表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

21/47

第21話 レアモンスター討伐報酬

 探索者ランクがFランクに上がった。

 これで活動範囲が広げられる。気にかけてくれていた明尾さんには大感謝だ。


「ここまで私からは確定的なことは言えませんでしたが、ようやく丸木さんのランクアップが決定事項になりましたので、お伝えできて嬉しいです」

「ありがとうございます」

「探索者証のほうもランクに関する部分がすでに書きかわっているはずですよ」

「え、そうなんですか? いつの間に……」

「探索者証はただのプラスチックではないので、自動的にランク情報が書き変わるんです。すごいですよね」


 改めて取り出して確認してみるが、配信の時に見せたGランクの表記が今ではFランクになっている。


「すごい。スキルの力ってすげー!」

「そうですよね。本当に色々な方がいてギルドに勤めて毎日が発見です」

「そんな中わざわざ教えてくださりありがとうございます」

「いえいえ」


 照れたようにはにかむ明尾さんはギャップがあってかわいらしい。恋に落ちそうだ。


「あ、それだけじゃないんですよ。組織での対応が遅々としてしか進んでいませんが、キラーアイアン討伐による報酬は口座に振り込みがあったはずです。ご確認ください」


 振り込みなんてされるのか? と思ったが、そういえば口座の登録もどこかのタイミングでしていた気がする。

 以前は現金手渡しなんて物騒なことをしていたらしい。その上、ギルドから出てきた探索者を狩るような輩はそこそこいたらしく、以前から批判の多い制度だったようで、いつからか口座振り込みに変わったみたいだ。


 まあ、探索者と言えど、探索で疲れている時や、報酬の受け取りで舞い上がっている時に不意打ちで襲われれば対応できないこともあったのだろう。

 雰囲気作りって感じで現金手渡しのほうがファンタジーっぽくていいと思うが、ここは現実的にね。


「いやぁ、現代はスマホで確認できて色々と便利でありがたいですね」

「探索者の情報もスマホ確認に対応してるので、お時間ある時に見てみてくださいね」

「免許をスマホで確認できるってことですか?」

「スキル由来のものなので偽造できませんからね」


 どういう仕組みだろう。

 写真撮って嘘つくとかもできないってこと? なんか変身スキルでなりすましができそうな気もするけれど、その辺の対策もできているってことなんだろうな。

 まあ、変なスキルの使い方を対策するという意味でもスキルを持つのに必要なダンジョンに潜るために免許がいるってところなんだろうけど……、やっぱり僕の頭じゃどういう仕組みかまではわからないな。


「ひとまずありがとうございます」


 スマホを取り出し確認。銀行の残高をチェック……。


「ん……? これ、額が間違ってませんか?」

「え、本当ですか? いくら振り込まれてます?」

「30万ですよ? Gランク探索者で考えれば探索数日で稼げる額じゃないですよね?」


 それこそ一ヶ月やっても、Gランク探索者では稼げないだろう。

 人気があり、配信や案件で収入があれば超える人もいるかもしれないが、それにしたって月単位での話だ。ボスを倒した賞金稼ぎ的な振込としては、さすがに額が高いんじゃないかと。


「なんだ。額が違うというから驚きましたよ。いや、たしかに額は少ないですけど、振込額としては合っています」

「これで合ってるんですか!?」


 僕の驚き具合に、逆に明尾さんが驚いたようだ。今まで見たことのない虚をつかれた顔をしている。


「丸木さんはキラーアイアンを討伐されたんです。Gランクダンジョンでもそれくらい出ますよ。お年玉くらいの報酬じゃ済みませんからね。本当に、ランクアップのタイミングなどで額が減ってるくらいです」

「そう、なんですね……」


 僕としては信じにくいが、それでもやはり、明尾さんが嘘をついているようには見えないし、ここで嘘をつく理由もないだろう。

 明尾さんが正直に少ないとか言っちゃうところから、キラーアイアン討伐報酬としてはよほど少ないのだろうけど、当のキラーアイアンがレアモンスターなだけに、真偽を確認するには知り合いの探索者が足りない。

 ネットの情報じゃこればっかりは判断できんし、無神原が言うようにマージンを抜かれてるってところなのかな。


「不満ですか。不満ですよね。わかります。私の力ではどうにもできませんが、少しくらい上司に訴えておきますから」

「いや、大丈夫ですよ。驚いただけです」

「ご無理なさらずに、言わないと伝わらないのが人間ですから」

「お気持ちはありがたいですけど、今すぐ立とうとしないでください。本当に大丈夫ですから、明尾さんの立場がどうにかなるようなことはしないでくださいね」

「私の心配まで。ありがとうございます!」


 よよよ、と泣く真似をするくらいには明尾さんにもユーモアがあったみたいだ。

 そんな一面が見られてラッキー。

 まあ、無神原の情報源もたしかとは言い切れないし、30万ゲットだぜってことで、よしとしよう。

 30万だって色々言われなきゃ普通に多くて嬉しいからな。

いつも読んでくださりありがとうございます。


「面白い!」


と少しでも思っていただけたら、下の☆☆☆☆☆から作品への評価をしてくださると創作の励みになります。


また、ブックマークもしていただけるとモチベーションにつながります。


よろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ