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【ついに完結】草食勇者と淫乱バーサーカー  作者: 風祭 憲悟@元放送作家
第五章 黄金勇者と謎のアサシン
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第345話 アンジュちゃんの召喚アサシンとリザード村での交渉

 翌朝から僕らはアスリク『死のダンジョン』でシャドウ狩りをしていた。


「ハアッ!!」


 いつのまにかリザード村で造ってもらったという『シャドウソード』ではりきるニィナさん、

 後はシャドウサキュバスとそれに擬態したシル姉ちゃん、今は完全にシャドウサキュバスその2だ、

 さらに意外な戦力がもうひとり、アンジュちゃんがクラスをサモナーにして召喚した……


「ふんぬっ!!」

「すごいですね、イワモトさん、そのなんでしたっけ」

「これは『さすまた』と言いまして、本来は人を抑えつける武器であり防具なのですが、

 このゲーム、いやこの世界では抑えつけならが魔法攻撃もできて、今は対シャドウ専用モードです」


 押さえつけているだけで敵に攻撃が行っているみたいで、

 しばらくすると蒸発するかのように消え、たまにガス魔石が落ちる。


「それってどこで手に入れたんですか」

「これは課金で造ったオリジナル武器でして、強化も課金で、そいやっ!!」

「腕の良い鍛冶屋に頼んだんですか」「鍛冶屋というか、運営でしょうか」


 運営?!?!


「ゲームの世界のレベル、装備、アイテムがそのままで本当に助かったよ」

「ええっとイワモトさん、そういえば神様がどうとかって」

「話せば長くなるし説明も必要ですが、この階層ではそんな余裕は、無いっ!!」


 そう言ってまた敵を倒した、

 そうこうするうちにまた魔王が居そうな下りる階段前まで来た。


「ふむ、あいかわらず禍々しいオーラを感じるな」

「あっ、このエフェクト」「どうしたイワモト」

「多分、この先のボスは『ネクロマンサーシャドウ』ですね、即死魔法を投げます」


 こっっっわ!!


「倒せるか」

「難しいですね、でも仲間を集めれば」

「具体的には」「素早さ特化のアサシンや幻術師を」


 まーたアサシン大集合なのか。

 それにしても口調がちゃんとしたおじさんだなぁ。


「得られるアイテムは」

「このパーティー、(ラック)の数値がとんでもなく高いので、

 おそらくレア魔石が出るんじゃないかなと、凄く貴重ですよ」

「倒して問題ないか、新たな魔王は」「ここシャドウ専門ダンジョンなので、またシャドウですね」


 凄く詳しいな、

 新しいダンジョンに着くたびに召喚して聞いてみよう。


「そういえは魔王城を知っているか」

「あっ、ひょっとして立てよ……」

「あああああもう、がっこーがっこー」


 そんな時間か、テストだっけ。


「わかった、アンジュだけ抜けてくれ」

「あいあーい、いわもーとさーんもー」

「それではワタクシ、これにれドロンさせていただきます」


 なんだかよくわからないが亜空間へ吸い込まれて行った。


「アンジュちゃん、今日は午後これるの?」

「お昼休みにいっかいくるねー」

「じゃあその時に」「じゃねー」


 フッと瞬間移動で消えた。


「色々とすげー、情報が追いつかねー」


 驚いているのは残り六体のサキュバスに護られてる、

 リザードマンとドワーフのハーフ、アッギーさんだ、

 ちなみに色々あって例の『妖精の指輪』をはめている。


「アッギー、強くなっている実感はあるか」

「よくわかんねー」

「そうか、まあ見ておけ」


 こうしてシャドウ系を倒しに倒して倒しまくって、

 さすがにもうこのへんで、というタイミングで戻る事に。


「帰りの先陣はお任せ下さい」


 ナスタシアさんの先導で歩いて地上に戻り、

 サキュバスに抱えられて飛んでドワーフ村へ、

 ここでもアッギーは驚いていたがサキュバスのやわらかさを堪能してか途中で大人しくなった。


(うん、男性だよな、それも何気に年齢行ってる)


 こうして入ったリザード村内部、例によって木札をかけられる、

 入るのに問題はなかったもののアッギーさんがやたらジロジロ見られていたのは、

 やはりドワーフとのハーフというのが体型的に(あと髭的に)見て取れるからだろう。


(ちゃんとリザードのしっぽが生えてるのに……)


 さすがにこの新顔は心配なので村長の元へ。


「しばらく話をさせよ」


 そう言って奥へ連れて行かれたアッギーさん、

 村長さんあいかわらずガタイ良いけど、大丈夫かなぁ。


「ニィナさん」

「任せるしか無いだろう」

「リザード茶でございます」


 またリザードマンのメイドからお茶が振る舞われる、

 今回はアッギーさんを見るなりいきなり連れて行ったからな、

 またあらためて片腕が無くなっていたらどうしよう、一応うちの仲間って事なんだが。


(冒険者ギルドで登録もしたし!)


 随分と長い間、

 リザードメイドに色目を使われつつ待ったのち、

 ようやくといった感じでアッギーさんが戻ってきた。


「アッギー、大丈夫か」

「……根ほり葉ほり聞かれた、半生を、全部」


 うちらもまだ聞いてないのに!!


「ううむ……」


 リザード村長の顔が険しい。


「何か問題でもあったか」

「……いやな、しかし、うむう」


 ニィナさんの問にも考え込み続ける村長、

 たまに唸り声を上げて……黙って待つ僕ら、

 やがて両目を閉じて考え込んだのち……片目がクワっと開いた!!


「よし、許そう!!」


(えっ、何を?!)


「その者、アッギーと言ったな、この村で鍛冶師の修行をする事を許そう!!」


 やった、許されたーー!!


「良いのか村長」

「ああ、ただしドワーフの血と肉は忘れる事、

 あくまでもリザードの血に教え込む事を忘れるな、良いな?」

「は、はいー!!」


 アッギーさんも嬉しそうだ。


「ではルゾイの所へ行くが良い」


 こうして話は終わった、

 なんとか交渉? は成立したみたいだ。


「アッギー、良かったな」

「また、またイチから鍛冶がっ……くううっっ」


 泣いてる、

 ほんっとうに苦労したんだろうなあ、まだ奴隷だけれども。

 こうして鍛冶屋のルゾイさん所に到着すると、アッギーさんを見たその第一声は……


「帰れ!!!」


 えええええ?!?!


(村長から話が行ってなーいーのーーー?!)

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