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キチガイプレイヤーと横回転

 俺が勝ちすぎた所為か、誰も俺に対して挑戦してくる人がいなくなったので、ログアウトした。キッドからも全勝利数を奪ってやろうかと考えたが、やらないと意地を張っていたので奪うことは出来なかった。


「はぁ…」

「どうしたの?」

「??ゲームやってないの?」

「私も【Street Fighter】やってたからあの騒ぎは知ってるわよ」

「あー把握した」

「けど、よくあんなに勝てるよね」

「あれはもう作業ゲーだから…」

「あのプレイスタイルって本家いるからね?EXの人で」

「やっぱいるのか。あれ強いもんな」


 本当にあれは強い。ある程度のPSは必要とはいえ、縮地と蜃気楼と空歩のコンボは強すぎる。まあ、もう大会当日まではあまりやる気が無いのだが。


「…実際に体動かしてくるわ」

「どこいくの?」

「ゲーセン」

「動かしてないじゃん…」

「そこまでの移動は運動です」

「いや、運動とは言わないでしょ…。因みになんでゲーセンに?」

「特殊格ゲーやりたい」


 あの快斗と戦ったときのような事をやりたいのだ。相手の反応とか見るとめっちゃ面白いから。


「あー、いってら」

「行ってきます」


 少し移動はしなくてはいけないが、全然許容範囲だ。


「あ」

「あっ」


 ゲーセンに行くと、相変わらずあの女の子がいた。


「どうも。一応SSSには入ったんで遊びに来ました」

「早い…んですね」

「勝利数を賭けてくれる有り難いカモがいたので、最大まで賭けて行いました」

「……」

「戦いません?俺鋼鷲使いますよ」

「飛べるんですか?あれ、飛べる人見たこと無いんですが…」


 鋼鷲というのは、羽の先端とくちばしが金属になっている鷲だ。因みに、俺も飛べるかどうか分からん。けど、コウモリは結構自在に飛べるようになったから行けるだろう。


「やってみたいんです」

「あ、じゃ分かりました」


 運良く、VRの所には人がいなかったので、入らせてもらった。


『NONAME VS NONAME』

『3…2…1…FIGHT!!!』


「キュルルルルル」

「すみません鳥語分かりません」


 やべえ、飛べるかどうか確認させてって言うの忘れてた。まあ、飛べたので問題ない。


「えっと…?攻撃しても?」

「キュルルル」


 勿論問題ないので縦回転する。


「うわっ。凄っ」


 ただ、俺が空を飛んでいるため、地上にいる双剣士は攻撃が出来ない。仕方がないので此方から攻めに行った。


「キャッ!?」


『K.O!!』

『WINNER NONAME』


 勿論、










俺が負けた。


「流石に横回転は予測してなかったわ」

「凄い回転してましたけど…三半規管大丈夫ですか?」

「あーうん大丈夫。鍛えられてるから」


 しかし、まあ、何ていうか…。まさか翼と剣が当たったせいでそこを軸に回転が始まったのはびびった。


「あ、すみません。一応自己紹介させてもらいますと、鈴野優奈と言います。一応下の方ですがSSです」

「あ、どうも。御堂奏と言います。先程SSSになってきました」

「SSS入りおめでとうございます!」

「ありがとうございます。…で、ソフト代っていくらでしょうか?」

「いや、気にしないで大丈夫ですよ!勝ち進んでくれれば」

「…」


 うん、まあそれで良いのなら良いのだが、お礼はしときたいんだよな…。


「あ、時間いっぱいまで模擬戦をしませんか?一応ある程度の実力は有るので、少しはアドバイスを出来るかもしれないので…」

「本当ですか!?お願いします!」


 何様だよって感じだけど、断られなくてよかった。

いや、まじで。




 ゲーセンについたのが2時前だったが、何故か今日は人がおらず、鈴野さんが帰らなきゃいけなくなるまで戦い続けることが出来た。多少はアドバイスできたと思うけど大丈夫だよな?あんな事言っといて何もアドバイスできませんでした。とか嫌だからな?


「ありがとうございました!」

「いえいえ、此方こそありがとうございました」

「あ、一応連絡手段を…」

「あ、…このコード読み取ってくれれば」

「ありがとうございます!じゃあ、又いつか!」

「又いつか」


 よし。帰るか。


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