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空を見て…

空を見て……

作者: れもんじゅーす

 


 昨日の母の言葉には驚かされた。


 いきなりだった。


 呼び出された時からあまりいいことではないと感じていたが、まさかと思えるほどの内容だった。


 多分母も悩んだんだろう。軽く言える内容ではない。


 僕の日課の空を見ることはそれも関係しているのか?


 会ったことも話したこともないそんな兄のことを体は覚えている。


 無意識だった。


 いつも空を見ると胸が締め付けられる。


 友達からはロマンチストだなとからかわられていたがそんなことは関係なかった。


 本当の気持ちはわからない。


 母が言っていた兄の存在は大きかったと思う。


 でもその存在を忘れてしまうほど出来事があったのか。


 わからない。


 ただ…わからない。


 あの日


 兄が亡くなった翌日、僕はいつも通りの日常を送っていた。


 お母さんはどこか悲しそうな顔をしていたが僕にはどうしてかわからない。


 でも、どうしてだろう?


 昨日の事が思い出せない。


 どこかぽっかり穴が開いてしまったようだ。


 そして不思議な事がもう一つあった。


 僕の部屋の他にもう一つ僕の部屋みたいに勉強机があって漫画もある部屋があるのだ。


 お父さんの部屋は気難しい本ばかり並んでいる部屋だから違う。


 僕には兄弟がいないのにどうしてこんな部屋があるんだろう?


 不思議だった。


 お母さん、と呼びかけても返事がない。


 乾いた笑みしか返してくれない。


 体調が良くないのか?


 椅子にぐったりしている。


 体から力が抜けたように。


 お母さん、大丈夫?


 呼びかけてもまた返事がない。


読んでくださり有り難うございます。

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