プロローグ
『犠牲者』
そこから始まる物語。
「さて...」
(悩むな...分かりきっている。このガチャをひいてはいけない、爆死する...と。いやしかし、今ひけば、まさに、今...っ!)
「......ダメ、ダメだ、そうダメ。 そうやって何度失敗してきたんだ、俺はァ...!」
「そうそう、お前は分かってるんだから。」
「そうだよな、俺はわかってる。」
「そう...だから。」
「ああ、引かない。年末年始課金するし...」
「...うーん...ま、そのときに...な。」
「そうそう。」
「...」
(ここまで全部独り言)
「...ふぁ...おはよー」
「お。 おはよう」
「おはよー、なぁ、昨日のグループ見た?」
「グループ?」
「見てない?」
「...見てないわ、何?」
「今日いつもと違う状態の人が犠牲者っていう、よかったー。 ...あとは2人だけど」
「犠牲者~? だからなんかこんなんなん?」
「そうなんやって。」
「...ほーん」
(犠牲者...誰だ、そんなの送ったの...)
「なぁ、誰が送ったん?」
「なんか...なぁ、なんやったっけ?」
「確かなんちゃら教会とかなんとか」
「教会? ...ほーん」
「おはよー」
「ん? お、犠牲者は決定か?」
「委員長でけってーってかん――」
その次の瞬間、扉が全て閉まり、窓の向こう、全てが暗闇に変わった
「――」
(は?)
『――犠牲者は、一人。』
床が崩れ始めた――
(落ちる。)
「おあアアッ!?」
何故か落下しなかった机と椅子、その上に上り、すぐさま行動を起こした
机を蹴って、助かる為に窓の枠へ、手をかけた。無我夢中に、周りのことを考えずに
両手で何とかつかまる
「ハァっ、ハァっ...!」
(何が、何がッ!?)
「――。――な」
自身の息、服のすれる音以外は何も聞こえない
「はぁ...っ、は――」
鏡に映る光景に、人の姿、いや
何も――
壁も消えた
『貴様が犠牲者だ。少年』
それが、新しい人生へのきっかけだった。
一般高校生、結城遥の転生のきっかけ。
「はぁ...」と「まぁ」が口癖な主人公となりますがよろしくお願いします。
処女作となっておりますので、文法的にも間違いがある可能性があります、その場合はどばどば言っていただければうれしいです。