第二話 転生そして成長
………知らない天井ってやつ
目が覚めました。
記憶は…残っています。
天井は、病院ではありません。
異世界転生したと考えるのが妥当なんでしょうか。
周りの人々の声も意味わからんし、手もちっちゃいのでそういうことなんでしょうね。
それにしても…臭いです。
私結構きれい好きなんですけど…
牧場みたいなにおいがします。
慣れるもんなんですかね。
絶対文明レベル低いですよこれ。
転生って本人が望むようなところに行くのが常識なんじゃないんですか。
とりあえず、がんばって成長して、楽しみますかね。
いや、ちょいまて、こういう世界って、幼児が成長できる割合ってすごく低いんじゃなかったっけ。
楽しめる年齢になるまでに死にたくないですね。少し大きくなれました。
親が結構美女でしたね。
しわが多いですけど。
疲れてるんでしょうね。
父親も結構勤勉っぽいですね。
両方夕方にならないと帰ってこないので、前世の反省を生かし、筋トレに励んでいます。
歩けるようにはなりました。(内緒だけど)
そうそう仕事は思ったとおり畜産でした。
豚ですね。
私のごはんはほんとにおいしくないおかゆです。
おかゆ以外のものが早く食べれるようにならないとほんとに死ぬ。
それと言葉も少しずつ分かるようになってきました。
単語だけですけどね。
母がわかりやすく発音してくれて助かっています。
私はこのぐらいの時の記憶が無かったので、今回はもっと時間を有意義に使えるようになりたいですね。
そんで、ついに自分の名前がわかりました‼(パチパチ)
名前ないと気持ち悪いですからね。
アルトだそうです。
意外と響きも悪くないんじゃないでしょうか。
高い音って前世の声高いことが思い出されるので嫌なんですが・・・
外の環境については、ガラスなんてものは無いので、家からは見えず、親が休みの日に外に抱えられた時しか見えませんが、ほんとに田舎ですね。
高望みでしょうか…
牧場の柵が無秩序なのを見るとイライラしますが、そこは我慢です。
ぼくも働くことになるんですかね。
いやだなあ。
海がいいな。
また少し大きくなれました。
今んとこ体の不調もないし元気です。
立てることがばれてからは働かされています。
臭いなぁとか思いながら働いていたら、要領がいいなとか言われました。
ほめるなら、設備をもっと整えてほしいです。
時々父親は、ヘンベルクという町に行きます。
なんでもをお金を稼いでくるそうです。
数日でかえって来るので、田舎というわけでは無いかもしれません。
町に行きたいって言ったら、母一人だと仕事が回らないといわれました。
成長を待って一人でそこまで行けるようにならないといけません。
あと、会話に出てきた単語は全部心の中にメモして意味を聞いているのですが、海という単語がいつまでたっても出てきません。
ほんとに心配になってきました。
転生って本人が行きたい場所に飛ばすもんじゃないんですかね。
あと、自分の顔が結構かわいいです。
水たまりができたときに見たんですが、男の子なんだけどなーって感じです
牧場はなんか、この村の主要産業だそうです。
なん家族かで、一つの牧場を囲って育ててます。
さらに成長できました。
一回風邪をこじらせて死にかけました。
無駄に責任感持っちゃって、風邪を引いた日に、雨の中、柵の補修とかしちゃったんですよね。
それ以降は元気です。
でもそのおかげで、柵の補修を全面的に認められたんですよね。
やったね‼と一瞬思ったんですが、土地の線引きがぐちゃぐちゃで、長方形に引けなさそうです。
これが解決することあんのかな…
それとなんか十歳になって最初の春に、成人の儀式なるものがあるそうです。
それで認められるということでいいのかな。
で、なんか父親が、露骨に兄弟欲しいかとか聞いてきます。
十歳になるから兄弟欲しいかとか意味不明だけど一応無邪気に「ほしい‼」って言っておきました。
けど家ちっちゃいんですから静かにやってくださいね。
前までずっと静かだったんだから問題はないでしょうが。