表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/5

姉さまキツネ


 いつもの森を抜けていくと、そこに一際暗い不気味な森がありました。

 そこは、『一度入ったら帰って来られない』と森の動物たちに恐れられる迷いの森です。

 ステラも、お母さんに決して近づいてはいけないと教えられていました。

 しかしこの森を抜けないと、四つ葉のクローバーは探せません。

 ステラはその森を見て恐ろしく思いましたが、しかしお母さんのためにと思い、勇気を振り絞って森の中へと進んで行きました。


 そこは薄暗く、とても不気味な場所でした。

 空で輝いているはずの太陽姿は見えません。

 見たことのない恐ろしい生き物たちが通りかかっては、ステラを無視したり、睨めつけていきます。

 なので、ステラは道を聞こうにも聞けずに森の中で迷い始めてしまいました。


 「あら、お嬢さん。こんなところでどうしたのかしら?」

 そんな時、ステラを呼ぶ声がしました。声の方を見てみると、そこには姉さまキツネがいました。

 「道に迷ってしまったの。お花畑はどちらかしら?」

 そんな姉さまキツネにステラは正直に話しました。

 するとその話を聞いて、姉さまキツネは驚いていいました。

 「あらあら、それはかわいそうに。それじゃああたしが道を教えてあげるわ」

 姉さまキツネはかわいそうなステラに涙を流しながら答えます。

 「お花畑はここからまっすぐ右に進んで、かかしが立っているところを左に進んだところにあるわよ」

 ステラはそう言われると、嬉しそうに笑顔になってお礼を言いました。

 「ありがとう、きつねさん!」

 「気をつけていくんだよ」

 ステラは姉さまキツネに手を振ると、言われた通りに進んで行きました。


 しかしステラが行ってしまったあと、姉さまキツネは笑い転げていました。

 「バカだね、あの子は。そっちは真逆だよ!」

 そうです、実はステラは姉さまキツネに騙されていたのでした。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ