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【ついに完結】草食勇者と淫乱バーサーカー  作者: 風祭 憲悟@元放送作家
第六章 歌う勇者と舞う踊り子たち
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第590話 3rdSTAGEと生き残ったのは……?!

<<3rdSTAGE>>


♪ジャンジャジャジャンジャンジャン!


「さあ2人が脱落、残り8人でのチャレンジとなりますが解説のイワモトさん、

 果たして何人が生き残れると予想されますか?」

「そうですな、5人は残って欲しい所ですが、曲次第ですな」


 シューサーくんも身軽な服装になっている、

 シャツと短パン姿で、ちらちら休んでるナツネェさんを見てるや、

 ヘレンさんから回復魔法を受けているみたいだから大丈夫だろう。


「ほう、では次はどのような曲が来ると予想されますか」

「ゆっくりで難易度の低い曲で始まり、二曲目の和風デュオ曲で急に上げて体力を削り、

 ということは三曲目はもっと激しい曲で行くでしょうな、例えば五人で歌うあの、チュ……」


 ちゃんと実況と解説の会話が終わるまで待ってるバドリン、

 たまに客席に愛想を振りまいているのはいったい何なのだろうか、

 いやこれ魔王戦だよね? 七大魔王が相手の、魔王部屋でのボス戦……


「さあ、それではバドリンとの直接対決を賭けた、運命の三曲目です!!」


 静まる魔王部屋、

 そしてバドリンが……のけぞった?!


「みんなー、ロックに行くよーーー!!」


 ♪ジュクジュンッ

 ♪デーレーデーレーデーレデッデー デーレーレーレーデッレレー

 ♪デーレーデーレーデーレデッデー デーレーレーレーデッレレー


 あっ、これ本当に激しいヤツだ!


「イワモトさん、この曲は!」

「こう来ましたか! ターゲットは666ですぞー!!」


 魔王部屋の照明も暗くなり、

 流れてくる◎の中心に♪が描かれたターゲットは明るいものの、

 やはり足元がおぼつかなくなる、なんとか集中して乗りきらないと!


(一生懸命に歌いながらやっています!)


 バドリンもなかなかなダンスを踊っているようで、

 会場が盛り上がっているがそっちに見とれている場合では無い!

 さっきよりターゲットは少ないはずが、スライドとかいう足を引きずる動作が大変過ぎる。


(あーあ、モグナミさんですらミスが出始めている)


「うあっ!!」


 いけないいけない、

 隣を見てたら僕までミスしちゃった!


「おおっと男性陣も苦戦しております!」

「シューサー殿はやはり途中からという事で、リズムが掴めておりませんな」

「やはりここがこのダンスバトルの難しい所かーー?!」


 駄目だ、二分が長い!

 まだ一分も経っていないというのに……これはキツい!!


「ああっと、ここで4番MAINA選手、ダンスで魅せる魅せる!

 一方で隣の3番ライリア選手はピンチかー? 体力ゲージがレッドに突入!

 8番の天使族シューン選手も、身体はついていけても足が上手く揃わないようだ!!」


 飛ぶ系でもやはりこれは難しいか、

 天使族の連中、慣れれば行けそうなんだけどな、

 こういうのはやはりセンスが……うっわ、またミスった!


「ここで12番シューサー選手、無念の脱落!

 2番ナタイラ選手も体力が半分まで減っている、

 おおっと10番モグナミ選手、転倒、転倒だあ!!」


 えええええーーー?!?!

 これはまずい、いやほんと恐ろしいなこれ。


「さあ曲も佳境だ、あと30秒!」

「ギリギリの戦いになりますぞー!」

「ついに8番シューン選手も敗退、さあ、後はいけるかー?!」


 うう、声が、歌が震えるううううう!!


「ついにモグナミ選手10番の体力が無くなった、失格!

 3番ライリア選手、こらえるか、こらえられるか、さあ、さあ、さあ!!」


(ラストの歌詞だ、ん、ん、ん、んーーーーー……んっ!!)


「はあああい、しゅーーりょーーー!!」


 バドリンの声と共に大歓声!

 果たして、生き残りは……?!


「さあ、三曲が終了致しました、では体力ゲージがより多く残っている順で紹介致しましょう、

 まずはノーミス、三曲フルコンボは4番MAINA選手、パーフェクトなコンボでした!」「イエー!」

「そして1番ルルノジョ選手、合計9回のミスもこれはさすがだ!」「いやー、周りに乗せられたわ」


 上位ふたりは順当クリアだ。


「続いて2番ナタイラ選手、9番デレス選手が体力ゲージをほぼ半分残してクリア!」


 なんとかなった、うん、初挑戦でこれは上出来だと自分でも思う。


「最後にギリギリでクリア、おそらくあと1か2のミスで敗退となったでしょう、

 3番ライリア選手、見事にクリアとなりました、姉妹揃ってこれはお見事!!」

「姉様!」「うん、良かった」「一緒に倒しましょう」「それはどうかなーーー?」


 バドリンめ、

 喜ぶ二人に可愛い声で、変な横槍を入れやがって!!


「以上の5名が生き残り、いよいよ魔王バドリンと直接対決に挑みます!」

「この人数なら行ける、行けますぞーーー!!」

「解説のイワモトさんも盛り上がっております、さあ、ここでバドリン、何を語る?!」


 みんなが注目する中、

 バドリンの発した言葉は……!!


「いよいよFINAL STAGE、この後すぐだよーー!!」


 直後、魔王部屋が静まり返って……


「はいOKです、一時間の休憩に入りまーーーす!!」


 カエル男の言葉に魔王部屋の空気が一気に緩む!

 室内も最大限に明るくなって、あっ、バドリンが引っ込んで行った!

 僕らもブースからどかされる、負けた人のを片付けるみたいだ。


(一旦、楽屋に戻るのかな? 僕らも)


 ライリアちゃんはさっさとクラリスさんに回復して貰っている、

 他のみんなも魔王部屋の隅で、僕も……と思ったらマリウさんが!


「デレス様、本当に素晴らしかったです!」

「いやその、やっぱり他の人のが」

「私はデレス様しか、見ておりませんでしたわ♪」


 と会話しているとニィナさんがやって来て……!!


「さあ控室で、楽屋でバドリン討伐の最終打ち合わせだ」

「あっはい、行きましょ行きましょ」「がんばって下さいね♪」


 ニィナさんは僕を連れ去るように引っ張る、

 なんていうか、マリウさんをライバルとして認めている……?!

 そう考えると今後、きちんとウチのメンバーに入れた方がいいのかも知れないが……


(やはり抵抗感が、まあともかく今はバドリン退治に集中だ!)


 と、その前に。

  

「天使族の皆さんに、差し入れでーーす」

「わあ、天大樹(あまたいじゅ)の実が!」「ひとり1個ですが」

「ありがとう!」「やはりこれがないとですわー」「シューンには2個あげてー!」


 アンジュさんもイワモトさんを回収する。


「おっちゃんいこー」

「ははっ、ヨシ=ツジナリ殿、アサ●カ殿と仲が悪かったとは本当ですかな?」

「ノーコメントで!」


 まーたへんな爆弾を転がしてるよ、このおっちゃんは。

※流れている曲は全てオリジナルです(目逸らし)

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