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クリアーな高校生活を目指して  作者: しらふじ
1章
2/3

話を聞くと、何でも来月クイズ大会があるらしく先生が授業を受け持っている中で成績優秀者をピックアップしてこの大会に出てもらおうとしていたようだ。

このクイズ大会は決勝まで勝ち進めば全国テレビで放送され、何らかの賞品がもらえることが確定する。それくらい有名なもので俺も何度か見たことある。

先生はこのクイズ大会のファンらしく一度でいいからでてみたいと前々から思っていて今年になってようやく出場する算段がついたらしかった。

なら先生1人で出ればいいじゃないかと思うかもしれないが、このクイズ大会は学生二人と教員一人でワンチームを組んで初めて出場権を得ることができるものなのでそうはいかない。

さらに驚くべきことはこのクイズ大会の申し込み期限が今日の午後1時までらしく、すでにあと10分を切っていた。

そのことを今思い出し、あわてて校内放送で俺たちを呼び出したそうだ。

あと言い忘れていたが、俺は先生がクイズ大会出場候補者に選ぶようにまあまあ頭がいい。自分で言うのもなんだが。過去二回のテストでは両方とも桜ノ宮に続いての二位という結果を残している。

まあ勉強ができるからと言ってクイズができるとは限らないのだが。

何にしたっておもしろそうなので受けるつもりだ。(実際は桜ノ宮とお近づきになれるかもしらないからという浅はかな理由である。)

だから桜ノ宮が断るなら俺も断ろうと思っていたが、そもそも彼女が大会出場を承諾しないと大会には人数的に参加できないためそれは関係なかった。

なので俺は先生に参加意志を伝えた。


「で、君はどうする?桜ノ宮さん。」


先生がそう尋ねると、桜ノ宮は少しだけ悩んだすえに参加を断った。当たり前だった。普通こんな提案めんどうなだけなので断って当然だと諦めていると先生が「そうか。残念だ。」と心にもないようなことを言ったあと桜ノ宮に一つ条件をつけてきた。


「もし、君がクイズ大会に参加して決勝まで進んだら、君の隣の男の子を1週間、何でも君の言うことをきかせよう!」


先生は人として何かが欠けていた。桜ノ宮の前に俺が参加取り消そうかなぁ…。

だが、決勝まで進むわけがないしこんな条件を桜ノ宮が受けるわけがないだろう。

そんなことを思いつつ桜ノ宮を見ると彼女はあごに手を添え「何でも…」と口にしながは一生懸命考えていた。なにをそんなに考えることがあるんだろうか。

しばらくして桜ノ宮は自らの口で大会に参加することを決意したのだった。何でだよ。

先生はその返事を聞くや否や嬉しそうな顔を浮かべあらかじめ調べられていたと思われる俺たちの情報を軽やかにインターネットに入力し、エントリーを完了した。

なんだが参加を断っても無理矢理参加させられてた気がする…。


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