第十二話 体育館の横を通って
引退して次の日。
学校の授業が終わると、私はいつも走って体育館へ向かっていた。
早くバレーがしたかったからだ。
だけど、私はもう引退した。
何をすればいいんだろう。
ただ帰るだけ?
私は体育館の横を通って帰った。
後輩達の大きな声が聞こえてくる。
ボールの音。
走る足音。
先生の笛の音。
昨日まで、私もあそこにいた。
私も練習に顔を出してみようかな。
そんなことを思った。
だけど、もうそこは自分の居場所じゃなくなった気がした。
昨日まではみんなと一緒にいたのに。
引退って、こういうことなんだ。
寂しかった。
今まで夢中だったものが、急になくなってしまった気がした。
そんな気持ちのまま、しばらく過ごしていた。
だけど私は、まだバレーを嫌いになれなかった。
あんなに苦しくて、悔しくて、沢山泣いたのに。
それでも、またバレーがしたいと思っていた。
その後、私は高校でもバレーを続ける。
まだまだ、私の青春は終わらない。
ここまで読んでくださりありがとうございます。
最後の試合が終わった次の日のことは、今でもよく覚えています。
毎日当たり前のように通っていた体育館が、急に遠く感じました。
昨日までそこにいたのに、もう自分の場所じゃない。
引退した時、そんな不思議な寂しさがありました。
だけど同時に、「私は本当にバレーが好きだったんだな」と改めて感じた時期でもあります。
中学生編をここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。
そして物語は、まだ続きます。




