第7話:最終決戦!時空の果てでキスしたら宇宙が爆発した件について
「時間軸の消滅まであと24時間。お前ら、最後の闘いの準備はいいか?」
神は真剣な表情で言った。
俺たちの前に現れたのは、“全宇宙最強の時間破壊兵器”。
名前は――『クロノス・エンド』。
「クロノス・エンドは、時間と感情エネルギーを食らい尽くす。
これを止めなきゃ、お前たちの世界は完全に消える」
「やっぱ終わりじゃん……」
その時、カナタが手を握ってきた。
「カズマくん、私が人間になった意味を見せてあげる!」
俺たちは、異次元バトルフィールドに転送された。
そこは崩壊寸前の時間の狭間、壁は時計の針でできていて、空は黒い砂時計の砂が落ち続けてる。
「よし、バトルフェーズ開始!」
カナタはドラゴンの片鱗が残る翼を展開しつつ、人間の形態のままエネルギー砲を撃ちまくる。
敵はゾンビ化した過去の俺のクローンたち。
「なぁ、俺の黒歴史を消すなよ!」
バトルは絶望的な長さで続く。
ホラーな叫び声と、SF的なレーザー光線と、日常の笑い声が混ざり合い、カオスそのもの。
「カナタ、行くぞ!“恋愛フィニッシュブラスター”!」
カナタが笑顔で応える。
俺の想いを込めたエネルギーが、時空を裂き、敵のコアに直撃。
「これで終わり……?」
突然、砂時計の砂が逆流し、時間が巻き戻り始めた。
「まさか……神様が試練を追加したのか!?」
「違う……」
そこに、消えかけの記憶が集まってきて、全ての記憶が一つの光になる。
それは――俺とカナタの過去と未来が重なる瞬間。
「カズマ、私たちは時間を超えても繋がってる。だから諦めないで」
「そうだ!愛の力が時間を止められるかもしれない!」
俺はカナタの手を強く握り、
「……好きだ」
カナタも応える。
「……私も」
その瞬間、時空が光り輝き、全てが一つになった。
クロノス・エンドが崩壊し、世界は再生した。
だが、何かが変わった。
カナタの瞳は、さらに人間らしく、温かく輝いている。
「終わった……?」
「いや、始まったんだ。俺たちの未来が」