IF話~もしも〇〇だったら~①「子連れおおかみ」
楽しかった(作者だけ)思い出の品達(作者的に)をどこに置いたら良いか分からなかったから、“迷いの森”を作ったって言うのが本音。
“子連れおおかみ”は拍手メッセージから頂いたネタです。
作者はパロとか好きなので、ネタくれたらじゃんじゃん書きますよ! パロを!! ←本編書けよ
――――もしも、クロードが依頼にソニアを連れて行っていたら……。
☆★☆
ハリフは、有名な“黒狼のクロード”に憧れる剣士の一人だ。クロードより数歳年長だが、彼の強さの前ではそんなことはまったく問題ではない。
その日、ハリフは憧れのひとに会えるという喜びでかなり舞い上がっていた。
「ク、クロードさん! 今日はよろしくお願いします!!」
そう言って、クロードの顔も見ずに頭を下げる。見てしまえば緊張して挨拶すらマトモにできないという変な自信が、ハリフにはあった。
今回の依頼は、ハリフがBランクに昇格するための試験を兼ねている。それの試験官としてクロードが来ることになり、彼は狂喜乱舞した。正直、クロードに会えるなら今回の依頼に失敗してもいいと思ったくらいだ。もちろん、クロードの前で失敗したくない……いや、プロとして仕事に手を抜いたりはしない。
「ああ。次でBだろ、頑張れよ」
憧れのひとからの激励に心のなかで号泣する。
あまり面倒見が良くないという噂だったが、そんなことはなかったらしい。違う噂によると、なぜか最近クロードの性格がまるくなったとも言われているが。
「はいっ、ありがとうございま……っ!?」
意を決して顔を上げたハリフの言葉が奇妙に途切れる。
「そろそろ行くか」
固まっているハリフを気にも留めず、そう言ってクロードは歩き出した。
ハリフは、クロードの肩を……いや、肩に乗っているものを凝視する。
「………………」
「……こんにちは」
チラリとこちらを見て挨拶してきたソレは、幼い少女だった。
「………………」
「何やってんだ、お前。さっさと行くぞ」
クロードは肩の少女を気にした風もなく、不機嫌そうにハリフに声をかける。
“は、はいっ”と返事をしながら、ハリフは心のなかで叫んだ。
……何でクロードさんの肩に乗ってんのっ!? つか、その子誰ー!?
☆★☆
「おおかみさん。そにあ、じぶんであるけるよ?」
(おおかみさん!? 黒狼だから!?)
「ああ? ……どうせすぐ疲れんだから、そのままでいろ」
「……うん、ありがとう」
(だから君、誰ーっ!?)
――――“子連れおおかみ”の噂がギルドに流れるのは、もう少しだけ先の話。
「子連れおおかみⅡ」に続き……ません。何だよ、Ⅱって。続かねーよ。
……続き考えたらバッドエンドになりました。
クロードがソニアちゃん庇って死ぬという……。それもアリだな。←オイ