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Sky Runners  作者: SKY
36/39

Hawk Miracle誕生


超高度からの急降下「Last Dive」発動。

しかし今回は違った。


急降下の途中で

「Sky Drift」が組み合わされる。


「Last Dive + Sky Drift」


前例のない複合技の誕生だった。


実況が絶叫する。

「急降下からのドリフト!?信じられない!これは新しい技です!」


観客席が息を呑む。


「すげぇ!」

「あんな技、見たことない」

「まるで本物の鷹みたい」


美しすぎる軌道に、全員が見とれていた。


技術的にも芸術的にも、完璧すぎる瞬間。

急降下からの加速と、空中でのドリフトによる軌道変更。

二つの技が組み合わされることで、想像を絶する機動を実現していた。


京真は完全に見入っていた。

「なんて美しい技だ」

勝敗を忘れて、純粋にその美しさに感動していた。


これまでレースを「勝つため」のものとしか考えていなかった彼が、初めて「美しさ」を感じた瞬間だった。


実況が命名する。

「これは奇跡だHawk Miracle!!!」


新たな伝説技の誕生瞬間。観客席が爆発する。


「Hawk Miracle!」

「奇跡の技!」

「12歳が作った新技術!」


SNSで瞬時に世界トレンドになる。


「#HawkMiracle」

「#奇跡の逆転」

「#12歳の天才」

「#Sky Runners」


複合技で得た驚異的な加速。

Aurora-9に猛追するRusty Hawk。


京真の驚愕。

「あり得ない。あの速度は理論上不可能だ」


だが現実に起きている。

心の力が物理法則を超える瞬間だった。


「まさか追いついてくる?」

京真の心に初めて恐怖が芽生えた。

同時に、興奮も感じていた。


観客総立ち。


「追いついた!」

「抜けー!」

「奇跡だ!」


会場全体が一つになって、Rusty Hawkを応援していた。


ゴール直前のデッドヒート。


1センチ差の勝負。


遼と京真、二人の想いがぶつかり合う瞬間。


「まだ負けない!」

京真も最後の力を振り絞る。

初めて感じる「楽しい」という感情と共に。


Aurora-9の真の性能を引き出そうと、必死に操縦する。


「君との勝負楽しい」

京真の心から、自然に湧き出た言葉だった。


だが結果はRusty Hawkがゴールラインを1センチ差で駆け抜けた。


大逆転勝利!

「ゴォォォール!!!勝者、Rusty Hawk!水城遼選手!!!」


会場が割れるような歓声に包まれる。

興奮のあまり立ち上がる観客、涙を流す子どもたち、拍手が止まらない大人たち。


地響きのような歓声が、街全体に響いていた。


迅と結衣が涙を流しながら抱き合う。


「やった!!!本当にやったんだ!」

「信じられない!奇跡だよ、本当の奇跡!」


迅は整備士として、こんな瞬間に立ち会えたことを誇りに思った。

「俺たちが支えたパイロットが、伝説を作ったんだ」


結衣はマネージャーとして、遼を信じ続けてよかったと心から思った。

「遼の純粋さが、みんなを感動させたんだ」


じいちゃんも工場のテレビの前で涙を流していた。

「よく頑張った。本当によく頑張った」

若い頃の自分を重ね合わせながら、誇らしげに微笑んでいた。


「お前は、俺が見つけられなかった答えを見つけたな」

京真は呆然としていた。


計算では説明のつかない結果。

だが、不思議と悔しさはなかった。

それより、初めて感じた「楽しい」という感情の方が大きかった。


「君は僕に何を教えてくれたんだ?」

レースには勝敗以上の価値があること。


楽しむことの大切さ。

心の力の素晴らしさ。

全てが新鮮で、眩しかった。


表彰台で、遼はいつもの笑顔で感想を述べた。


「みんなが応援してくれて、とても楽しいレースでした!京真くんもすごく上手で、勉強になりました!Hawk Miracleも、みんなが応援してくれたから生まれた技です!」


その純粋な言葉に、観客席からまた大きな拍手が起こった。


京真も表彰台に上がり、遼に向かって言った。


「君の飛び方、素晴らしかった。僕も楽しいレースというものを知ったよ」

初めて見せた素直な笑顔だった。


「これからも、お互い頑張ろう」


遼の返事。

「はい!今度は一緒に楽しく飛びましょう!」

二人の握手に、会場が再び大きな拍手に包まれた。


ライバルから友へ。


勝敗を超えた、美しい瞬間だった。




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