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世紀末が来ないじゃないか、馬鹿野郎 昭和少年伝説  作者: バッシー0822


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終わらない世紀末 - 第十五章:干上がった海と環境の黙示録

社会科の授業で、高度成長期と公害問題について学んでいると、またしても吉田先生の熱弁が始まった。彼は、日本の公害問題さえも、すべて**「資本主義」と「アメリカ」のせい**だと決めつけ、持論を展開した。


「西洋列強と米帝が資本主義という欲望のシステムを世界に広めた結果、地球環境は破壊されているのだ! オゾンホールは拡大している! このままでは、紫外線で地球人類は滅ぶのだ! 我々は、社会主義や共産主義に目覚めなければならない!」


吉田先生は、いつも通りの怒声で、熱く語る。彼の言葉は、環境問題さえも、特定のイデオロギーに結びつけ、人類の滅亡を煽るための道具として利用しているように見えた。


(でも、アラル海がなくなってしまったのは、ソ連のせいだよね…?)


ケンタは、ふと、ニュースで見たソ連の環境問題を思い出した。綿花栽培のために川の水を使い続けた結果、かつて広大な湖だったアラル海が、ほぼ干上がってしまったという話だ。吉田先生が賞賛する社会主義の国でも、環境破壊は起きている。ケンタは、吉田先生の矛盾に、もううんざりしていた。


(もう吉田先生はいいや…)


ケンタは、吉田先生の言葉に耳を傾けるのをやめ、教科書に載っていた干上がったアラル海の上に横たわる船の残骸の写真に目を凝らした。それは、かつて水面を堂々と進んでいた船が、今は錆びつき、砂漠と化した大地に横たわっている、あまりにも悲しく、そして美しい光景だった。


ケンタは、その写真を見ながら、今日は環境破壊による世紀末を夢想することにした。森林は伐採され、砂漠は広がり、汚染された大気は人類の命を奪う。そして、地球から水が消え、人類は喉の渇きと飢えに苦しむ。それは、戦争やインフルエンザとは違う、静かで、しかし確実な滅びだった。


写真の中の船の残骸は、かつての繁栄と、そして現在に続く絶望的な未来を象徴しているように見えた。ケンタは、その一枚の写真から、人類が自らの手で作り出す、ゆっくりとした、しかし避けられない終焉を、強く感じたのだった。


挿絵(By みてみん)

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