夢の始まり
(ここ…は……?
息ができない…
苦しい…
ここはどこ…)
ゆっくりと目を開ける
(眩しい…
天井が青い…
沢山の泡…)
「っ!…っ……っ!!」
(水の中!おぼれるっ……
助けてっ!!!!)
グイッ
「…っ!?」
(腕が引っ張られて…っ)
???「おい!大丈夫か!?」
「ゲボッ!ゴホゴホっ!!」
???「よかった…意識はあったみたいだな
しっかしなんでこんな所で…」
男の視線は小さな浅い噴水
男「こんな所で溺れてる奴は初めて見たぞ」
「……」
(私はどうしてこの中に…)
男「あんた名前は?」
「なま…え……」
(私の名前…名前?
分からない……
それにここは……)
「こ、ここは…どこ……っ
わ、私は…」
男「あんたもしかして
この国の姫さんじゃないか!
顔もそっくりだ!!
でも、どうしてこんな所に姫さんが…!」
(姫さん…?
誰のことを言っているの?
もしかして私の事…?)
「…?」
男「行方不明になってみんな大騒ぎだったんだよ!
こんな所にいたのか!!
いやー、良かった本当に良かった!!」
男「おーい!!
姫さんが見つかったぞ!!
みんなでお祝いだー!!!!」
街の人「本当かっ!?」
「良かった…!まだ生きていたのね!」
「これで国王も元気になられる」
「えぇ…
いや、そのっ…!
私はっ……!」
(ちょっと待って…!
姫さん!?お祝い!?国王!?!?
何なの!?)