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ネムノキの森

蛙は 森の中で迷い子になってしまいました


ふとそばを見るとネムノキが生い茂っています


きれいだなあ。


蛙はうっとりしました




淡紅色と白の虹色

ネムノキの花は花びらではなく、雄しべだと聞いたことがあります



日が暮れて夜になると

葉が眠るように閉じるのよ。

仲の良い二人が添い寝するみたいに。


お姫さまが言いました



ああ びっくりした。

いったいどこに行ってたの?


蛙は汗を拭きました



森の中を探検していたのよ。

そしたら途中で爪を割ってしまったわ。


わあ 痛そう!


蛙は岩の上でぴょんと一回跳ねました



今夜は舞踏会があるというのに困ったわ。



この道の先に癒やしの泉があります。

そこで洗えば大丈夫だよ。


まあ 本当?

ありがとう!



いえいえ どういたしまして。


蛙は気取っておじぎをしました



あら なんだかどこかの国の王子様みたい。

そうだ お礼に今夜 あなたとお月見をしたいわ。


でも舞踏会が…



いいのよ 別に。

あなたといる方が楽しいに決まってるわ。


さあ 早くその癒やしの泉に案内して頂戴。



わかりました。


蛙はネムノキから雄しべを一本引き抜くと

それを天にかざして叫びました



やあやあ 我こそは

ネムノキ王子であるぞ!



お姫さまはお腹を抱えて笑いました


あんまり笑ったので

お腹が痛くなってしまいました


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