幕間 クリーチャーの腕
イーラには生まれつき魔力があった。物心が着いた4歳の頃には自身が魔力を持っている事に気づき始めた。念のような妖術を送る事で動物を殺していたり、6歳の時には、人間を殺していたり自分の能力が普通の人間と違う事に何も思わなくなってしまった。そして8歳の頃、不意に自宅にあったトランプのカードを眺めた時にトランプのカードからとてつもない量の魔力を吸い取れる事に気づいたのであった。
「ダイヤ、スペード、ハート、クラブ、4つのマーク、52枚のカードから感じ取った魔力。
僕は決めたんだ。その魔力を使い、人間の命を奪えれば、僕は神になれるのさ。最初に僕が人間を殺した時に、、、そう感じたんだ。」
凄まじい魔力で気がつけば、イーラは忍び込んだ家中の人間を皆殺しにしていた。魔力が暴走してその家の人間の変わり果てた死体を見下ろしていた。その死体の周りにトランプのカードをばら撒いた。家には5人の人間がいた。その5人の人間はイーラの家族と一緒になって近所でよく遊んでいた家族であった。遊び相手などもイーラにとってはどうでも良かった。ただ人を殺したかった。殺人衝動は抑えきれなかった。
「僕は6歳の時に最初にこの力を手にした。トランプの52枚のカード、、それぞれには特性が存在する。例えなダイヤの2、、この2を使えば2人の命を確実に殺せるのさ。1から13の数字の数だけ僕は殺せる人数を調整する。トランプの4種類のマークに合わせて武器や術式は変形する。これが僕の能力、、僕は呼んでいる。」
「感じるわ。あなたを殺せっていう強い念がね!!!!」
加速装置を作動させたローゼンは再び分身を生成させたのであった。その分身達は、白色の閃光を纏った剣を一斉に振り下ろした。閃光は巨大な光球を伴うとイーラの身体に衝突した。
光球は周囲の木々を吹き飛ばすと凄まじい爆発が起きた。爆発によって激しく炎が上がる中、赤黒い斬撃がローゼンの分身に向けて発射された。分身のうちの一体は斬撃を喰らった事により、爆発した。
やがて、赤黒い閃光を発光させるとイーラはスペードの12のカードをバックルに挿入したのであった。剣は一気に12本の剣先を持つ魔剣へと変形した。12本の魔剣を自身の身体に突き刺すと魔剣から一気に赤黒い血液が滴るとクリーチャーへと変化した。そのうちのクリーチャーの一体から鋭い牙と白い翼が生成される。クリーチャーの姿は、まるで聖杯の堕天使のようであった。
「本当にあなたがトランプ使いだったのね。トランプの数字の力でクリーチャーを生成する。そのクリーチャーは戦闘すればするほど一気に能力を溜め込んでゆく。まさに悪魔そのものって訳ね。クリーチャーは対象の命を奪うまで吸血鬼って訳???イーラ・ブレイハ!!!!!!あんたはどこまで愚かな生き物なのかしら???」
ローゼンは高らかに笑い尽くすと薔薇の花びらは渦のように一点に集中した。一点に集まった薔薇の花びらはローゼンの剣に纏わりつくとイーラ・ブレイハのクリーチャーを斬りつけてゆく。クリーチャーはダイヤの2のクリーチャーであった。一気にクリーチャーの手からダイヤの形をした鋭い爪が生成された。生成された鋭い爪をローゼンは斬り付ける。斬りつけたローゼンは剣を構えると先程イーラと闘っていたローゼンの4体の分身が姿を現した。
現れたローゼンの4体の分身は一気に斬撃を放ったのであった。4体の分身が放った斬撃は赤黒い閃光となるとそのクリーチャーの腕を吹き飛ばしたのであった。15メートルにもなる多大な腕を吹き飛ばされたクリーチャーは大声をあげた。
「ぐわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!」
クリーチャーによって腕を吹き飛ばされた時、一気にダメージがイーラにも伝わってゆく。イーラは経験した事のないような激しい痛みを感じた。だが大声を上げ腕をもぎ取られた筈のクリーチャーの右腕は再生した。今度は腕は3本にまで増殖すると一気に伸びてゆく。
一気に伸びた腕は鋭い剣のような形に変形するとローゼンのお腹に激しく突き刺さってゆく。一気に薔薇の花びらを盾にしてローゼンは攻撃を防ごうとする。クリーチャーの口から凄まじい破壊砲が発射されてしまうと一気にローゼンがいる周囲で爆発してゆくのであった。
その爆発によって森林の木々に火が燃え移ってゆく。
やがてクリーチャーは巨大な蛇のような恐ろしい化け物のように身体を変形させると巨大な尻尾の先をローゼンの身体に突き刺してゆく。次々と分身が消滅してゆく中でローゼンは痛みを堪える。口から激しく血を吐く中、イーラは瞬間移動をするとローゼンの身体に剣を突き刺したのであった。
「ううっっ、、、、、まさかこれほどまでとはね。貴方にそのような力があったとは知らなかったわ。美しい少年の眼球こそきっと上流の品に値する作品として仕上がるのにね。さあ、、、、残念だわ!!!!!」
「僕は感じるんだ。君からオーラをね。僕と同じ人殺しの目をしている。君を殺すのは非常に勿体ないかもしれないね。折角の良い獲物をゲットしたというのにさあ、、ローゼン、、君も僕の味方にならないかい??」
イーラはそういうのであった。




