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キチガイプレイヤーとキチガイフレンド5

「あれ?巨乳大好きことキッドちゃんともあろう方が何故お胸がお留守なの?」

「削いだ」

「おい」

「どうせお前もでしょ。てか、可愛いね。どこかで見たこと有るような気がしないでもないけど、凄い可愛い?クールビューティー系だと思うよ。生まれてくる性別間違えたんじゃないの?…いや、種族を間違えてたんだったかごめん」


 毒吐くなー…。そんなに嫌なのか?俺としては戦闘などで時々邪魔だった物体が消え去って少し楽になったぐらいの気持ちなのだが…。


「すみません。そんな古臭いナンパの仕方は少し…」

「あ?後半が聞こえてなかったんでちゅかねぇ可愛い可愛いソウちゃんよ」

「もう面倒いからこんぐらいにしよ。周囲の皆引いてるし」

「…若干女子っぽくしてるのがうざいんだけど…」

「ネカマってばれるより女子だと思われてたほうが楽だろ」

「…そうだね。取り敢えず、どっちが先にSSまで行けるか競おうよ」

「良いよ。でもプレイ時間で勝負だからね?」

「良いよ」


 俺は夜中はコウモリとして飛ぶ練習をする予定なのだ。これに時間は割いてはいられない。


「てかさ、キッド。俺このゲームのやり方知らないんだけど」

「マッチングしたら最初の30秒でSTR、AGI、VIT、DEXの中から3個選ぶ。因みに重複は有り。で、残りの三十秒で武具を選ぶ。で、1分で特殊能力を3個選ぶ。有名どころは何でも有るよ」

「わかった。じゃあ、刀でも振り回すクールビューティーを目指そうかな」

「いや、お前はメイス振り回すギャップ萌の方が多分合ってるよ?」


 いや、その戦闘スタイルはやった事無いからちょっと無理。


「俺は無理だからお前が目指せ。ギャップ萌」

「いやいやお前が…」

「それあれだろ?STRに振らせて一試合にかかる時間を伸ばそうとしてるんだろ?」

「チッ。まあ良い。勝負ね。別会場だったら当たることは無いから、別の闘技場に入るよ」

「分かった。次集合はいつにする?」

「んじゃ取り敢えず50勝終わったら次の階層に飛ばされるから、そこの飛ばされた先で」

「分かった。実質、後に来たやつが負けってことだな」

「ああ」

「「んじゃ」」


 別れてからすぐに、一番近くにあった右側の闘技場に入った。すぐに


==========

マッチングしますか?

はい/いいえ

==========


と表示されたので『はい』と答えた。マッチング自体は1秒もかからずに終わり、ステ振り、武具選び、特殊能力選びも一瞬で終わった。因みに、相手もすぐに終わらせたようで、5秒も立たずに戦闘が開始された。


 まあ、戦闘終了まで一秒も必要ない。

開始と同時に全力疾走で首チョンパ。これで終わりだ。


 時間にして50分かかるかかからないかで、50勝出来、次の層へと転送された。

因みに俺のステ振りはAGI×3で、装備は着物、武器は刀×2、特殊能力は縮地とクリティカル補正、初撃強化だ。うん。至ってシンプル。刀は一本でも良かったのだが、防がれた時、折られた時様にもう一本持っておくことにしている。

 それから10分程してキッドがようやく転送されてきた。


「遅すぎ。10分ぐらい待った」

「まじで…?」

「ああ」

「このPSお化けが。くっそ。何度か首チョンパしそこねた」

「ざっこ」

「言い返せねぇ…。あ、あとフレ登録し忘れてたからしとこうよ。もう俺の事待たなくていいから。やっぱPSお化けはキチガイだ」


 色々と納得のいかない暴言を吐かれてる気がする。てか、別にPSはそこまで無くても出来るだろ。ただ全速力で走って、首のいい感じの所に刀を添えるだけだ。それで自分が進む力だけで首チョンパ出来る。


「あ、そういやこのゲームが5倍の速度なの知ってるよね?」

「え?」

「あ、知らなかった感じか。このゲーム、大会時だけ逆に遅くなるっていう不思議な感じなんだよ。まあ、現実で1週間後が大会だ。5週間分もあれば十分だろ」

「大会一週間後かよ。ちょっと速攻でSSまで行って、いろんな武器を試してくるわ」

「がんば」


 その後、1000勝到達まで首チョンパをミスること無く勝ち続けた。何ていうか、本当にヌルゲーだ。盲目状態で飛ばなきゃいけない意味のわからない鬼畜ゲーに比べると天と地ほどの差が有る。

 今の現実の時間は4時前ぐらい。本当にヌルゲーだった。

ただ、EXっていう本当に頭のおかしい様なPSを持ってる人達は最低でも10000は持っているらしいのでそこを目指していくつもりだ。


 3000を超えた辺りで現実の時間が8時ぐらいになったのでログアウトすることにした。


「はぁ…」


 しかし、3000ぐらいまでで抵抗されることはそこまで多くなかった。いや、止めようとしてくるのだが、此方には刀が二本有る。片方で首までの道筋を確保し、もう一方で首チョンパをして終わらせれた。着物は動きづらいので、途中でやめる予定だったが、その必要も無かった。

 完全に作業ゲーとなってしまっていたのだ。


「どうしたの?」

「いや、新しく始めたゲームが簡単すぎて…」

「【Death World Online】だっけ?コウモリになって飛ぶのって簡単だとは思わないんだけど…」

「いや、【Street Fighter】っていう奴」

「あぁあれ。そんな簡単だったっけ?てか、ご飯有るから食べちゃって」

「ありがと。いやさ、全員首チョンパだけで3000勝までいったんだよ。質低すぎない?」

「時間が経てば経つほど上位は勝利数を上げてくから…私は今4000勝ぐらいだった筈だけど、再開しようかな」


 あ…。俺のアバターが凛とほぼ一緒なのはどう説明しようか。もうそのまま言っちゃっていいか…。


「そういや、俺のアバター凛とほぼ一緒だから」

「はぁ?どういう事?」

「いや、【Future Dream Online】で負けたらネカマしてやるよってなって…」

「あれ?あのゲームって装備を全部…」

「そういう事です。もし性別が逆だったら?で凛としか思えない見た目が出てきたのはびびったけどね…」

「やっぱアホだわ…」


 本当に止めて下さい。俺に女装癖なんて無いから、何も嬉しくない。


「私も【Street Fighter】再開する。今から戦わない?S以上だったら皆戦うことは出来るし」

「良いよ。こっちも戦いらしい戦いをしたかった」


 それから、速攻でご飯を食べ終わらせ、食器洗いを手伝ってもう一度【Street Fighter】にログインした。


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