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悪役令嬢は氷結の戦乙女  作者: marumarumary
第一部 氷結の戦乙女
9/34

晩餐 ~オクティビア1~

魔獣討伐に成功した一同は、宴で労われる。

男どもの、特にオクティビアの思惑が炸裂する。

アレン、頑張れ! 

取られちゃうよ。

~討伐後~


ささやかながら、領地クリスティン邸で宴を開催した。

使用人達には突然のことで申し訳ないが、悪役令嬢の我儘と言う事で我慢してもらいたい。

と言っても堅苦しいものでは無く、現世で言う居酒屋感覚のものだ。

私は、一応若い令嬢なので一足先に休ませて貰う事にした。

「では、皆さまほどほどにお楽しみくださいませ。」

と挨拶を済ませ退散した。



カサンドラを見送ったオクティビアは、アレンに向かい

「おい、どう言う事なんだ、ちゃんと説明しろ。」

と半ば酔っ払いの様に絡みはじめた。


どうでも良いけど、今日だけでえらい気安い感じになったな。次期宰相様よ。

「どう言う事も何も、今日ご自身で見て感じた通りですよ。

 俺だってお嬢の全てを知ってる訳じゃないんですから。」


「ぐぬぬ。全てって何だ!

 全ての手前までなら知ってるって事か!」


「オクティビア様、酔ってます?」


「酔ってなどない!良いから答えろ。」


普段、紳士なだけにギャップで怖い。

「お嬢には、何か独特な才能と言うか技術と言うか、そう言う我々には無い感覚の様なものがあるんですよ。」


「しかし、才能だけで魔法剣を使えるものか?ぶっつけ本番だっただろう。」


「・・・服、燃えてましたからね。」


「服か、、、うむ。その責任は私が取る。ジークには悪いがそれで全て丸く収まる。」


「何勝手な事言ってるんですか!そんなのここにいる全員じゃないですか!

 それに、ジークフリート様に悪いってどう言う事です?」


「それは言えん!」


「そんな!」


「国家機密だ。」


「もう分かりましたよ。そう言う事なんですね。」


「だが、もうそうは行かん。」


ニヤリと勝ち誇った笑みでアレンが言う。

「ふふ~ん、俺はそんなの気にしませんからね。」


「な~に~・・・、止めておけ。悪い事は言わん。伯爵家次男には荷が重すぎる。

お前の事は、悪い様にはしない。私のところに来い。」


「結構です。」(正論過ぎて腹が立つ。)


「まぁまぁ、その辺にしておいたらどうですか2人とも。」

と見かねたケリーが二人に割って入る。


「どうだ?お前達3人もうちに来ないか。魔獣と対峙した経験を買うぞ。」


「有難い話ですがね。お断りします。

 俺達は、これでも長年、侯爵家に世話になってる。

 それにね、お嬢様はその内とんでも無い事をやらかす気がするんですわ。」


「・・・、カサンドラ嬢について行くと。」

オクティビアは、納得しつつも憮然とした態度を取る。


「その方が面白いでしょ? ね。アレン様も。」


「その通り。」

(今日の様な満足感は間違い無くお嬢あってのものだ。だけど、俺はそれだけではない。)


「よし。そうなら、カサンドラ嬢を娶ればお前達もついて来るな!」

引き下がらないオクティビア。


「その時はお願いしますぜ。 

 ま、そんなことは無いと思うけどな。

 なんせあの強さだ、聖騎士にでもならない限り釣り合わないさ。」

悪びれずにケリーが言う。


アレン「・・・(聖騎士…。)」


「うむ。だが、気掛かりもある。彼女は確かに強い。強いが…それ以上に危うさがある。」


「分かってるじゃないですかオクティビア様。」とケリー。


「ふん。私の目はふし穴ではない。

 とにかく、彼女を放っておく事は出来ない。」

オクティビアは、怒気を含めテーブルを拳で叩いた。


「目が座ってますよ。閣下。」

ふざけたようにケリーが言う。

「そろそろ、このあたりでお開きにしませんか?」


「何!まだまだ飲むぞー!」


それを聞いた公爵家の連中は、慌てて嗜めつつ、オクティビアを連れ帰った。

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