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キチガイプレイヤーとキチガイゲーム3

「奏ー行くわよー!」

「へーい」


 前の時と変わらず、朝ごはんを食べるよりも早く家を出た。それから、車で1時間程移動し、母親達の手伝いを行った。勿論、朝ごはんは車の中だ。母親達の手伝いは午前まででよく、午後から会うことが出来ると言うので母親に案内して貰って会いに行った。


「はじめまして。御堂奏と言います。本日はお忙しい中、態々時間を取って下さりありがとうございます」

「あ、うん。はじめまして…私の名前は江崎香菜って言います。よろしくお願いします」


 第一印象はひ弱な感じだ。だが、その後すぐに認識を改める事になった。この人、熱が凄いのだ。なんていうか、研究室まで案内してもらい、コウモリについての話を聞かせてもらっていたのだが、熱の入り方が凄かった。だが、その分話の内容も分かりやすく、ネットには分かりづらく書いてある様な内容でも、俺にも分かりやすく説明してくれた。


「こんな感じで良いかな…?」

「ありがとうございます。とても分かりやすく参考になりました。それと、誠に申し訳ないのですが、実際にコウモリの体になって動くとなった場合の上手い方法とかありますか?」

「あ!それに関してだったら、実際にやってみた方が分かりやすいなどとイカれた事を言い出した人がいるので、ここでやることが出来ますよ?」


 何処にでも頭のイカれた人はいるんだな…。【Death World Online】の製作者みたいな。


「じゃあ、やってみても良いですか?」

「良いですよ!何なら、システムにアシストしてもらうことで超音波による空間把握まで出来ますがどうします?」

「…別々にって出来ますか?人状態で超音波を試すみたいな」

「出来ますね」

「じゃあ、お願いします」


 それから、日が暮れるまで江崎さんにアドバイスを貰いながら飛ぶ練習を行った。まあ、一日で飛べるようになるわけがない。出来るようになったのは滑空ぐらいだ。それも、体を一切動かさないから、方向転換など一切出来ない。


 江崎さんには迷惑をかけたとは思ったが、江崎さんは江崎さんで、『人間の脳でコウモリの動きを再現できるのか』の研究が出来るからもっと居て欲しいとまで言ってくれた。目がガチで、俺ももっと練習したかったこともあり、両親に無理を言って研究所に泊まらせてもらうことにした。


 研究所内には空き部屋が数個ほどあるそうで、そこを使ってい良いと言われたのでその言葉に甘えて使わせてもらった。本来であれば家に帰る予定だったが、凛には連絡を入れ帰らない事を伝えている。




「今日もよろしくお願いします」

「此方こそお願いします」


 そして、コウモリとして動く練習を開始して二日目に入った。

特に話すこともないが、二日目の終わりにて、ようやく滑空中の方向転換を出来るようになった。これは、江崎さんもとても驚いていた。どうやら、飛膜を動かすのは俺が思っている以上に難しいらしく、方向転換だけとはいえ、使うことが出来たのは凄いことらしい。


 三日目は特に進展も無く終わった。

そして、四日目。俺はようやく飛ぶことが出来るようになった。

 早いと思うかもしれないが、全然そんなことはない。研究用のVRシステムにより、思考加速が10倍まで進められている状態で4日かかったのだ。そして、ある程度のぐらつきはあれど、障害物が有る中を自在に飛び回ることも出来るようになったのだ。


 五日目は、人間の盲目状態で超音波による空間把握の練習が行われたが、これは思っていたよりも楽に出来るようになった。欠点としては、超音波を飛ばした方向しか状況が分からないのだが、それでも、全方向の音をある程度までは聞き取れる状態になった。動く障害物なども、不穏な音が聞こえるからそれがしない方向へ躱せば避けることが出来た。


 六日目は、コウモリの盲目状態での行動だ。これは思っていたよりも苦戦した。2つの物を同時に処理しなくてはいけなかったので、なれるまで苦戦したのだ。だが、なれてしまえば何とかなる。江崎さんの意地悪によって発生した音のしない動く障害物以外は避けることが出来た。


「ありがとうございました。これなら何とかなりそうです」

「こちらこそ良い研究材料をありがとうございます。これからもなにか必要があれば来て下さい」

「はい」


 六日目の夜に、ようやく家に帰ることが出来た。両親達はまだ帰れないらしく、電車で帰ることになったが、些細なことだろう。


「ただいまー」

「おかえりー」


 凛はVRゲームをやっているだろうと思っていたのだが、違ったようだ。


「ゲームやってないの?」

「丁度ご飯作ってたとこ。食べる?」

「じゃあ食べる」


 凛の作ったご飯を有り難くいただき、速攻でやることなどを全て終わらせてログインした。


「ベチャ」


 そんな感じの効果音と共に、俺はもう一度地面に落ちた。いや、言い訳させてもらおう。初期位置が飛んでることを忘れていて、ぼーっとしていたのだ。


====================

死亡しました。

使用可能となるのは12時間後です。

====================


 …そういえばこのゲームはデスペナがない代わりにログイン制限が有るんだったか…。


「寝よう」


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