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草食勇者と淫乱バーサーカー  作者: 風祭 憲悟@元放送作家
最終章 幸せ勇者と淫乱バーサーカーハーレム
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第832話 受付終了とラストチャレンジャー

「デレス遅かったな、もう受付は終わったぞ」

「あっはい、すみません手間が、相手は八人でした」

「やはりな、上手くやったか」「まあ、なんとなく流れで」


 いやあ説明に時間がかかった、

 とりあえず手っ取り早くわからせるため、

 あの八人丸々シャマニース大陸のムンサン冒険者ギルドまで連れて行った。


(転移スクロールですぐ、時差もほぼ無くてよかった)


 んでベルグレイスさんも交えて事情説明、

 身体の痕もむしろ僕が『命令』してつけさせたと聞いて、

 獣人ながら引いてたな、『人間の性癖はこうも、こじれるものか』とはマーメマルさん談。


「わりぃわりぃ、いや何も問題なかった、じゃあな」


 僕を見送って逃げていった犬獣人集団、

 あっ、ギルド内からは僕を欲していた人間の女性パーティーが、

 戸惑いながらもついていったな、僕をちらちら見ながら……そういうことか。


(彼女達も、僕を救出しようとしていたのか)


 謝りたいが、

 時間あるかなあ……まあいいか。


「それで、どうでしたかニィナさん」

「うむ、ここのメインダンジョンは、かなりやっかいだそうだ」

「途中から海とか」「そうなのだが、空洞もある」「ということは」「交互にだ」


 聞くと地下百二十階まであって、

 最初の地下五階は通常のダンジョン、

 六階から十階は海中、十一階から十五階はまた洞窟、十六階からはまた海、以降繰り返し。


「面倒くさいですね」

「それで本来は、洞窟階の五階毎に海中で呼吸出来るアイテムが取れるのだが」

「あっ、ひょっとして『泡の貝殻』ですか」「そうだ、それが地下五階で取り尽くされた」


 アイテム出す魔物も、

 沸いた瞬間に瞬殺していそうだ。


「じゃあ他の皆さんは」

「高い金で『泡の貝殻』を買うか、

 メインでは無い、近隣の島のダンジョンへ行くかだな」


 とはいえ僕らは、

 異世界人産のを腐るほど持っている。


「ええっと、じゃあどうしましょうか」

「デレスの希望を叶えに来たんだ、どうする」

「メインダンジョンか、周囲の他のダンジョンか」「公開恥辱行為かだ」「やめてー!!」


 などと話をしていたら、

 白を基調とした冒険者グループがやってきた、

 男性中心の七人パーティー、僕らの後ろに並んでいた方々だ。


(うん、悪女ハーレムとは真逆のオーラを持つ美男美女だ)


 そしてリーダーっぽい、

 勇者な姿の男性が話し掛けてくる、

 お兄さんとおじさんの中間みたいな見た目、かっこいい、彼らがラストチャレンジャーか。


「話し中に失礼、よろしいでしょうか」

「どうした、勇者受付は終わったのか」

「はい、実は『ニィナスターライツ』の受付の様子が聞こえてしまったのですが」


 距離を取ってても、

 聞こえてきちゃうってあるよね。


「なんだ盗み聞きか」

「たまたま聞こえたんです、ただ、これも何かの縁だと思いまして……いかがですか」


 アイテムボックスから、

 海中でも息が出来る『泡の貝殻』を大量に出して見せてくれる。


「ほう、凄いな」「たまたま攻略の連鎖が上手く行ったんですよ、

 いかがですか、ここのメインダンジョンで特に美味しいと言われる、

 八十階から九十階を一緒に攻略しませんか、私達は回復役ばかりなので」


 ……これ、普通の女性冒険者グループなら、

 クラクラしてふらふらついていっちゃいそうだな、

 さっきの女性だけのパーティーとか一緒に行った事はあるんだろうか。


(もう居ないから確認できないや)


 にしても背の高い女性、

 本当に美人だなあ、あんまり見とれると後が怖い、

 ということでニィナさんの背後に隠れてみる、会話は続くようだ。


「そちらの内訳は」

「勇者である自分と彼女はなんと賢者!」「聖女か」

「そのレベルと思っていただいても、後は僧侶二人とタンクとシーフとポーターです」


 ちなみにシーフというのは、

 アサシンのまがいものとでもいうか、

 初期職業でアサシンでは無いのにアサシンになりたい人がなれる一般職業だ。


「確かに前衛が不安だな」

「その点、貴女達は勇者にアサシン二人にサモナーにテイマー、

 魔法使いに『ギャンブラー』というレア職業は聞いていて我が耳を疑いましたよ!」


 そんなに興奮しなくても。


「組んだとして、そちらのメリットは」

「皆さんのような方々と一緒に狩りが出来るだけで、

 と言いたいですが『泡の貝殻』がこれでもまだまだ足りないのですよ」


 振り向いて僕を見るニィナさんに、

 コクコクと頷いてみせる、そう、ちゃんとわかっていますよ、と……


「成果は山分けか」「人数が気になるなら七対八でも良いですよ、

 我々は補助と回復に専念します、そちらだって回復魔法が、

 勇者の貴女だけというのはキツいでしょう、回復アイテムをいくら積んでいても」


 あっそうか、

 ヘレンさんがサキュバスサモナーって知らないのか、

 いや知っててもサキュバスって回復魔法使うイメージ無いよな。


(生命力を吸うイメージはあるけど、それでも対人でその自分、サキュバス本体のみだ)


 一応、確認していこう。


「ミニマムサキュバスちゃ~~ん」「何よちっこいの、吸わせてくれるの?」

「えっと、ミニマムちゃんって回復魔法、使えないの?」「魔法って意味じゃ無理ね、私個人ならスキルで」

「それ以上はいけない!」「何よ」「恥ずかしくなっちゃうから」「はいはい、まったくもうこれだから……」


 やれやれ、という感じだ、

 それに対しほくそ笑んでいる勇者さん。


「十九歳の君、デレスくんって聞こえたけれど」「はいっ」

「ウチの聖女とシーフが面倒見てくれるから安心して」「ほんとにい?」

「男性の取り扱いは慣れてるからね、いざという時は護って貰うといいよ」


 美人賢者に中性的なシーフ、

 まあ、ここはとりあえず乗っておこうか。


「さあどうかな」「……よし、一人でも異論があればやめておこう、

 ウチでやめておきたいという者は」「「「「「「「「……」」」」」」」」

「居ないようだ、わかった、これからすぐで良いか」「もちろん! 申し遅れた、我々のパーティー名は……」


 僕が反対しないからみんな異論無しになっちゃった、

 そして僕は知っている、だって、だってこの勇者パーティー、

 索敵で見るとみんな、七人とも真っ赤っ赤なんだもん、敵意ありすぎ!!


(予定外に面白くなってきちゃった)


 ここは悪女ハーレムパーティーの、

 実力発揮と行こうかな、うん、僕のやりたい事として。

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