島崎凪の目標(中)
昼休み、今日も先生に頼まれて諸々の雑用をこなす。
勿論、昼食は食べた後だ。
放課後も利用しないと、毎回時間が過ぎてしまう事を最初に学んだ。
そもそも先生の頼む量が少し多いんだ。
僕が同じクラスの誰かに協力を頼むって事を考えていたのかもしれないし、その通り直ぐに終わる様な物かもしれないけど……。
「よいしょっ……と」
「あ、島崎やっと帰って来た
おーい島崎、今日ちょっと急な用事が入ってさぁ
掃除、代わってくんね?」
「え、でも僕にもやる事が……それに用事って言っても掃除終わってからでも……」
「今日実は俺の妹の友達の友達が誕生日でさぁ、誕生日会を開くってんで買い出し頼まれちゃってんだよねぇ……
頼む!お前が頼りなんだよ!」
「た……頼り!」
「おう、頼むっ!!」
「し、仕方ないですね……解っ……解りました
今日だけ、特別ですよ?」
「やりっ!
サンキューな!」
「島崎ぃ、ちょっとノート見せてくんね?
前、授業でノートとり忘れたんだよね……
ほら、島崎のノートって解りやすいからさ!
見せてくれると凄い助かるんだよねぇ」
「あ、凪君!ちょっと日誌を……」
僕、頼られてる……。
僕はクラスメイトの誰かに必ず頼られてしまい、僕は結局一人で全てをこなす事が多い。
先生に頼まれた物とクラスメイトに頼まれた物をこなすと大体は水乃ちゃんの部活の終わりの時間までかかる。
僕が一年から二年の夏休みまでは図書室などで勉強して時間を潰していたんだが、あの日から積極的に手伝っていたら今では沢山の人に頼られてる。
そう思うと、きっとこの調子で良いのだと思える。
今日に限っていつもよりも雑用が多いと思っていたら、水乃ちゃんが迎えに来てくれたらしく、全てが終わった頃には隣に居て、「凪、もうこんなに遅い時間なのに帰ってなかったの、帰るわよ」そう言って僕に手を差し伸ばした。
本来ならこれをするのは僕だった筈なのに……。
僕はまだまだ未熟だと痛感した一日だった。