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【ついに完結】草食勇者と淫乱バーサーカー  作者: 風祭 憲悟@元放送作家
第五章 黄金勇者と謎のアサシン
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第352話 消えた天使族と心配して観に行ってみたら

「ふう、ご馳走様」


 天使族五人(どさくさまぎれにまた増えたけど前に会ったひとり)の作った夕食を終え、

 くつろいでいると洗い物に行った四人とは別でハーミィさんがニィナさんとあらためて会話を。


「色々聞きたいがまず天大樹(あまたいじゅ)は今、どうなっている」

「はい、すくすく成長中ですね、私達はあいかわらず近寄れませんが」

「ふむ、私達が手引きすれば」「おそらく徐々に受け入れてもらえます」


 かといって奪われるのはゴメンだ、

 軒下を貸して母屋を取られるっていうやつね。


「空中ダンジョンとやらは」

「ティムしているドラゴンたちを使い何とか防衛していますが、徐々に劣勢に」

「急いだ方が良いのか」「それはもう、お願いします!!」


 そんな会話を横目にクラリスさんはアンジュちゃんとお風呂みたいだ、

 ヘレンさんは隣りの部屋でサキュバスたちに面接と餌やりらしい、

 あ、ナスタシアさんは僕なんかよりよっぽど熱心に会話を聞いている!


「魔王の強さは」

「それがよく見えないのですが悪いドラゴンなのは間違いないですねえ」

「あっ、すみません話に割って入って」「なんだデレス」


 ちょっと聞くだけ聞いてみよう。


「敵のドラゴンって、焼いたら天使族の皆さん、食べます?」

「もちろんです! 味付けは主に塩ですが、よってたかって食べますよー」

「……さすがに生じゃないよね?」「普通に山の上で焼きます、みんなで」


 良かったー、じゃあ沢山倒せば食糧事情も少しは改善かな。


「ふむ、ティムしているドラゴンは食わないのか」

「あれは最終手段の非常食です!」


 でも食うんだ……!!


「よしわかった、それはそうと消えた天使族、旅立った妹というのは」

「はい、妹のハーゥメと今は亡き族長の孫娘ジョセナとあとなぜついていったからわからないミベル、

 この三人が、主にジョセナとハーゥメが新しい天大樹(あまたいじゅ)を求めて」

「行先は」「最終的にはカレンダと言っていましたが、途中でありそうな場所をいくつか寄ると」


 あれ、カレンダって誰かの出身地じゃなかったっけ?

 ええっとえっと、ニィナさんはアイリー、クラリスさんはルアンコ、

 アンジュちゃんはシフリン、ヘレンさんはシュッコ、じゃなく……!!


「なるほど、もし見つかったらどうすれば良い」

「今現在ですと連絡を取り合って情報交換を、あの、その、できれば」

「できれば何だ」「新しい天大樹(あまたいじゅ)に住める事になったので戻ってくるように、と言いたいですねえ」


 つまり、よこせと。


「その妹たちが天大樹(あまたいじゅ)を見つけていて住んでいたらどうする」

「でしたら連絡くらいしてくれても、と思いたいところですが……」

「まあ良い、見かけたら教えてやろう」「ありがとうございます!!」


 うーん、無事だと良いんだけれど、

 今度のオークションで出品されてきたらどうしよう、

 この子らに懇願されたら僕なら落札しちゃうな、って随分年上だろうけど。


「これだけの事をしてやるんだ、わかっているな?」

「ううう、その、先にお腹いっぱいに」「抜いた後に食わせてやる」

「あっニィナさん、後と先、どっちが食べる量が多いか聞いた方が」


 聞くと結局、同じらしい。

 といった感じで話も終わり明日朝、

 天使族十人集合でついでにアマリちゃんもまた行きたいとかなんとか。


「もし羽根が余ったらアマリ用のアサシンローブでも作ってもらいましょうか」

「いや、それなら勇者ローブでデレス用だ」

「あっ、じゃあ僕のセクシーパンサーマントを」


 という感じで今夜はお休みとなったのだが……


「デレス、今夜はどうする、絞れないならみんなで寝るか」

「アマリでもいいよー」「えっと、十三歳はさすがに、ええ」


(しれっと僕のハーレムに混じってこないでー!!)


 というか気になる事があるので……


「アンジュちゃん」

「わーお」

「いやそのリアクション」


 べったりくっついてきた。


「ということで皆さん、僕らは別の場所で寝ます、朝には戻ってきますね」

「みんなー、おやすみーだよー」


 と僕とアンジュちゃんが向かった先は、転移魔方陣ルームだ。


「とぶのー?」

「うん、アスリクへ」

「あいあーい」

 

 寝るだけなら迷惑はかからないだろう、ウチの城だし!

 という事でクラリス城へ、さすがに幻術師の爺さんらはもう居ないようだ。


「ベッドへとぼー」

「待ってアンジュちゃん、その前にリザード村へ」

「もーおそいよー?」「だからだよ!」


 村の入口へ瞬間移動後、

 律儀にこんな時間でも木札をかけて貰って中へ。


(あっ、さすがに閉まってるや、ルゾイさんの鍛冶屋)


「はいるー?」

「ううん、隙間から覗けそう……あっ、居た!!」


 心配して見に来たらアッギーさんは、

 土下座の姿勢のまま眠っていたのだった。


「うん、高級 最中(サイチュー)も無くなってるし、大丈夫かな」

「おみずさしも、おいてあるよー」

「じゃ、木札返して戻ろうか」「あいー」


 こうしてこの夜はアンジュちゃんと、

 ふたりしてクラリス城のベッドで存分に

 立体パズルゲーム(意味深)をしたのでありました。


(自分と同じくらいの身長相手だと、やりやすーーい!!)


 ……疲れて眠るアンジュちゃんを撫でながら考える。


(学校卒業したら、僕からも何かプレゼントをあげたいな)


 でもアンジュちゃん、大体なんでも手に入っちゃうだろうしなあ、

 お金の管理はされているとはいえ、装備も十分だし、あとは……あっ!!


(ここで思い出した、アンジュちゃんの召喚異世界人に、色々聞かなくっちゃ!!)


 でも僕だけ聞いてもアレなんで、明日にするかぁ。

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