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途中なだけです。頑張って書きます。

梢の裸足


『ばちぃーーん!!!』

大きな音が校舎内に響き渡る。小柄な男が床に落ちていった。

「ばーか。」女は一言呟いて大きな足音を立てながらすたすたと離れていく。

周りで見ていた人たちもやがて去り、一人残されたのは献太のみであった。

それまで動かなかった身体をむくりと起こし、うっすら涙を浮かべながら「…千紘のばか。」

と割と大きな声で言った。


 事の発端は一週間前の事だった。

おれと千紘はそこまで仲が良いわけでは無かったが、たまたまおれの友達が『美人だけど気が強い』千紘の事が好きで、告白に付き合わされて付いて行ったら案の定断られて、それでもしつこく食い下がる友達を諦めさせるために彼女は、

「わたしが好きなのは献太くんだから。」

と、根も葉もない嘘を言いくさったのである。

『美人で気が強い』と評判の千紘の突然の告白にその場は騒然となった。勿論おれも驚いたのは同じで、更に動揺していたのは友達の方だった。千紘はこつこつと小気味良い足音で未だ静かになりきらない教室を出て行った。

その後すぐに携帯が鳴って、知らないアドレスからメールが来たかと思えば千紘からだった。どこから手に入れたんだ、というツッコミをぐっと飲み込んでそのメールを読む、読んだ。意味が判らない。それは彼女が秀才でおれが馬鹿だからではなく、純粋に。なぜならそれは今にも死に身を委ねようとしている彼女の状況がありありと書かれていたから。


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