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草食勇者と淫乱バーサーカー  作者: 風祭 憲悟@元放送作家
第四章 上流勇者と奴隷眼鏡サモナー
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第163話 悪の封印とその後日談

 あれから冒険者ギルドと商業ギルドのトップが

 自由都市シュッコの首領(お飾り)と話し合い、

 正式にコロメはあの『蟹もぎ師用チュートリアルダンジョン』に封印となった。


(あそこ、なぜか相当頑丈らしいんだよな)


 扉はその職業に合った人しか開けられないので事実上、シカーダちゃんのみだ、

 あんな酷い事をしたコロメを許す訳ないと思うし許してはいけない。

 ダンジョンそのものも亜空間に作ってあるんじゃないかと思うくらい

 内部や外部から壊すような事はできず、いくらレベル97勇者でも不可能、

 あとは転移が使える者が連れ出すしかないがダンジョンそのものをアンジュちゃんが隠匿魔法で封じた。


(扉にマリウさんから貰った、窓サイズの隠匿カーテンを貼ったくらい慎重だったな)


 全体を覆わなくても十分すぎる程にアンジュちゃんの隠匿魔法を補助し、

 場所自体が高レベル幻術師でもわからないからもう本当にアンジュちゃん以外、入れなくなった。

 事情聴取をするのも危険な存在なうえ罪が明白になった以上、もうコロメと会う者は誰ひとり居ないだろう。


(とか思ってるとアンジュちゃんが気まぐれに見に行きそう、それでも認識阻害使うか)


 コロメのアイテムボックスを開けると過去の犯罪の証拠がわらわら出てきたらしいが詳しくは聞いてない、

 その中に僕らが発注していたエリクサーをコロメに譲渡する契約書が出てきたと。

 なんでもニィナさんと僕が死んだらエリクサーはコロメの物になると、実際その契約書を見てピンときた。


「あ、これ、あの時の!」


 僕がシカーダちゃんを買い取った時の契約書、

 その時に各人が書いた名前の並びだった、

 実はあの時の紙が二重になっていて上の書いたインクがそのまま下の白紙にも書かれていたようだ。


(サインだけある白紙、あとはねつ造の文章を入れれば良いだけ、と)


 これには商業ギルドのサブギルマス、ヤットコさんも関わっていた、

 以前からコロメに骨抜きにされ傀儡にように情報を流していたらしい、

 今にして思えばモテなさそうだったもんな、しっかり捕まって色々自白させられたそうだけれど、

 相手は38歳のおばちゃんだったとは気付かなかったのだろうか。


(人の事は言えない、か)


 完全に書き写す暇は無かったが老師やアンジュちゃんの話によれば、

 隠匿魔法や魅了魔法がそうとうやっかいな高レベルだったらしい、

 さらに色々と謎は深まるが調べようとすると

 隙を見て逃げられそうなので謎の部分は謎のままでいいやもう。


「ただいま戻りました、デレス様!!」

「あ、クラリスさんお帰りなさい」

「命が危なかったとお聞きして、慌てて戻ってまいりましたわ」


 クラリスさんの方は、まず主目的である女神教の人達が帰ってこない問題、

 これは僧侶のひとりが向こうで高レベル&ランクアップしたためで、

 国から強制依頼みたいなのを押し付けられたせいみたいだったが交渉で解決したらしい。


(その内容がなぜか僕らに関係する事なんだけど、その話は置いといて)


 その途中で寄ったシカーダちゃんのお母さん、

 一度はシカーダちゃんの奴隷落ちと引き換えに入手した高級ポーションで良くなったものの、

 根本的な治療にはなってないのでまたすぐに悪化したらしい、

 ちなみにコロメとは『定期的に渡す』という契約だったらしいが期日の表記がなかったとか。


(つまり年一、いや十年に一度ってことにもできたのか)


 そこで今度はエリクサーを餌に僕の暗殺を持ちかけたと。

 当のシカーダちゃんは精神的ショックもかなりあったが今は持ち直している。

 色々考えたが、コロメの持っていた三本のエリクサー、

 そのうち一本をシカーダちゃんのお母さんに使う事にした。

 それでめでたしめでたしにして良いとは思えないのでシカーダちゃんは奴隷のままだけれど。


「あの、ご、ごめんなさあああああい!!」


 とまあ再会するとずっと泣きながら謝っていたので、

 彼女も被害者という事で許してあげる、アンジュちゃんも許してあげてって言ってたし。


「という事でデレス、落ち着いたら次にする事は、わかっているな?」

「はいニィナさん、ここのダンジョンのボス、七大魔王のうち一匹、ビーストシュータの討伐ですね」

「さすが御主人様、デレス様よくわかってらっしゃいますわ!」


 とべったりくっついてきたヘレンさん、

 リューイさんに正式に捨てられ恋愛感情の矛先が僕に全振りされてしまった、

 これってチョロいとかいう話じゃなく精神的な病いなんじゃ……?!


「そのヘレンさん、褒めたって奴隷は解放しないよ、増えた借金どうするの」

「はい、一生かかって、いえ、この一生をデレス様に捧げる事でお支払致しますわ」

「だそうだデレス、抱け、抱いてやれ」


 まーたニィナさんは。


「あら、ヘレンさんよりわたくしの順番が先ですわ?」

「ボクもーボクもー」

「はいはい、まったくもう」


 これで四人のハーレムが復活したのかな?

 ニィナさんが抱け抱け言ってたのも、

 僕が無くした、失ったハーレムをできるだけ早く元の人数に戻したかったからなんだろう、

 前よりも相当、能力の高い、そしてクセの強いハーレムだけれども。


(ハーレムの上位互換、か)


 よし、みんなのレベルをめいっぱい上げて、魔王退治だ!


「デレス、それで例のウェディングドレスの発注だが」

「え、みんなの?」

「いや、ドワーフ国のマリウのだが」


 嫌あああああああああああああ!!!

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