で、最初に戻るという訳。
〜十分後〜
少し歩くと、あの男が言っていた通り馬鹿でかい洞穴があった。
中で動く気配はないから、多分中に敵はいないだろう。見張りも残さないとか、馬鹿なの?あ、馬鹿なんだった。
洞穴の中に入って女性達を探していると、壁に不自然に取り付けられた扉を発見。
…タンスと扉は開けるべきよね‼︎
「うわぁお…」
「きゃあ〜!きあきあ‼︎」
なんと、中には床から天井まで埋め尽くす量の金銀財宝が‼︎
あまりの光景にフィオと二人呆気に取られたのも束の間、取り敢えず今は女性達を救出する事が最優先ということで、扉を閉めて更に奥に進む。
「あ、いた!大丈夫ですか?私達は悪いものではありません。あなたがたを助けに来ました。もう大丈夫ですよ」
これまたあの男が言っていた通り、女性達は縄で縛られ転がされていた。
急いで縄を解き、怪我の有無も確認したけれど、誰一人怪我も病気もしてないみたいで一安心。
「あ、あなたは?あの賊達はどうしたんですか?」
「大丈夫。全員倒して来ました。さぁ、逃げましょう」
今度は女性達を連れて元来た道を戻って行く。するとさ小さな檻が二つ壁際に置かれていることに気がついた。最初通った時は、女性達を見つける事に気を取られていたから分からなかった。
「ん?なにこれ子猫?可哀想に…。あなた達も連れ出してあげるからね」
鍵を水鉄砲のような魔法で壊すと、中からぐったりしている子猫っぽい何かを見つけた。置いていくのは後味が悪いから取り敢えず両腕に抱え、今度こそ洞穴から脱出する。
あ、勿論迷惑料として財宝は持てるだけ貰って来たわよ。女性達もホクホク顔でそれぞれ財宝を持ってるし、いや〜女性って本当に強いわね。
その後、女性達を連れ箱馬車と盗賊集団がいる場所に戻ると、気絶している御者も一緒に馬車に乗せ、ローザの街に向かう。盗賊集団を乗せる空きはないから、奴らは放置。
で、ローザの街の門で事情を話して盗賊集団を迎えに行って貰い、私達は街の宿で部屋を取り、一息ついく。
「あ〜やっと終わった…。つ、疲れた〜!」
「きゃあ〜♪にゃんにゃ!」
「あ痛たた!や、やめろ手を離せ‼︎」
で、最初に戻るという訳。