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不等で理不尽な世界で(仮)  作者: 麒麟草
動物と魔物
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動物と魔物 ②

現在、獣害による被害は田畑に起きている。

食糧庫などは襲われていないようで、今のところは安心しているが。

ただし草食の動物を間引いてしまえば今度は肉食の動物が降りてくるかもしれない。


「しかし魔物が減少している、一体何が起きているだろうな」


窓の外を見ながら、クロアがそう呟く。


この国において、動物と魔物はハッキリと違う点がある。

見た目こそ似ている事があるが、動物と魔物では食べる物が変わるのだ。

動物はその名の通り、草食と肉食がおり、かなり活発に活動している。

当然中には家畜である動物も居れば、ペットの様に可愛がる者もいる。

魔物は、体内に魔石と呼ばれている魔力の結晶を宿している。

そして彼らは魔力を主食としているため、所謂草食や肉食という概念が無い。

知能も高く、人間に敵対する者が少ないのが魔物の特徴だ。

何故敵対する者が少ないのかと言うと、魔力を食べるという性質のため人を襲う必要が無いと考えられている。

しかし襲われれば当然反撃はしてくる、しかも魔力を宿しているため魔法による攻撃などもしてくるため非常に危険が多い。

もちろんすべての魔物が敵対していないわけではない。

例えばゴブリンやオーク、アンデットなどの魔物は敵対心が高い。

生殖行動をするために女性をさらったりするが有名だが、人間を食することで魔力を補充するとも聞くので対象に雄雌の判断は無いらしい。

これには動物も対象のようで、魔物が動物を襲う事もあると聞く。

だけど魔物である彼らが人里に来ることはめったにない。

何故なら人間も強いと理解しているからなのか、集団を襲う習性は少ないらしい。

このことから、人間への被害は魔物よりも動物の方が問題視される事が多い。

魔物にも凶暴な者が居るので、人間を好んで襲う者をいると聞くが、それはかなりの例外なのだ。


「鹿だけを間引いてしまえば、熊などの動物が降りてくるかもしれない」


それに人に慣れてしまうのもまずい、食べれる対象だと認識されたら。


「近くからは絶滅させないといけなくなるな・・・」


とは言えそれも喜ばしい事では無いのでやりたくはない。

そんな事を考えていると、部屋にノック音が響く。


「どうぞ」


「兄様、失礼します」


ルーシが部屋に入ってくる、昨日の事だろうか。


「母上の勉強は終わったのかい?」


「はい、なので昨日の事をどうするんだろうと、気になってしまって」


「今はまだ考え中かな、すぐに答えはでないよ」


「そうだったのですね、兄様は行動がお早いのですぐに動くのかと思ってました」


「まぁ、確かに。すぐに実行する性格だからね」

「でもそれを言いに来ただけじゃないんだろう?」


ルーシは賢い子だと思っているので、多分その程度の用事ならわざわざ部屋まで来ないと思ったからだ。


「いえ・・・その・・・」

「それが聞きたかっただけです、ごめんなさい」


「・・・そうだったか、大丈夫、まぁ気になるもんね」


ちょっと面食らってしまった、自分もだけどまだまだ子供だと言う事を忘れてはいけない。


「動物狩りを、するのでしょうか」


「もちろん共存できればそれに越したことはないけどね、でも難しいとは思うよ」


当然考えた事はある。

鹿や熊と共存できるならかなりの物だろう。

ただ山に彼らがどれだけいるのか想像もつかない。

数の母数が分からないのでこれを実行するのが、どれだけ人手がいるのかも分からないので難しい。

さらに何処に彼らを飼うのかが問題でもある、今は俺が新しく初めた事もある田畑が非常に多い。


「ルーシはどうしたい?」


「私は・・・いっぱい考えましたけど、兄様みたいに頭良くなくて」


「俺だって良くないさ、考え方が特殊なだけだよ」


「いいえ、兄様は頭が良いです。母様よく言ってます」


母上にも困ったものだ。

あまり俺を引き合いに出さないでくれと言ったことがある。

俺が特殊なのだから俺を比較するのは良くないと。


「俺が特殊なのは皆が知っているだろう?」

「ルーシもオルカもスーも、賢いと俺は思うんだけどね」


「・・・何故エリア姉様の名前が無いのですか?」


「あの人は・・・武芸に優れているから」


いまだに母上からルーシ達と同じ計算問題を指導されていると言う。

エリア姉様は根っからの武人らしい。


「でも、私もいっぱい考えます」

「もしこの件で何かするときは、私にも教えてください、お願いします」


「ルーシにそこまで頼まれたら断らないよ。わかった、何か決まったら話すよ」


「ありがとうございます!」


そう言って、ルーシが部屋から出ていく。

今度からこの件の会議にはルーシも呼ぼうか。


「共存か・・・ある意味で戦力にもなるだろうな」


ある程度間引く必要はあるだろうが、数が減ればあるいは。

飼う場所・・・餌の用意・・・住民の安全性・・・


「無理だな・・・現状では、だけど」


鹿を飼う事は父上達も試したことがあるらしいが、難しかったらしい。

今より酷かったこの地で飼うのはある意味で当然なのかもしれないけど。


「まだまだ調査が必要だな・・・結局魔物が減ってる理由も分からないしな」


イストフィース領はまだまだ復興作業が続いている。

人手はどこも足りない。

それにクロア自身もやる事が非常に多い。

彼が関わっている物が多すぎると言う事もあるのだけど。

そんな中で、とんでもない事が、武人の姉からイストフィース家に一報が入る。

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