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キチガイプレイヤーと死闘2

 勿論、先手は俺が取らせてもらう。


「【分体生成】」

「「【血武器生成】【鮮血之双剣】」」

「「【血魔法】【血液活性】」」

「「【闇魔法】【闇纏】」」


 パッシブスキルの血活性とは別に、血魔法でも血液を活性化させる。これで、血液の再生速度や、ステータスにかかる補正値は上昇するだろう。

 それに、此方では使ったことのないスキルの使い方もする。


「「【酸攻撃】【強酸生成】【毒攻撃】【猛毒生成】【麻痺攻撃】【麻痺毒生成】」」


 全てを【鮮血之双剣】の刀身に生成する。勿論、それだけじゃない。


「「【腐蝕攻撃】【腐蝕属性付与:鮮血之双剣】」」


 これは、練習ソフトを使っている時に何とか状態異常系スキルを上手く使えないかと試行錯誤した結果、出来なくはないことに気づいたスキルの使い方だ。本来であれば、【??攻撃】系スキルは、自分の体にそれを生成し、攻撃に使っている。それの応用で、自分の血で出来ている【鮮血之双剣】にも状態異常攻撃をのせている。本来であれば生成できる量には限界が有るのだが、魔力を消費すれば生成出来る量が増えることも把握している。


「グラァァァァアアアアアアア!!!!!!!!」


 竜の初手は牽制の意を込めてのブレスだった。勿論、長時間訓練した俺が当たるわけがない。無駄な動きを省くために、最小限の動きで躱しながら、竜に接近した。双剣で狙う場所は翼だ。未だに【分体生成】中の空中での戦闘は失敗することが有るため、地上に落としたいのだ。


 左側の翼への攻撃を上手く躱した竜だが、俺は二人いる。もう一方の翼に攻撃を加えることが出来た。血魔法で瞬間的に双剣の長さを伸ばしたが、それでも両断は出来ず、傷つけるだけで終わったが、俺のスキル効果は攻撃が当たってから発動する。竜の翼からはいい感じに煙が現れ始めた。溶けている証拠だろう。


 勿論、竜がそんなことをされて何もしない訳がない。翼を切り終えた直後の俺を、尻尾を使って吹き飛ばそうとしたのだ。勿論、タイミングに合わせて瞬間的に【分化】を発動したため、尻尾は俺のお腹辺りを素通りした。【分化】を使うと、自分の体1パーツ毎に意識を割かなくてはいけなくなるので、【分体生成】時は【分化】は瞬間的にしか使うことが出来ないが、問題はない。


「ギャァァァアアアア!!!!!!!!」


 酸や腐蝕の影響で使い物にならなくなった右翼の所為で、竜は自制も効かず墜落した。墜落した場所に逃げ遅れた魔物がいたように見えたのだが、レベルは上がってないよな?まあ、しっかりと酸などが効いたようで良かった。酸が効かないとなると、俺の攻撃手段は無くなってしまう。


「グルルルル…シュル、ゴキュ、……グラアアアァァァ!!!」

「おいおい…」


 地面に落ちた下位竜が最初に行ったのは、自分が潰した魔物を食べることだ。魔物を食べると同時に翼が治っていくのを見ると、そういうスキルを保持しているのだろう。地味に効果を発揮していた腐蝕も効果をなさなくなってしまった。恐らく今の間に耐性も手に入れているだろう。まあ、剣の力で倒してしまえば問題ない。さっきの攻撃で、俺の剣でもダメージを与えられることは確認している。後は、回復速度よりも早く相手にダメージを与えてしまえば良いだけだ。練習の時は出来なかったが、今はだいぶレベルが上がっている。出来ないことはないだろう。


「ルラァァァァアアァアア!!!!」


 竜が取った行動は周囲の木をなぎ倒して俺の方向へと飛ばしてくることだった。ただ、そんな攻撃は俺には何の意味もなさない。竜を見失わないように、躱し、時には切り飛ばして全てを回避した俺に飛んできたのは


「ガァァァァァアアアアア!!!!!」

「っ!?『【闇魔法】【黒穴】』」


 今まで見た中で一番大きなブレスだった。回避行動は取れそうになかったので、分体と協力して、ブラックホールの超劣化版を意識して初めて劣化版として発動した魔法を行使する。超劣化版の劣化版とはいえ、意識の元はブラックホールだ。ブレスを吸収した後に消滅してしまったとはいえ、ブレスを完全に防ぐことが出来た。ただ、俺のMPは枯渇寸前だが。


 MPを消費してでも生成していた【??攻撃】関連の液体の生成量を減らし、無駄なMP消費は軽減する。それと、吸血により多少は発生するMPドレインを沢山発動するために、下位竜へと回数重視で攻撃を加え続ける。勿論、途中でブレスを放たれたり、尻尾で攻撃されたりしているが、全てを躱している。


 いくら攻撃を加えても、最終的に元通りになるのを見るに、【再生】は持っているが、そこまではレベルが高くないことが伺える。時間が経てば経つほど【再生】のレベルを上げられて不利になると思うかもしれないが、それは違う。もし下位竜がMP回復関連のスキルを持っていなければMPはいずれ枯渇するし、何より戦闘が長引けば長引くほど周囲に有る血液の量は増える。流石に下位竜の体内に有る血液は操れないとはいえ、地面に落ちた血などは俺でも操ることは出来る。因みに、前城主さんは俺の体内の血液を使って俺を動かすとかいう意味のわからない方法で俺を鍛えようとしていた。


 まあ、あれはわりと良かった。城主さんに吸血鬼としての動き方を教えてもらったのはその時だし、その時が一番【血液支配】【血液操作】のレベルが上がった。


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