表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
103/205

第103話 渓谷探索④

“ラミアジェネラル(将軍)”に、ヴァイアの三兄(さんけい)にあたる“ガオンさん”が低空飛行で勢いよく突進する。


そこうしたなか、流血している“ラミア”と“ナーガ”の六割くらいが起きだした。


残りはピクリともしないので、僕やヴァイアの【中級神法(しんぽう)】で息絶えたのだろう。


僕らに近い魔物は亡くなり、遠くなるにつれてダメージが少ないようだった。


いずれにしろ。


なんかいろいろグロくって、僕は気持ち悪くなっている。


ちなみに、最奥(さいおう)の“ジェネラル”には一発も当たっていない。


僕達との間にいる“ラミア”と“ナーガ”に全てヒットしたので。


ガオンさんがバトルを開始するなか、


「さぁ、儂らも戦いますぞ!」


そう声をかけた“ルシム大公”が、走りだす。


これに、(いや)が応でも続かざるを得ない僕たちだった……。



僕は[ダガー(短剣)]を振るう。


〝ラミアやナーガの上半身が人間〟ということに抵抗を感じつつ。


それは、“アシャーリー/先生/セゾーヌ”も同じみたいだ。


なお、この三人は【ホーリー・ボール】や【ポイズン】を扱っている。


ヴァイアは、平然と[槍]を使っていた。


各自の側では大人達が援護してくれている。


ガオンさんは“ラミアジェネラル”が〝繰り出す(こぶし)〟や〝払う尻尾〟を余裕で躱していた。


そうこうしているうちに、僕らはラミアとナーガを殲滅し終える。


一方で、宙に浮いているガオンさんが、


「どぉーんッ!!」


“ジェネラル”の額に、右パンチを炸裂させた。


それによって、


「ぎぁッ!」


“ラミアジェネラル”は血を噴射させつつ仰向けになる。


「まぁまぁだったな。」

「じゃ、命を奪わせてもらうが…、恨むなよ?」


空中で述べたガオンさんは、“右の(てのひら)”を下方に突き出して、


此方(こなた)から彼方(かなた)へ、決して止まらず吹き抜けよ。」

「空間を貫くほどの力となり、全てを穿(うが)つべし。」


“直径2Mでブルーホワイト(青白)”の[魔法陣]を構築した。


こうして、立ち上がろうとする“ジェネラル”へ、


「ウィンド・ランス!!」


“直径5㎝×長さ3M”といった【風の槍】を、150コ発射する。


“ラミアジェネラル”の上半身を貫通した【高級魔法】の(ことごと)くが、地面に〝ズドドドドッ!〟と穴を開けた。


土埃(つちぼこり)が舞うなか、“ジェネラル”が崩れゆく……。


僕らのほうを見たガオンさんが、


「コイツの下半身、持って帰るか??」

「鱗は何かしらの素材になるんだろ?」

「他のラミアとナーガは損傷が激しいみてぇだけど、こっちは割と綺麗だぞ。」


そのように伝えてきた。


「では、よろしくお願いします。」


大公が会釈した事で、


「分かった。」

(つるぎ)で上半身を切り離すから、皆は休んでてくれ。」


こう告げたガオンさんが、[小規模のアイテムボックス]を出現させる…。



僕の[剣術]と、ヴァイアの[槍術(そうじゅつ)]が、それぞれ“弐”になった。


これに、“隻眼のベルーグ”が〝よしッ〟と軽くガッツポーズする。


勿論、彼以外も喜んでくれていた。


それと、アシャーリーの【神法】が“中級”になったらしく、


「でかしたぁ――ッ!!」


テンションが上がる大公だった……。



午前11時あたり。


僕たちは[大公家の館]に戻っている。


“大公/トラヴォグ公爵/ガオンさん/ハーフエルフのリィバ”は、すぐさま[別館]に移った。


リィバによる【テレポート】で。


ひとまず“蜂の巣”だけでも分配したいらしい。


他の素材に関しては、あとあと決めていくそうで、今回もリィバが(さば)くことになっている。


僕などは[本館の広間]で“珈琲(コーヒー)”や“紅茶”を(たしな)む。


補足として、先生とセゾーヌの【能力】は、ひとつも変わっていない。


セゾーヌの“母”は娘の無事に安堵していた―。


現時点での[ラルーシファ=イズモ]


【神法】

・火/風/氷/地/雷/爆発のみ使用可能

  ※どれもが中級の攻撃系


【スキル】

 ・亜空間収納アイテムボックス

  ※小規模


【特殊スキル】

 ・解読

  ※どのような文字であっても読み解ける


【戦闘スキル】

 ・剣術

  ※段階は[弐]

・狙撃術/打撃術/槍術/武術

 ※どれもが[壱]


前世での名前は[日之永新(ひのと・しん)]


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ