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【ついに完結】草食勇者と淫乱バーサーカー  作者: 風祭 憲悟@元放送作家
第七章 女装メイド勇者とあなたの吟遊詩人になりたい
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第708話 お姉ちゃんとママー!

「ようやくですわね旦那様」

「あっはい、お待たせして申し訳ないです」


 帰って来たのは天大樹(あまたいじゅ)一号館、

 アマタツさん所の僕の部屋、オーナー用SSSルームである。


(うん、やっぱここがメインの本拠地って感じがする)


 夕食もお風呂も済ませ、

 今夜はヘレンさんとふたりっきり……


「よろしかったのですか? ラギシーノさんは」

「まあはい、ちょっとあの調教プレイを二夜連続は、精神を削られるので」

「では今夜は癒してさしあげますわ、ベッドの中を……」「え?!」


 よく見ると誰かがシーツに包まっているな、

 めくって見ると、その中に居たのは、なっ、なんとおおおっっ!!


「いらっしゃい、デレスちゃん」

「シル姉ちゃん?!」

「今日はお姉ちゃんに、いっぱい甘えて良いのよ?」


 ……改めておさらいしておくと、

 ヘレンさんの持つサモンのサキュバス、

 そのうち一体のシルバーサキュバスは擬人化能力を持つ。


(しかも、単なる人化ではなく、すでに居る人に変身できます!)


 でもこれには制約があって、まずはちゃんと自分で見た相手でないと成れない、

 さらに性別や身体の大きさまで変える事は出来ない、という感じの前提で、

 シルバーサキュバスが僕に擬態、変身すると……実のお姉ちゃんみたいになっちゃうという!!


(こうなるともう、甘えたい放題ですよ)


 これが敵のサキュバスならそのまま(色んな意味で)やられてしまうのだが、

 サモンなのでヘレンさんの命令を聞く、という事でお姉ちゃんプレイを命じられたっぽい、

 あとこの変身スキルは召喚主のヘレンさんも使えるので、ヘレンさんが使うと……!!


「さあデレスちゃん、ママですよー」


 という、僕の実のお母さん、いやママ状態に!


「ママー!」

「あらあら、甘えん坊さんね」


 うん、実の母っていうとちょっと引く、

 あくまでもこれはそういうプレイなのだから!


「うふ、ずっと、ずっとじらされておりましたから」

「あれだよね、前にシル姉ちゃんだけ呼んでヘレンさんだけ帰しちゃった、

 今にしてはちょっと酷かったかなって、ごめん」「いいえ構いませんわ、むしろ少し興奮致しました」


 ま、まさかの寝取られ属性追加?!


「その、ちゃんとヘレンさんとふたりっきりでっと思ってて」

「でしたらウチのサキュバスも全部、出したい所ですわね」

「さ、さすがにそれは」「旦那様の体力でしたら余裕かと」


 正確には自然回復力ね。


「ええっと、ヘレンさんは自分のサモンに嫉妬とか」

「しませんわ、むしろ身体の一部のようなものですから」

「そんなにも」「サモンを育てるタイプのサモナーは、皆そうですよ」


 うん、情がバッチリと移るからね。


「サモナーのサモンは基本、使い捨てって聞いてたからね」

「その方が楽ですから、でも気長にじっくり育てれば有益なのは、

 皆さん共通認識としてありますわ、手間がかかるだけで」


 うん、色んな意味で効率を考えれば。


「ティムモンスと違って、育てて売るっていう事が出来ませんからね」

「テイマーでも性格は様々ですわ、ラギシーノさんは育てないタイプのようですし」

「あっ、確かに」「レアな魔物をティムする能力に特化し、使い終わったらすぐ売るそうです」


 娼婦やっていると定住が無いからじっくり育てられないとか?

 でも孤児院とか経営しているらしいからそこに預ける手も……距離があるのかな、

 とにかくダンジョンなどの狩場に応じて適材適所でティムして使っているのだろう。


(他の女性についての話題は、これくらいにしておこう)


 今は目の前の、

 ヘレンさんとの夜だ。


「僕がヘレンさんのサキュバスを愛すると、

 ヘレンさん自身も愛しているということになると」

「そうです、お気にならさず、お好きなように」


 そういえばムーンライトホテルに二人で泊まった時も、

 まず最初にサキュバス八体に僕の相手をさせていたな、

 あれはあれで凄かったけど……うーーーん……


「僕とヘレンさん、二人だけでするのと、

 サキュバスを呼んでみんなとするの、どっちが好きですか?」

「どっちもですわ、むしろ片方に固執していただかない方が」


 ヘレンさんもヘレンさんで、

 サキュバスに気を使っているとか?!


「……本心は」

「そうですね、旦那様、デレスさんが喜ぶ方が良いです!」

「僕が、ですか」「それがすべてですわ!!」


 僕が喜ぶ事がヘレンさんは嬉しい、か。


「じゃあ、とりあえずは、

 シル姉ちゃんとヘレンママとで……」

「はい、落ち着いたら残りのサキュバスも出しましょう」


 とりあえずはヘレンさんと向かい合う、

 って僕に擬態したママモードだけれども!


「ではヘレンさん、愛しています」

「旦那様、私は生涯、旦那様のものですわ

 私が持つ物すべて、そう、何もかも……すべて……」


 こうしてこの夜は更けて行った……のだが。



 ビーッ!、ビーッ!、ビーッ!


「緊急事態発生、シアーが出現したよー、

 ニィナスターライツの討伐メンバーはロビーに来てねー」


(……えっ、こんな時間に?!)


 おそらく夜明け前の時間、

 まだ日の明かりすらうっすらも見えていない、

 こんな真夜中過ぎに出現するとは!!


(こっちが眠気のあるタイミングでってか)


 あまりの時間に緊急の声もコロメだし!


「旦那様、急いで下着と服を」

「うん、ってやっぱりそれー?!」

「サキュバスにお願いしますわ」


 ということでサモン八体に、

 セクシー下着とメイド服を着せて貰った僕、

 ヘレンさんも着替えて瞬間移動でロビーへ。


(おっ、意外と僕らの方が早い!)


 来ているのはナスタシアさんくらいか、

 と思ったら残りはみんなまとめて転移してきた、

 アンジュちゃんが順番に回収してたから居なかったっぽい。


(ちゃんとラギシーノさんも居るな)


 あと吟遊詩人組、

 こんな事があろうかとカウミさんも泊まっていた。

 そしてニィナさんがあたりを見回す。


「よし、欠けは無いな」

「はい!」


 という元気な声はマリウさん、

 やはりちょっと眠そう、でも両刃斧をちゃんと背負っている、

 バウワーさんは七割寝てるな、オトゥハさんが支えてら。


「ではこれからティムモンスターを起こしてサミンだ、ナツネェ」


 あっ、奥に居た、シューサーくんと一緒に!


「場所はまたもや冒険者ギルドからは離れています、ご案内しますね」

「では忘れ物は無いな、今回で決着をつけよう、行くぞ!」

「「「「「「「「「「「はいっ!!!!!!!!!!!」」」」」」」」」」」


 こうして対シアー戦のクライマックス? が始まるのであった。


(いやほんとに、もうそろそろ決着を、つけよう!)

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