレミュシー・ロズワルド。この世界ではギラという姿だがな。お前は死んだんだよ。中山龍太郎。あの飛行機でテロリストに毒殺されてな。」
頭を抑えながらエミリオは苦し紛れに答えた。するとどす黒い幻覚が浮かぶ中レミュシー・ロズワルドの姿をしたギラが剣を持ちエミリオに斬りかかって行くとエミリオとギラの剣は激しくぶつかりあったのであった。激しい火花が散る中、エミリオは、ギラに言うのであった。
「違う。俺も全て思い出したぞ。俺はあの飛行機で眠らされたはずだ。死んではいない。」
「違う、死んだのさ。だがな時空の弾みで本来は消えるはずだったお前の魂は、成仏せずに肉体と精神そのままこの星エスポルアースへ送られたのさ。あのベットで目覚めた時点でお前はただのゾンビなのさ。
お前の精神は記憶を消された状態でドリームパスを通じて、この世界へ送られた。そしてお前は俺の計画通りエミリオ・ロシュマンとしてこの世界で死ぬはずだった。俺はな、夢の世界に自分の精神を送ることが出来る。そしてこの世界ではギラとして現れたのさ。お前を殺し二度と元の世界に戻れなくさせる為にな。」
その話を聞いてようやく気づいた。龍太郎として今まで見ていた風景とエミリオとして見ていた夢。全てはあの謎のパスの存在とレミュシー・ロズワルドと名乗る男の存在。だが意識は既にエミリオとしての意識に戻り始めていたのだ。どす黒い幻覚に苛まれながらもエミリオは叫び尽くしたのであった。
「俺も全てを思い出した。俺は元の世界では中山龍太郎だった。畜生だが今はなエミリオとしての記憶も龍太郎としての記憶も全て元通りだ。お前とハルトを倒して、元の世界の花梨ちゃんを皆を助けなきゃならん。」
「その為にはギラ、お前を倒す!!!!
ハルトを殺す!!!!
それだけだ!!!!」
エミリオは剣を構え斬撃を放つと一気に赤い光が周辺を覆ってどす黒い空間が崩壊してゆく。崩壊してゆく空間が崩れると一気に青空の空間が現れる中エミリオは急速なスピードでギラとぶつかっていったのだ。
凄まじいスピードで剣先がぶつかる。エミリオが赤い斬撃を放つとその斬撃はギラの身体に直撃したのだ。
「甘ったれるな、若造が!!!!」
ギラはそう叫び尽くして身体を旋回させると猛スピードで突進していきながら、エミリオを跳ね飛ばしたのであった。凄まじい攻撃でエミリオは上空から大海原へと叩きつけられた。そんな中でエミリオは一気に水中で力を解放したのだ。ドラゴンの装甲を使うと海中から姿を現したのであった。
「はぉーーー!!!!!、ガンミャルト・ドラゴニア!!!」
エミリオの背中には赤龍を思わせる翼と、そして鋭い龍剣が生成されたのであった。エミリオは翼から強力な砲弾を放ったのであった。翼から放たれた砲弾は一箇所に集約すると赤い閃光の塊になると破壊光線のように放たれた。その龍剣にはギアンの生成したバグミュアストライトの力が封印されているのであった。エミリオは力を解放すると龍剣の剣先は分裂した。大量の龍の鱗へと姿を変えたのであった。生成された鱗は、一点に集約すると鋭い爪へと姿を変えたのだ。
「ドラゴン・クロウ!!!!!」
エミリオは一気に龍翼を使い滑空するとギラの方へと飛んで行った。鋭い爪を真っ先に下方へと振り下ろしたのであった。振り下ろした事で水面を掠めるように海水が渦を巻いたのであった。大量の渦はギラの方へと、集まったのであった。だがギラは黒翼を使い水の渦を切り裂いた。
瞬間移動をした、エミリオが鋭い牙を靡かせ、ギラの黒翼を引っ掻いた。
「何?????」
「終わりだ。ギラ!!!」
ギラの翼は2つに分断された。
そして黒翼は捥げると、一気に鮮血が飛び散る。エミリオは龍剣をギラの全身に突き刺したのであった。ギラの全身に龍の鱗のような無数の刃が集まるとギラの全身に突き刺さる。突き刺さった無数の刃はギラを甲板に突き落としたのだった。
炎獄の甲板に突き落とされたギラ目掛てエミリオは斬撃を振り放ったの体制を崩した。限りない激痛がギラを襲った。
「しまった!!!」
「ガンミャルト・ドル·ジャールオブエンド!!!!」
そしてエミリオの剣先はギラの全身を真っ二つに切り裂いた。全身を真っ二つに斬り裂かれたギラの内臓や臓器が大量の鮮血と共に一気に飛び散ったのであった。
「ぐわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!、、、なんてな。」
身体を真っ二つにされたギラは、呻き声を上げたが次の瞬間切り裂かれた身体を超速再生させたのだ。油断したのもつかの間だった。バラバラに斬り裂かれた内臓は、一瞬にして身体に戻ると、再び黒翼を再生したのであった。
そして甲板の床に突き刺さった剣を再び握ると高らかに笑い尽くした。
「忘れたか。俺は血清逆流の使い手。血清っていうのは細胞の塊だ。血液中の細胞を操る能力で、失った臓器や人体の生成、再生だって可能なのさ。そして俺にはデュークの血が流れている。死と再生の神の血。永遠の命だよ。
解放ー無限蒼龍!!!!」
ギラがそう唱えると全身からどす黒い液体が発生した。その液体は、ギラの全身を包み込むと一気に発光したのであった。液体は触手のようにエミリオの方に、寄ってきたのだ。
そしてギラの顔に龍のような仮面が付けられていた。その仮面は黒色で流線型をしていたのだ。翼、尻尾、刀の身体の全てが大きく変化していた。
「この力を使えばな、どういうことになるか教えてやるよ、目覚めよデューク!!!!」
すると遥か遠方から龍の咆哮が聴こえてきた。そして巨大な30メートルをも超える龍が海中から姿を現すと、炎獄の上に現れた。甲板の上から、大きく叫ぶと口から炎を吐き出してゆく。その龍の凄まじさにエミリオは脱帽するばかりであった。
「あれはデューク、か??」
緑色の姿に身を包む龍の姿がそこには合った。神と呼ぶにはあまりにも大きすぎる姿だ。もしこんなでかいのが街で暴れたりでもしたら取り返しの付かない事になる。そう考えると
エミリオは、すぐにでもと思い剣を構えるとデュークに斬りかかったのであった。だがデュークは凄まじい咆哮をあげるとエミリオの身体は吹き飛ばされた。
龍は、口を大きく開けると、光線を貯めると一斉に吐き出した。大きな球状の光線の塊は海辺の街に向けて放たれたのだ。やがてその玉は後方の、街へ直撃し、街が大爆発を起こしたのであった。さらにデュークは2発、3発と破壊砲を放ってゆく。
沿岸の街にキノコ雲が出現し、猛烈な爆風が街を襲った。街にいた人々の多くが一瞬にして死に絶えた。
「嘘、いやーーーー!!!」」
甲板に拘束されたマリアは街の彼方が、キノコ雲に晒されているのを見て、叫んだ。起き上がったエミリオはギラの方を睨みつけると強く言い放った。
「貴様、なんてことを、、大勢の命を何だと思っているのだ。多くの人々が死ぬのではないか。デュークの破壊砲には一瞬にして人の命を奪う力がある。危険だ。」
エミリオは怒り尽くし、ギラを睨みつけた。
するとギラは余裕の表情を見せた。薄気味悪い笑みを浮かべるとデュークの方へと言い放つのであった。
「次はミカエル市だ。もう一度あの光線を吐けば、完全にミカエル市は火の海になるぜ。もちろん、お前の住んでた家も、ドロドロに溶けちまうけどな。」
「させるか!!!」
エミリオが止めに行こうとした瞬間であった。しかし
次の瞬間、ギラの身体に大剣が刺さっていた。その大剣は刃渡り3m近い大剣であったがその所有者はフェムシンムのデュオシュアであったのだ。
「デュオシュア、、何故お前が???」
「デュークは碑石に戻さなければならん!!そしてギラ、、お前は、、もう用済みだ!!!さあ死ぬのだ!!!」
「ぐわぁぁぁ!!!!!」
デュオシュアは大剣を持つとギラの身体に突き刺した。すると一瞬にしてギラの身体は爆散してしまったのであった。爆散したギラの身体をデュオシュアは吸収すると、一気にデュオシュアの身体は巨大化したのであった。デュオシュアは大剣を構えるとエミリオに向かって叫んだのだのであった。
「エミリオ・ロシュマン、、会うのは2度目だな。」
「貴様、デュオシュア!!!」
「エミリオ・ロシュマン会うのは2度目だな!!!おいギラデドアラの首を切り離せ!!!」
「そうはいかねえな!!!」
その声はエルエラだった。
「街は滅ぼさせねえ!!来いロナーク!!!」
すると、水中から7つの頭を持つ龍が現れた。
「この時を待っていたのさ、こいつが現れる時をな、オイロナーク、デュークを押さえつけろ!!!」
ロナークが唸ると、デュークは全く身動きが取れなくなった。
そして、フェルートから来た隊長格が一斉に集まった。
「待たせたな、エミリオ!!!」
ライディエンバッハは叫んだ。
「エミリオ、私達がこいつらの相手をする。その間に戦艦の中にあるrgxーrayを破壊するんだ。行けーーー!!!」
「すまぬ!!!」
エミリオはマリアのところへ駆け寄った。
「通らせませんよ!」
ラザロがその行く手を阻んだ。
「邪魔だ!!!」
エミリオは、ラザロを一瞬にして斬り伏せた。
ラザロは、血を出して倒れた。
エミリオは甲板を移動すると、炎獄の艦内へ入っていった。
「ラザロ!!!、くそー行かせるか!」
ギラはエミリオに行く手を阻もうとすると、キルバスがその前に立ちはだかった。
キルバスは刀を構えると、ギラの方へ向けた。
「おっと、君の相手は僕だがねえ!!!」
「おっとこりゃーまた隊長さんのお出ましかい??」
その時、ギラの後方から、青髪の女性が出てきた。氷の使い手で7眷属の1人サミュエルだった。
白い髪に、半袖の白い装束を身にまとっている。
「私の名はサミュエル!お前の相手はこの私だ。」
サミュエルは2人の部下を従えていた。1人は長髪できつい目付きをした女。もう1人はかなり太っており、身長も2メートル近くある女。
「ベラ、あんたの好みの男みたいじゃない。あのリヒュテインの男。」
「おっさんには興味ねえんだよ。だいたい気持ち悪ぃし、ったく若いいい男いねえのかよ??」
ベラ・スミスは、戦艦内を見渡した。だがイケメンは全然いない。
「とにかくよーあたしはイケメン戦いたいだけなのよ!!!」
ベラ・スミスはかなりの面食いだった。イケメンと戦う事を生きがいとする程。
そして花使いのキルバスとサミュエルの戦いが始まろうとしていた。




