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アルプス闘争3

松明が燃えて、赤々と照らされる山村では会議が開かれていた。

目立つのは女達。

煌びやかな装飾に華やかな色合いの着物を羽織った彼女達の腰には刀が携えてある。


北アルプスの飛騨山脈。

飛騨衆の最上位集落で今まさに出立の準備が着々と進められていた。

女達の正体は飛騨衆の軍隊とも言える剣女衆けんにょしゅうと呼ばれる部隊だ。

飛騨山脈では彼女達が主な軍事力を担っており、アルプス連帯の中でも珍しい女尊男卑の世界が構築されているのだ。


「それでは我々は南アルプス方面へと向かいます。」


剣女衆大頭、大雀が膝をつき、一礼する。

その場にいる老人達は不安の色を隠せないでいる。

「うむ。頼んだ。」

アルプスの参仙人の一人である飛騨 龍蔵はパイプを吹かしながらしゃがれた声で言った。


ぞろぞろと女剣士達が移動を開始する。

立ち並ぶ家の前には彼女達が出発するのを見送る多くの村民が列をなしていた。

固唾を呑んで見守る彼等の願いはただ無事に帰って欲しい。それだけのことだった。


夜間に北アルプスを出て、中央アルプスの山々の左を抜けていくルート。

大和の軍隊に加勢するために異例中の異例として援軍を送ることになったのだ。

しかし中央アルプスの木曽衆は赤石と国のどちらにも付かず、中立の立場を取り始めた。おそらく赤石に味方すれば国に攻め滅ぼされることは十分理解しているのだろう。そして国に味方すれば民衆の反発が増大し、木曽衆がバラバラになってしまうと懸念したためだろうと考えられる。

だからあくまで中立。反乱には干渉しないことを宣言したのだ。

この対応の違いにより飛騨と木曽の間でも薄っすらとした心の壁ができ、軋轢が生じ始めているようだ。

結果的にアルプス連帯全体が緊張感に満ちてきており、しばらくは目の離せない情勢になってきた。


飛騨の剣女衆が出発した後、中心地である山村の人々は不安の表れなのか、今まで休まず照らしてくれた灯りを失ったような顔を覗かせていた。


これから始まる予想も出来ない恐怖がここまで及ばないことを祈る人はいつまでも流れゆく星を探し続けていた。




そんな剣女衆の出発から遡ったおよそ昼頃。

大豪邸のシャンデリアのように光り輝く太陽が頭上まで上ってきている。

奈々は新左衛門と共にもはや見慣れた大門の前に立っていた。相変わらず風神雷神の目がギラギラと睨みを効かせている。

横にずらっと広がる外壁は江戸には荘厳過ぎて似合わない。


門の前には二人の傭兵がこちらには目も暮れず仁王立ちしている。

「何の連絡もせずに来てしまいました。」

「そうじゃな。まぁ、普通こんなことしたら不敬罪かもしれんの。」

「加えて私はもう支部長ではありませんから、この敷地に入ること自体禁止されていると思います。」

「傑作じゃな。わしらは端からみれば阿呆じゃろうな。」

豪快に笑う新左衛門を門番は不快感を露わにして侮蔑の混じった表情で見ている。

「では、行きましょう。」

門番はこちらに近付いてきた女性と老人の二人を最大限まで警戒している。

「何用だ。」

門番の一人が冷たい声色で言い放った。

「剣士養成学校東支部元支部長の九条 奈々です。大元帥閣下と面会したいのですが。」

「今日閣下に面会の予定は入ってないはずだ。それに元支部長であろうと国議大聖堂へ入ることは禁止されている。」

予想通りの展開であったが、一つ違うのはその場には九条 奈々だけではなかったことだろう。

「しっかりと規則を守っとるようじゃな。じゃが、今は通してもらわんと困る。」

「不可能だ。大元帥閣下はお忙しい。去れ去れ。」

新左衛門はただ微笑を浮かべていた。


それと同時に風が止んだ。


瞬きするよりもずっと速く抜刀された新左衛門の刀は門番の首筋に触れそうなほどだった。

「じゃあ••••••浅倉 新左衛門が来たと••••••そう伝えてみてくれぬか?」

にこやかに言葉を掛ける新左衛門だったが、何が起こったのか理解できない門番にはまるで聞こえていないようだった。

奈々でさえも全く確認できず、そして気配もない抜刀だった。彼女も目を見開き、硬直していた。


これが剣聖、浅倉 新左衛門。

これが浅倉流奥義 居合の力。

もちろん実力の一端さえも出していないのだろうが、それでも目を瞠るほどの業だった。


「は、はひ。か、か、確認、してみます。」

放心した門番の方ではなく、もう一方の門番が回らない口を一生懸命に回して、門の中に駆け抜けていった。


泡を吹くように倒れた門番を横にしてからしばらく待つと、唇が青ざめたもう一方の門番が少し俯きながらとぼとぼと歩いてきた。

「大元帥閣下が•••••••お会いになる、とのことです。」

「そうか、それは良かった。場所は?」

「大元帥官邸でお待ちになっております。」

「わかった。礼を言う。」

そう言って、新左衛門と奈々は難関であった大門をくぐり抜けた。


「ありがとうございます。」

「気にするでない。あの門番には少し手荒な真似をしてしまったが。」

そう言いながらも新左衛門はこの状況を楽しんでいる様子が伺えた。

大元帥官邸に到着すると案内役として軍政副大臣の遠山 茂が恭しく一礼した。

「お久し振りでございます、新左衛門様。まさかあなたがここにいらっしゃるとは。」

遠山 茂は奈々を一瞥するが、何も言わない。暗黙の了承を得たようだ。

「遠山か。久しいのぉ、今は軍政局の副大臣、だったか?」

「はい、お陰様でございます。立ち話もなんですから、早速ご案内させて頂きます。」

官邸は静まり返っていた。

人の気配は全くしない。生活感がなく、使われていないのかと疑ってしまうほどだった。

「お前ほどの地位の人間が案内役を務めるとは、そこまで人材不足なのか?」

「いえいえ、そんなことはありません。あなたほどの人物を迎えるのにそこらの下級官僚では失礼に値すると思いまして。」

慇懃無礼なその振る舞いには何か怪しいものを感じるが、追求したところでしらばっくれるに決まっている。


「そういえば、そろそろ剣聖会議の時期ですね。」

案内をしながら遠山の口は止まらない。

奈々はうんざりしつつ、無表情を取り繕っていた。

「今年は参加して頂かないと。」

「わし以外も参加しとらん奴はおるじゃろ。」

「ええ、武蔵様は相変わらずとして、ノーブル様も最近はめっきり見なくなりました。」

「武蔵はともかく、ノーブルが来んとわしも行く気にはならんな。」

「あなた方二人は本当に仲がよろしいですね。」

「まぁ、あやつ以外喋る相手がおらんからな。」

微笑を浮かべる新左衛門。他は若い奴らばかりで居心地が悪いと言った顔は

そんな風に話しているとようやく目的の部屋の前に着いた。

遠山がノックをすると、くぐもった声が返ってくる。おそらく入れとでも言ったのだろう。

扉を開けるとそこはすぐに私室だとわかるような部屋だった。

刀や水墨画が飾ってあり、和の雰囲気が熱した心を溶かす。

正面に目を瞑った老人。

この国のトップである二条 宗近大元帥が凄まじい存在感を放ちながら座っていた。


「久しいの、宗近。」

新左衛門の言葉に反応し、閉じた目をゆっくりと見開いた。

「何の用だ?」

短い質問だが、その口調には懐疑的なものが滲んでいた。

「ふ、わかっておるじゃろ?」

「まさか学徒兵団を解散させろとは言わないだろうな?」

「やはりわかっているではないか。」

にこやかに微笑む新左衛門には底のわからない感情が覆い隠されているかのようだ。

宗近は咳払いをしてから言う。

「今は内乱の最中だ。あんたも学徒兵団の結成が全くの違法だとは思っていないだろう?」

「ああ、その点についてはもちろんじゃ。だが合法だから良い、ということでもない。」

「兵は多いほど鎮圧は容易になる。圧倒的な数は質に勝る。」

断固として兵団を引かせることを考えてはいない。後ろに控えていた奈々にもその強い意志はひしひしと感じられた。

「まぁ、お前がどんなことを言っても拒否することはわかっておった。」

一端言葉を区切る。

「だからお前のもとに来たのは学徒兵を解散させるためじゃない。」

「何だと?」

この言葉には奈々も驚愕したが、その内心を表に出さないように気を付けた。

しかしそれも次の発言で崩壊する。



「わしがこの内乱を終わらせよう。」



「な•••••••」

さすがに奈々の表情にも変化が見られた。それくらい想像していなかったことだった。

時が止まったように少しの間、誰も声を発さなかった。

「本気か?」

これには宗近も今まで見せたことのない顔をしている。

「冗談では言わんじゃろう。それにお前もこの反乱を早く終わらせたいだろう?」

「確かにな。だが、剣聖が動くこと•••••それが何を意味しているのか•••••••貴様も知らないわけではあるまい。」

ふんと鼻で笑う。

「久し振りに体を動かしてみたくなった。まぁ、この老いぼれには丁度良い舞台じゃろう。」

射抜く視線をもろともせずに新左衛門は軽い口調で言った。


「勝手にしろ。」


新左衛門の介入を阻止することを諦めたらしく、宗近はもう話はないと言わんばかりに机に向かっている。

「では、行こうか。君にも手伝ってもらおう。」

「はい。この身、喜んでお使い下さい。」

左胸に手を当て、忠誠を誓う奈々。


「ああ、それと遠山。」

扉の横に控えていた汗だくの遠山に向かい、新左衛門は口を開く。



「お前にそのスーツは似合わんぞ。」







人の死とは普段目にすることのないものだ。目にした途端、自らの死についても思考を巡らす。答えなど出てこない。


身近な人物の遺体を前にすると、言葉て言い表すのが難しい不思議な感覚に陥る。まるで自分とその人しかここにはいないのかと錯覚するほど周りの環境がどんなものでもただの無関心な背景と化す。


それでは大勢の遺体を見た時は一体どうなるのか。

どんな人間でも声が出ないだろう。

それほど狂気に満ちた光景だった。

「なに•••••••••これ。」

亜由美の掠れた呟きは山に溶けていく。


焼け野原と化した草原地帯。標高は千メートルを越えた場所である。

遺体が所々に転がっている。薄いもやに包まれ、人型のシルエットだけが目に映る。

そして現実が徐々に心に染みていく。


別働隊 全滅。


その場には焦げ臭い空気と悲壮感が漂っていた。

タケルは嗅覚が狂い始めそうなのを我慢して、遺体を見回った。

それに釣られて他の生徒達も苦悶の表情を浮かべながら同じように見回るが、顔を判別できるものは少なかった。


「白い鉢巻•••••••••やはり別働隊か。」

慶次は冷静に現場を見ていた。

酷い。酷すぎる。


所々黒く煤けた鉢巻が腕に巻かれているのがわかる。それがまさに別働隊である印だ。

今まで通ってきたルートはおおよそ平和な方だったのだろう。それが何故ここまでの悲惨な事態となっているのか。

別働隊に一体何が起こったというのか。

タケルの心には暗雲が立ち込め、必ずしも政府側がこの反乱に勝利するとは安直に信じられなくなってしまった。


さすがに彼等の遺体を全て埋葬するのには時間が掛かりすぎる。

生徒達の精神的にも重荷になると判断し、慶次は先を急ぐことを決断した。

早くこのことを本部隊に知らせなくては。


このまま攻め込まれるのではないかという不安を心に押し込めて、生徒達に出発を促す。

鬱蒼とした森林の中をひたすら歩く。急な斜面によって太腿の筋肉が悲鳴を上げる。

「何とかして本部隊、または拠点に連絡を取らないといけない。」

「それなら引き返した方が•••••••」

エリーの提案に慶次は首を横に振る。

「ここから本部隊に合流した方が早いかな。それに引き返してから同じルートで敵が降りてくるかもしれない。痕跡を残さずに下山するのは困難だしね。」

「そっか。その痕跡を辿って、拠点が狙われるかもしれないってことか。」

「まぁ、このまま進んでも鉢合わせっていう最悪なシナリオが残ってるけどね。」

どっちにしてもヤバイじゃんと亜由美も鬱な表情を見せており、全体の士気も大幅に下がってしまっている。やはりあの悲惨な光景が重くのしかかっているようだった。


本部隊は南アルプスの正山道を真っ直ぐに進み、そのまま各集落に攻め込んでいる筈であるから、このまま行けば東山道から入山した第五師団が本部隊と合流するのは最後の集落になるだろう。

しかしそれでは遅すぎる。

早急な対応が必要な現状ではもっと早く合流することが不可欠だ。

当初のルートを変更して第五師団は通常の山道ではなく、正山道に向かって無理やり進路を変えた。

崩れて斜めになった地面を登ってゆく。じゃらじゃらと小石が転がるほど脆いが、おそらく強烈な風雨に曝されたためであろう。


視線の遥か前方に拓けた土地が見えてきた。

どうやらその荒れ果てた場所は集落跡地のようだ。建物の基礎がそのままの形で残されている。

この時、タケルはようやく察した。

正山道との気が遠くなりそうなほどの距離を。

端が黒く焦げている地図を広げた。これは別働隊の隊員の懐にあったものだ。それによるとタケル達の目の前に広がる集落跡地は正山道よりもずっと東方面に位置していたのだ。

直線的に向かっても正山道まで体力は持ちそうにない。

「ここら辺で野宿ですか?」

「う〜ん••••••••もうここは赤石衆の庭みたいなものだからね。だからこそあまり移動に日数を掛けたくないけど、無理して全滅じゃ元も子もない。」


決断。


「よし、ここで今日は休もう。ただもう一度言うけど、もうここら一帯は敵の巣穴だ。注意は怠らないようにね。」


突発的な風雨で体力を奪われる可能性も考慮して拓けた集落跡地ではなく木陰にテントを張り、夜を過ごした。

居場所をなるべく察知されないために最低限の灯だけで見張りを行う。

しかし慶次も含めた彼等は完全に理解していなかった。いや、全くと言っていいほど理解していなかった。

赤石衆の恐ろしさを。



時間は夜中の一時。見張り役の交代の時刻だ。五名全員が入れ替わる。

タケルもいまだ眠っている頭をなんとか起こして、暗闇に視線を向ける。

規則正しい虫の鳴き声が響いている。これが違う状況ならばもっと美しく風情のある音色に聞こえたのだろうか。

そんな風に思ってしまうのはまだ頭が睡魔と戦っているためだ。

タケルが脳内で格闘していると、ふとした違和感を見張り役の一人である大富 綾が感じた。

彼女は決して剣術士としての才能が卓越しているわけではないが、それを補うくらいの

ずば抜けた観察眼を持っている。

彼女のおかげでピンチを脱した機会はこの戦地でも多々あったほどだ。


そんな彼女が感じた違和感。


綾は辺りに注意深く視線を這わせた。

すると遠くで仄かな朱色の薄明かりが何個も灯った。胸騒ぎがしつつもじっと目を凝らす。


あれは何だ。

あれは、まさか。


綾は先程見張りをしていた慶次をすぐさま叩き起こした。

「な、何だ?」

突然で驚いた様子の慶次は目をこすっている。相当疲れが溜まっているようだ。

「教官、あれを見て!あの光••••••••炎じゃない?」

綾の指差した先を慶次は目を細めて見つめた。

「••••••••くそ!誰か来たってことか。」

「炎といえば、あの獣では?」

「まさか!」

灯火は不規則な揺れ方をしている。人間によるものだとは考えにくい。

それならば。


「皆、起きるんだ!」

眠りについていた四人は重力に負けないよう起き上がると欠伸を漏らす。

「あの化け物がまた現れたみたいだ。」

「化け物?」

目に入る不審な炎光。

「うわ•••••マジかよ。」

二年の渋沢 栄太が呻くように呟いた。

直ちに行動を起こそうとしたその時、薄明かりだった発光体が濃くなった。

接近していると気付くのに時間は掛からなかった。

紅蓮の炎に包まれた狼。奇獣。

間違いなくこちらに向かっている。目測では五十メートルほどの距離まで迫っていた。

暗闇で視界が悪いためか、木の上に移動する暇がない。

炎の波が押し寄せてくる。

「皆下がれ!」

慶次の叫びは奇獣の咆哮に掻き消された。

タケルは軍刀を抜き、応戦する。


グルルルルルルルゥゥゥゥ。


燃え盛る獣がすぐ目の前に迫ると、皮膚を焼いてしまいそうな尋常ではない熱気が放たれている。

大きく口を開けて飛びかかってくる獣の顎に容赦なく軍刀を振るう。

銀閃は赤黒い血と炎に包まれる。火の粉が辺りに舞い落ちて、タケルの目をチカチカさせた。

やったかと思ったのは一瞬のこと、獣の目はまだ生気を宿していた。

「く•••••••」

タケルを貫こうとする鋭い牙を防ぐが、あと一閃を出せない。

「タケル、大丈夫?」

亜由美はその状況を鑑みて、サポートにまわる。

変速的な動きから繰り出される亜由美の斬撃は奇獣の息の根を止めることに成功した。


しかし状況が大きく変わったわけではない。混乱した現場はますます自体を悪化させてゆく。

自然と二つのグループに分かれていた。

前方に逃げた者達と後方に逃げた者達。

どちらの方にも炎の奇獣が獲物を狙うハンターのようについてきている。


タケルは前方に逃走を図った連中に入っていた。亜由美やエリー、軍車に乗り合わせた二年の大富 綾、渋沢栄太が同じく中央アルプス方面に向かっていた。

全速力で必死に逃げる。倒せないほど強いというわけじゃないのは証明されたが、何より数が多すぎた。


「このままじゃ••••••••」

そう呟いた瞬間、前の方から微かな金属音が響いた。

その数秒後、獣の呻き声が背後から聞こえた。追いかけてくる獣の殺気が消え失せつつある。

タケル達は走る速度を緩める。

獣の脳天に銀のナイフが突き刺さって、一瞬で絶命しているようだった。

衣擦れの音、地面を踏みしめる音。

前方から現れた謎の女性達にタケルは呆気に取られたが、警戒感を露わにする。


「•••••あんたらは?」

栄太は睨みを効かせて、戦闘態勢を崩さない。


「アルプス民族、飛騨の剣女衆だ。」

この時、敵か味方か分からない武装した女の集団に対してタケルの心は霧に包まれたような恐怖が微睡んでいた。












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