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エスポル旅行記~夢幻の園~  作者: アリナス
第1章 地底旅行と異世界の夢
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第3幕ー4 久しぶりの現実


凄まじい嘶きの声ではっとなると現実へ戻った。

龍太郎は、意識を取り戻した。


(あれっ戻った。、

そうか、今まで夢を見ていたのかー。しかし、あんだけ長く夢見てたのに、まだ2時間しか立ってねぇわ。すげぇな、あの薬。)


龍太郎が起きると、まだオペラ上演してる最中だった。

しかし、もう終わりの方へ近づいていた。

ウディア姫の役のソプラノ歌手と、レミオ公爵の歌手の二重唱が終わった。

峯岸は、小声で龍太郎に耳打ちした。


「お前、ずっと寝てたぜ。ほらもう終わっちまうよ。もったいねぇなー、んで、夢の世界はどうだったん?」


「後でな。おもしれえ話聞かせてやっから。」


龍太郎も、峯岸に耳打ちを繰り返した。

拍手が鳴り響く中、幕は閉じて、カーテンコールとなった。

オーケストラも素晴らしい演奏だった。地上世界のウィーン・フィルにも匹敵するくらいの演奏だった。


「良かった、いい演奏だったね、うち、感動したんだけど。やっぱりオペラはいいわー、ほんと。

ねぇ、あのウディア姫の歌声は、あの人じゃなきゃ無理ね。レチタティーヴォの時の、ソロ演奏も完璧だったなー。どっかの誰かさんは、寝てたけどね。もう龍太郎君、なんで寝てんのよ。せっかく来たんだから、勿体ないよ。」


ふとホテルへ向かって歩く帰路で、花梨は、オペラを見た感想を2人へ話した。


「俺も俺も、泣けるシーン多すぎて、鳥肌マックスなんだけど。やっぱり、王子の声の人はあのテノール歌手じゃなきゃなー。」


峯岸と、花梨だけで、会話が進んでしまっていた。


「お前らは、ちゃんとオペラ聞けて良かったんだろうな。俺はずっと夢の世界にいたから内容なんかわかんなかったよ。」


「全く、お前は、ほんとに可哀想な奴だな。せっかく旅行まで来たんだし、こんなオペラなんか見るチャンスねぇぞ。それをうたた寝とかな。バカだな、龍太郎。ってかお前さ、面白い話ってなんだよ。」


峯岸は、ふと話を逸らして、聞いてきた。


「あー、そうそう、夢の世界の話なんだけど、お前らあれがゲームだって知ってた?ドリームバーチャルワールドとか言うらしいんだよ。」


龍太郎は、フロントの受付の人から聞いた話を、2人にした。


「え??じゃあこれゲームだったってこと。そんなくだらない理由の為に、こんな目にあってたってこと??なんで教えてくんないのよ!!!

あんたもしかしてバカ?」


花梨は、半分キレ口調で言い始めた。


「バカってしょうがないじゃん。言うタイミング無かったんだしさ。見てよこれ。このオールマィティパスが全ての元凶だったんだよ。こいつを手放したら普通に寝れたんだ。見てくれよ、これを。」


龍太郎は、オールマイティパスを地面へ落とした。すると、パスは戻ってきて、ズボンの中に入ってきたのだ。


「お前らおかしいと思わなかったか。ホテルで寝てる間や、船で寝てる時に、夢の世界でバーチャル世界に連れていかれた時も毎回バーチャルの世界に行ってた。恐らく峯岸も花梨ちゃんも、普通に寝れたことは1回もなかったはずなんだ。でも俺は昨日ホテルで普通に寝れた。最初はその理由が分からなかった。でも今はっきり分かった。俺はあの時あのホテルにあったふくを着てた。全部だ。」


花梨は矛盾点を感じたのか、言い返してきた。


「それだったらおかしいわよ。あたしだって、寝る時や風呂に入る時は、浴衣来てたわよ。、でも、バーチャル世界には、必ず行ってたわ。」


「浴衣に着替えても、パンツや下着は、地上から持ってきた服を履いてただろ?花梨ちゃん。」


龍太郎のふと隙を着いたような一言に、花梨と峯岸は固まった。

確かに2人は浴衣を着てたが、パンツは地上の、パンツを履いていた。


「俺が今日の昼間バーチャルに意識が飛ばなかったのは、俺が地上のパンツを履かなかったから。地上世界の衣服を着なかったからだ。そして話が逸れたけど、このパスには、所有者の意識をドリームバーチャルに転送する細工がされたんだ。君たちは、寝てる間に、オールマイティパスは、君たちの、衣服に近づいたんだ。そして俺らを含めた3人の意識をバーチャルへ転送した。」


龍太郎の推理はあくまでも仮説だったが、そうなると今まで謎だったことの辻褄があってきた。


「うそー、パンツ履かないで寝たの???龍太郎超キモイ!!!」


流石に、その事を聞いた時花梨はドン引きだった。


「それはほっとけよ。しょうがねえだろ。別に部屋に男しかいねえんだからよ。」


龍太郎は、花梨のキモイの一言に流石に傷ついたのか、言い返してしまった。


「とにかく、これで謎はわかったわね。でもあたし、あと、ドリームポイント、2ポイントしかないんだけど??チャージすれば平気なんでしょ。龍太郎君、峯岸君、異世界をクリアするまで、徹底的に戦いましょう。そしてクリアしたら、あたし達を、地底に追い込んだ奴をとっ捕まえて、ボコボコにしてやるんだから。」


「ごめん、俺はパスだわ。今日は普通に寝かせてくれ。龍太郎、俺、ノーパンで寝るよ。、それから下着もつけねぇ。、いいよな龍太郎、どうせ部屋男二人だしさ。」


峯岸は、花梨がいるのに平然と、男子しかいない時のトーンで喋り始めたので、流石に、花梨もドン引きした。


「やっぱりあんたら、揃いも揃ってバカねー。あたしがいる前でそんなこといいんじゃねぇよ。分かった、2人とも、学習しなさい。じゃあねまた明日。」


2人は、こうして、ホテルで別の部屋へ分かれた。


(ったく、女がいる前でノーパンとかいう単語言うとか、小学生かよ。)


花梨はふと思いながら、部屋へ向かった。


(でもあたしのバーチャルは、結構楽しいんだけどな。あたしは、ミミィってうさぎちゃんで、ケンタって犬と旅に出るバーチャル。決めた、あたしこの話を地上へ帰ったら、誰かに話そう。まだバーチャルのあたしの旅は終わってないんだから。)


花梨は、寝巻きに着替えると、薬を飲んだ。


(これで1週間は、バーチャルの世界に入れるわ。とにかく、今のあたしはとっととバーチャルをクリアすること。だから今日だけの我慢。明日からは、普通に寝るんだから。)


そう心に強く訴えかけると、そのまま眠ってしまった。

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