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第108話 ダンジョン探索③

ヴァイアの次兄(じけい)にあたる“ドゥーラさん”の読み通り、“クリーピーフライ”に遭遇した。


この“約50㎝大のハエ達”に、アシャーリーが再び〝ひッ!!〟と悲鳴をあげる。


セゾーヌもまた嫌そうにしていた。


正直、僕も、気持ち悪さを感じている。


そうした状況で、


「ポイズン。」


ヴァイアが冷静に【毒】を噴射する。


先頭の数十体が墜ちて苦しみだすなか、多くの後続は平然と突っ込んできた。


ここから、僕たちは、乱戦になってゆく。


なお、事前に“ハーフエルフのリィバ”より〝爆発は洞窟の崩落に繋がりかねないので使わないでくださいね〟との説明を受けていたので、僕やヴァイアはその【神法(しんぽう)】を扱わないようにしている。


大人達は、そもそも知っていたらしい。


どうやら常識みたいだ。


さておき。


およそ3分後に、僕らは勝利を収めた。


補足として、“クリーピーフライ”は約100匹いたようだ……。



だいたいで5分は歩いたところ、道が右に曲がっていた。


これを2分ほど進んだら、T字路になっている。


「右に行きましょう。」

「ただ、背後から魔物に襲われる危険性もあるので、並びを変えたがいいと思います。」


ドゥーラさんの意見に、先生の伯母である“フィネルンさん”が、


「じゃぁ、あたしらが後ろに付きますよ。」

「母さんもフリントも、それでいいね?」


そのように確認する。


これに、“ディーザさん”は「ええ」と、先生が「分かりました」と、了解した。


そうして、三人は最後尾に回る…。



3分くらいが過ぎ、


「前後から来ます!」


“獣人のユーン”が報せてくれた。


これによって、僕たちは足を止める。


数秒後に、


「ぃやッ!!」


アシャーリーの声が響き渡った。


更には、


「うっわぁー。」


セゾーヌが引いている。


何故ならば、双方より現れたのは、身長およそ50㎝×尻尾15㎝ぐらいのネズミである“ビッグラット”だったからだ。


そのモンスター集団は、30数ずついるようだった。


こうした“二足歩行のネズミ”は、[鉄製の軽装備]で、各自が[ダガー(短剣)]や[ショートスピア(短槍)]を所持している。


なかなか素早い敵とバトルすること4分あたり、僕らは倒しきった……。



少し進んだところに階段があったので、これを下りる。


[踊り場]を左に折れ、なおも下りたところ、一本道になっていた。


そこを1分ほど行くと、四又になっている。


「左から二番目を選びましょう。」


ドゥーラさんに促され、足を運ぶ僕たちだった…。



2分くらいが経っている。


新たな開けた場所に出るなり、“シェイディバット”が飛んで来た。


この“1M級のコウモリ”は、50体いるみたいだ。


「ひッい―ッ!!!!」


またも発狂したかのようになるアシャーリーが矢を()るなか、僕達も攻撃を開始する……。



“モンスターの群れ”を殲滅し終え、僕ら子供たちは隅の方で座って休憩している。


特にアシャーリーが満身創痍になっていた。


大人は手分けして“シェイディバット”を[アイテムボックス]に収納している最中だ。


素材が取れるため…。


ちなみにだけど、ディーザさんが使える【魔法】の[光属性]は、“極級”に達しているらしい。


フィネルンさんは[攻撃系]を有しているものの、“低級”のままだそうだ。


〝詠唱が面倒だから〟との理由で、ほぼ扱ってこなかったのだとか。


それは、〝ドワーフ族にとっては珍しくない〟との話しだった。


まず、“ハイドワーフ”は全員に魔法が備わっているらしい。


“通常のドワーフ”は、半数ぐらいが得ているそうだ。


“ハーフドワーフ”は殆どが持ち合わせていないとの事だった。


こうしたドワーフ族は、〝肉弾戦を好む傾向が強い〟みたいで、〝魔法を用いる者は少ない〟らしい。


なので、フィネルンさんや、“トラヴォグ公爵”は、低級でストップしているのだとか。


とにもかくにも。


数十秒後、大人たちが僕らに合流する。


そのメンバーも暫し休むことにした……。


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