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やばいやつ

 それから数分間、MPの消費をほぼほぼ0に抑え、【吸血】を発動し続けた結果、MPは3割程まで回復した。


「ギャオ゛オ゛オオ゛オオ!!!!!!」

「「【血魔法】【血沼】【酸攻撃】【酸生成】【腐蝕攻撃】【腐蝕液生成】」」


 魔法発動と共に、竜の足が水没し、血の沼に使った部分から腐蝕が始まった。


「グラアァァァァ!?!?!?」


 竜は、血の沼の危険性を理解してか空へ飛んで逃げようとしたが、そんな事を許すわけがない。二人?がかりで翼を傷つけ、飛べないようにした。と言っても、もう俺のMPは枯渇しているので、これ以上血の沼が大きくなることはないし、酸や腐蝕液が増えることもない。それから数十分間、竜が飛ぶことが出来ない様に翼を傷つけ続けた事により、足は腐敗しきり、今はもう体も血の沼に浸かっていた。勿論、回復したMPは全て酸や腐蝕液を生成するのに使っており、もう勝ちが確定したような状況だった。


「ラアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!」

「「は?」」


『『ガアァァァァァアアアア!!!!!!!』』


====================

下位竜を討伐しました。

レベルが上がりました。

レベルが上がりました。

レベルが上がりました。

レベルが上がりました。

レベルが上がりました。

レベルが上がりました。

レベルが上がりました。

レベルが上がりました。

====================


 討伐を証明する音声が流れると共に、俺の分体は霧散した。


「え?」

「グルルルルルルルル」


 気付いたら現れていた竜。先程俺が倒した竜よりも大きなその姿は動くだけで周囲の木をなぎ倒し、その目は確実に俺を捉えていた。


『『グルルルルルルル』』


 硬直してしまった俺の周囲に、前触れも無く竜が現れ続ける。ただ、その竜は俺を襲ってくる様子は無い。俺を逃さないように、動けないように周囲を囲い始めた。


「…ほう」

「は?」


 そして、幼女が現れた。


「妾は、空間を司る竜王。して、野良の下位吸血鬼よ、何故妾の眷属を討伐した?」

「……」

「答えよ。妾は問うておる」

「…戦ったから…です」

「ふむ。何故戦った?」

「…そこに敵がいたから…です」

「では、何故妾と戦おうとしない」

「絶対に勝てないからです」


 その瞬間に、俺は首周囲に【分化】を使った。理由は何となくだ。今まで様々なゲームをやってきた中で、最終的に首を斬られる負けイベントは多数あった。これもそうだと思ったのだ。


「つまらぬ」

「あぶっ…?」

「ほう…」


====================

死亡しました。

使用可能となるのは12時間後です。

====================


「無理ゲー…」


 確実にあの攻撃は躱した。ただ、首が繋がらなくなったのだ。まるで顔と胴体の間に壁が出来たかのように。恐らく、空間を司るとか言っていたから、空間自体を斬ったのだろう。無理ゲー過ぎる。


 今の時間は5時前。夜ご飯まではまだ時間が有るだろうから、【Street Fighter】をやることにした。今の俺のポイントは大体9000。ランク帯としてはSSSにあたり、順位は60位ぐらいだ。


「人少な」


 SSS、EXは人の少なさから闘技場は一つしか存在しないため、ロビーに転送されたが、人は50人程しかいなかった。まあ、90人の内の50人が平日の5時前にいると考えると、だいぶ多いような気がするが、まあ良い。


「お?…誰?出来ればプレイヤー名を表示してほしいんだけど」

「あ、はい」

「ソウ?…あれか。蜃気楼の」

「…多分それですね」


 あの時の戦闘はSSSの人達も知っているのか。既存のプレイスタイルらしいし、沢山見られている事を考えると、別の戦法も考えるべきなのかもしれないが…。


「ここのルール?みたいの分かるか?」

「分かりません」

「じゃあ、説明してやるよ。対価は最初に俺と戦うことで」

「分かりました」


 親切に教えてくれた人曰く、SSからは、闘技場内での最大試合数というものが決まっているらしい。SSSは10箇所でしか戦闘が出来ないらしい。また、基本指名制なので、ランダムで当たるということはないが、本人の了承無く集中狙いなどは禁止らしい。




『1on1』

『ライス VS ソウ』

『3…2…1…FIGHT!!!』



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