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エスポル旅行記~夢幻の園~  作者: アリナス
第2章 最後の希望
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第6幕ー2 菩提樹と聖人達

趣味が多すぎて最近困っております。



 その菩提樹は黄金に輝いていた。ノーポジフェザードで記録的な猛暑により水分は干上がり、木々は枯れ上がってしまった。鳥人達の死骸が地面に横たわっていた。1匹の鳥人が手を合わせお祈りしていた。その鳥人は聖人であった。鳥人の中でも聖人は生命の象徴とされていたのであった。

聖人の名前は聖ヴェロニカといった。ヴェルナール正教会の一員であり、鳥の象徴でもある長い脚はひたすら美しかった。

孔雀を思わせる深紅な身体に修道着を羽織り、

そんな中聖ヴェロニカは一冊の福音書を所持していた。その福音書と一枚の聖顔布を持つと枯れ果てたノーポジフェザードの荒野を見て溜息をついた。

聖人ヴェロニカは、ヴェルナール正教会のデュオラヴェスターを信仰していた。デュオラヴェスターは神の子として産まれ鳥人族の神であるヴェレッサの子であった。その福音書にはデュオラヴェスターの生誕から死と復活に至るまでの予言が記されていたのであった。

かつて鳥人族の始祖とも言われるデュオラヴェスターは菩提樹の樹液により復活を果たすと記されていた。

ヴェルナール正教会はノーポジフェザード最大の宗教会として一斉を風靡していた。多数の総正教の派閥を従えていたのであった。総正教の賢人達は魔剣を神の象徴としたのであった。

聖人ヴェロニカは一本の菩提樹を探していた。

その菩提樹から流れ出る樹液は金色に輝に永遠の生命を齎すと福音書には書かれていたのだ。

その福音書を記した鳥人の神の子であるデュオラヴェスターはその菩提樹を生命を救う救世主(メサイア)に因んで“救済(メシア)の菩提樹”と名付けたのであった。

そんなヴェロニカの元に1人の修道士が現れた。

ヴェルナール正教会の聖ウィリブロルドという修道士は多数の修道者や修道女を引き連れて歩いていた。聖ウィリブロルドは、犬鷲の顔をした鳥人でありヴェルナール正教会の司教をしている人物である。


「その聖顔布はデュオラヴェスター様か???いや信用に足らん。万が一偽物だった場合、デュオラヴェスター様の教徒に相応しくない鳥人として処罰の対象になるぞ。そちはヴェルナール正教会の者か。」


「如何にも私はヴェルナール正教の聖人の聖ヴェロニカと申します。」


「まさか同教の者か??その福音書、、、ここにもまだデュヴォラヴェスター様の死を否定する者がいたとはな??貴様は一体何をしているのだ??」


「菩提樹を探しているのです。福音書には、ノーポジフェザードの来るべき終末が描かれています。来るべき7日後に、牡牛座のアルデバランにて起きた超新星爆発により発生した最大の隕石が、ノーポジフェザードを直撃するのです。だが福音書に記されているのは12本の聖剣が揃いし時、、宇宙を想像した不死鳥の神ジュラーセが現れ、この星を救うというのです。」


「その菩提樹をデュヴォラヴェスター様はメシアの菩提樹と読んでいたのか、、その聖剣とはこれの事か??」


ヴェルティオの聖剣を取り出した。ヴェルティオの聖剣は、鳥人族のヴェルナール正教会の教会に本来、貯蔵されている聖剣であり如何にも本物とは思えない作りである。その中の修道女の1人は極め付きで目付きが悪かったのだ。白いシスターのような格好に金色の髪を持つ美しい鳥人は聖人であるヴェロニカを睨み始めた。


「何故、、私を睨むのですか??私はれっきとしたヴェルナール教徒なのです。オスキュラー様が聖剣士として選出された時も、、」


「オスキュラー??東方の三賢者か、、

コンドルの頭を持つ老の象徴か、、」


「聖剣士オスキュラー、、聖剣の今の所有者は12人、デュヴォラヴェスターを崇拝する12人の聖人か。」


12人の聖人はデュヴォラヴェスターの守護神に当たる鳥人である。王族の者や貴族の者、武器商人や医者も存在する。その中でも神殿の守護に該当する3人の聖人であり聖剣士が東方の三賢者である。

デュヴォラヴェスターはラクター神殿にて祀られている。そこに聖剣士オスキュラーが神の守護者として神殿の護衛にあたっているのである。聖剣士オスキュラーだけではない。

聖剣士ヴェルメール、聖剣士ゲルヴァダートも東方の三賢者に該当する。聖人ヴェロニカは福音書を開けると聖人の1人であるバルトロマイが記したとされる地図を取り出したのであった。その地図には、五角形に記された星を発見した。その星を中心に3つの神殿が存在している。


「私は見つけたのです。この星こそ、かつてジュラーセが降りたった場所、菩提樹が復活する場所、、、ベツレヘムの星なのでは、、、、」


「その名を口にするな!!!!

貴様、、聖人であろう!!神に仕えし者が、、ベツレヘムの名を口にした時点で世界は終わる!!ほれ見ろ!!!もうこの世界は、、、既に燃え始めたのだ。」


物凄い熱気が周囲を襲い始めたのであった。その熱気は荒野と化した砂漠の砂を舞いあげ始めた。そして、その砂が舞い上がると上空から黄金の雲が出現した。その雲の上には天使のような姿をした聖人が現れた。コンドルの頭をした鳥人である老いの象徴、聖剣士オスキュラーだ。中央に聖剣士オスキュラーを囲うように2人の聖剣士も現れたのであった。若さの象徴である聖剣士ヴェルメールである。ヴェルメールは、天使を思わせる翼を持つ瑠璃色孔雀の鳥人であった。黄金の聖堂着を身につけた聖剣士ヴェルメールは地上に降り立ち聖ウィリブロルドへと声をかけたのであった。


「我が、東方の三賢者を呼び寄せるなど、どういう事だ。私は感じるのだ。聖人をも操る強い磁場を。国中から集約させるのだ。神の使いを。貴様を信用して良いのだろうか。」


聖ウィリブロルドは修道女と共に、地面に平伏した。地面に頭を下げながらウィリブロルドは口を開いた。


「大聖人様、、よくぞお越しくださいました。聖人共々も待ち望んでおりました。ヴェルティオの聖剣です。」


「私に預けるのか??

このヴェルティオの聖剣は、本物ではないぞ!!!貴様、我が聖剣士オスキュラーが貴様如きに騙されると思うか!!!これでは菩提樹は復活を待たん!!!聖剣士ゲルヴァダート!!愚かなる者に処罰を!!!」

次の瞬間激しく怒り尽くした聖剣士オスキュラーは所持していたヴェルディオの聖剣を真っ二つに折った。2つに分断されたヴェルディオの聖剣は灰のように消滅してゆく。そしてオスキュラーはウィリブロルドの部下の鳥人の首を切り落としてゆくのであった。部下を次々と殺されたウィリブロルドは死を理解した。聖剣士ゲルヴァダートはウィリブロルドを捕らえるとウィリブロルドの首に剣を突き立てた。


「オスキュラー様に対して偽物の聖剣を差し出すとは貴様の首をはねてやる!!!」


今にも聖剣士ゲルヴァダートはウィリブロルド命を奪おうと剣を振り下ろしたのであった。その瞬間ウィリブロルドを守ろうとして聖人ヴェロニカはゲルヴァダートに対して魔術を放った。白色の閃光はゲルヴァダートの身体を直撃したのだ。ゲルヴァダートはその直撃からか所持していた剣を落とした。

聖人ヴェロニカはゲルヴァダートに諭すように言った。


「おやめください!!オスキュラー様、ウィリブロルド様は何も悪くはありません。福音書に記されている情報をウィリブロルド様に教えたのは他でもなくこの私なのです。いつ聖剣が本物から偽物にすり替わったのかは私ですら理解ができません。ですから、奪うなら私の命を!!!」

するとゲルヴァダートはニヤリと笑みを浮かべた。聖人ヴェロニカの美しい身体を見つめると口を開いた。


「その聖顔布、そなたの名前はなんだ??」


「私は聖人ヴェロニカと申します。デュヴォラヴェスター様を信仰者でございます。この福音書にはこう記されています。東方の三賢者の持つ三つの象徴が揃いし時メシアの菩提樹が復活を果たして宇宙神のジュラーセが現れると、」


「そんな真実など信用ならんな。私達の象徴などを貴様如きに渡せるか!!ラクター神殿に参れ!!そのラクター神殿に眠る成獣ポルケトゥスを倒して参れ!!その証に3つの象徴を授けようぞ。」

天使の羽を羽ばたかせると瑠璃色孔雀の聖剣士ヴェルメールが着ている黄金の聖堂着が廻天を始めた。黄金の風が吹き上がると聖剣士ヴェルメール含めた東方の三賢者はその場から姿を消した。そしてその場には地図が落とされていたのであった。

読んで頂きありがとうございます。誤字報告などありましたらご連絡ください。

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