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番外編 対決

本編の続きを待っていた方、ごめんなさい。今回は番外編です。

今回は他の作品のキャラクターが登場します。一回こんなハチャメチャな話、書いてみたくてやってしまいました。本編とは何の関係もありませんので、ご了承ください。

番外編 対決



 月夜は決闘を申し込まれていた。


「カトリーヌくん、本当に僕らと対決するつもりかい? 」


「ええ、いつかは決着をつけねばと思っていました 」


「まさか一人ではないよね いくら君でもそれは無理だ 」


「そこまで自惚れてはいませんよ 助っ人を呼んであります 」


「そこまで言うのならいいでしょう 受けて立ちます 」


「ふふ、それでは明後日の日曜日 例の場所を貸し切ってあります 覚悟してくださいね 」



 * * *



 日曜日、月夜たちは某カラオケボックスのパーティールームにいた。


「トビくん、君はカトリーヌくんの側でなくて良いのかい? 」


「ふふ、僕もここで凄いところをカトリーヌに見せつけておこうと思いまして 」


 トビは自信たっぷりに、ニヤリと笑った。


「トビくんは上手いからね 心配なのは寅之助だよ 」


「バカいえ お前が一番ヤバイだろ、睦美 」


 寅之助と睦美が言い合っているうちにカトリーヌたちが到着した。カトリーヌの他に色違いのセーラー服の若い女性が4名だ。


「これは強敵そうだ みんな負けるなよ 」


 月夜は気合いを入れ、ルールの確認をする。


「1人ずつ歌いあって、この機械の出した得点が高い方の勝利 5人いるので先に3勝した方が勝ちという事でいいかな 」


 全員、異存はないと頷く。


「それでは、1番手は…… 」


「私がいこう ふふ、みんなの度肝を抜いてやる 私は蓬莱刹那 そっちは誰だっ! 」


「デーハーな姉ちゃんだな 相手にとって不足はねえ 俺、伊賀崎寅之助が相手だ 」


 寅之助が名乗ると刹那は驚いた顔になる。


「寅之助……? まさか、澪さんの…… 」


「んっ、澪姉のこと知ってるのか それなら余計手加減出来ねえな 俺がどれだけ苛められたか 」


「軟弱な貴様が悪いのだ そうとわかれば私も手加減なしだ 」


 じゃんけんで寅之助が先攻になった。寅之助は端末を操作して曲を入れイントロが流れ出した。


「矢沢永吉”時間よとまれ”か いい曲だけど寅之助くん大丈夫か 」


 月夜の心配通り、寅之助は本人に成りきって歌っているつもりだが聴くに耐えなかった。表示された点数は、6点。


「私、一桁なんて初めて見たよ ご愁傷さま、私の勝ち確定だね 」


 刹那は自信たっぷりに曲を入れステージに立つ。


「貴様が永ちゃんなら、私は相川七瀬だ 夢見る少女じゃいられない、いくぞっ 」


 刹那が歌い出すと確かに全員が度肝を抜かれた。


・・・へ、下手すぎる ・・・


 弥生はせめて二桁の点数がでるよう手を合わせ、他のメンバーは耳を塞いでいた。一桁の点数でショックを受けていた寅之助は、拳を握りしめガッツポーズをしている。

 ようやく地獄の責め苦に耐えているような刹那の歌が終わり点数が表示される。全員が見守るなか表示された点数は……。


7点


「うおぉぉーー 」


 刹那が雄叫びを上げ、寅之助はがっくりと肩を落とした。


・・・なんて低レベルの争いだ ・・・


 口には出さないが2人を除く全員の頭の中は同じだった。寅之助と刹那はシンパシーを感じたのか、二人でテーブルに座り健闘を称えあっていた。


「よし、私が取り返してやる 」


 睦美が乗り出そうとするがトビが引き留める。


「どうやら向こうは、あのおかっぱの女の子が出るようです ここはもう落とせません 僕が行きます 」


 弥生の姿を見てトビが闘志を燃やしていた。


「西園寺弥生、行きます 」


 曲を入れた弥生がステージに立つ。イントロが流れると月夜が驚愕した。


「池田綾子”ヒカリノイト” 難しいぞ、歌えるのか? 」


 しかし、弥生は月夜の心配を他所に完璧に歌っていく。ハイトーンで綺麗な声が伸びていく。トビの額に汗が浮かんでいた。点数は88点。


「くそっ、加藤トビ 負けるわけにはいかない 」


 曲が流れ始める。トビの十八番の尾崎豊”I LOVE YOU ”だ。トビが歌い終わった時、余韻に浸るように全員が目を閉じシーンとなっていた。結果、91点。弥生はガクッと手をつく。


「僕は卯月ちゃんと競いあっていたからね 弟子の君に負けるわけにはいかないさ でも、卯月ちゃんが歌っているみたいでビックリしたよ 」


「ありがとうございます 」


 弥生はトビの言葉に感激し涙ぐんでいた。


「弥生さんが負けるとはなかなかやるじゃない 次が重要なところだね 必ず勝つには私しかいないか 」


 黒いセーラー服の少女が立ち上がる。そして、睦美を指差す。


「どう、私、百地柚希と勝負する勇気ある 」


「ぬぬ、百地だと、ガキのくせに生意気な、服部睦美が目にもの見せてくれる 」


 睦美は柚希の挑発にあっさり乗るが、寅之助が心配する。


「大丈夫か、睦美 顔でもう負けてるぞ 」


 睦美がチョップを繰り出そうとするが、それより早く刹那のパンチがヒットしていた。


「貴様、女性に向かってなんてこと言うんだ 澪さんにしばかれる訳だ 」


 寅之助がのされている間に柚希の曲が始まっていた。その横で月夜と忍がこそこそ話していた。


「あの子、社長のお孫さんだよな 百地だし、あの生意気そうな顔はそっくりだ 」


「そうですよ 本当に生意気そうな顔、そっくりです ここは悪いですが睦美さんには負けてもらいたいですね 勝ってしまったら後で何言われるか 」


 こそこそ話す二人に気付かず睦美は冷静に分析していた。


・・・新しい学校のリーダーズ”オトナブルー”か 首振りダンスまでコピーしてやるじゃない だけど私には徹底的に練習したあの曲がある ・・・


 柚希の点数は80点だった。


・・・私がこの曲で出した最高得点は82点だった ベストな状態でいけば勝てる ふふ、私を指名した愚かさを悔いなさい ・・・


 睦美は自信たっぷりにシャウトする。”唱”、まるで、Adoが乗り移ったかのようだったが無情にも表示された点数は79点。勝ち誇ったように見下ろす柚希に睦美は涙ぐんでいた。


「くっ、服部が百地に負けるなどあってはならない事なのに 」


「睦美さん、しっかり 私が仇をとります 」


 忍がすっくと立ち上がり、白いセーラー服の少女と火花を散らす。


「あなたの師匠の栞さんは私の旦那様の弟子でした 私が負ける訳にはいきません 」


「今こそ師匠を超える時、私も負けません 」


 そして、先攻になった忍が先に曲を入力する。


「藤林忍、この曲で勝負します 宇多田ヒカル”Flavor Of Life” 」


・・・ぬぬ、上手い でも宇多田でくるなら私もよけい負けていられない ・・・


 八千穂は密かに闘志を燃やす。忍の点数は92点。

 八千穂はマイクを握りしめ目を瞑る。


「護国八千穂、倉木麻衣”Can´t forget your love”歌います 」


 八千穂の倉木も充分に上手かったが、忍の宇多田には僅かに及ばず、89点だった。


「大将戦までもつれ込みましたね チーフ、カトリーヌは強敵です 頑張ってください 」


 トビが月夜を激励する。


「トビ様のいるチームに勝つのは心苦しいですが、勝負は非情です 」


 カトリーヌがつぶらな瞳でステージを見たとき、空間がグラリと揺らぎ、ステージの上に数人の男女が立っていた。


「何、ここ? 」


 黒いスーツを着た女性二人が声を上げるが、マイクスタンドにあるマイクを見つけまた声を上げる。


「なんだ、マイクあるじゃない いくよ、ケイ 」


「OK、ミー 」


 月夜たちが唖然と見守るなかブラックレディの二人が、ピンクレディの”サウスポー”を踊りながら歌い出す。それが終ったと思ったら、男女二人がマイクを握る。


「次は私たちね マゴット、いい? 」


「いいぞ、ユーナ 」


 シーナ&ロケッツの”You May Dream”が流れ始めた。


「よし、俺たちも乗りのいい曲でいこうぜ、コッコ 」


「じゃあ、あれだな、イノ 」


 マイクを奪い取った男二人に合わせて乗りのいい音楽が流れ始める。


「RCサクセション”雨上がりの夜空に” 」


 月夜が呟いた。その時、また空間が揺らぎ白い服の女性と黒い服の男性が現れた。


「何か面白そうなの、銃鬼 私も歌うの 」


「ああ、好きな歌、歌うといいさ、裂姫 」


 雨上がりの夜空にが終わった後に裂姫が入力した曲のイントロが流れ裂姫と銃鬼を除く全員が驚愕する。


・・・初音ミクの消失、人間には歌えないぞ ・・・


 しかし、裂姫は楽しそうに完璧に歌っていく。


・・・何者なの、この二人 ・・・


 息を乱しもせず歌い終わった裂姫に全員が惜しみ無い拍手を送った。表示された点数も100点。


「今日の勝者は彼女だ 」


 月夜の言葉に誰も異存はなかったが、またも空間が揺らぎ3人の子供が現れた。


「ちょっと、ずるいよ ノッコたちにも歌わせてよ 」


「よーし、REBECCAの“MOON“ いくぞ、ハーシ 」


「OK、ドーバ 」


 ノッコたちが歌っていると、またも男女が現れた。


「なんで、紅葉じゃなくて君が? 」


「もしかしたら、先輩と私、運命で結ばれているのかも 先輩、私と一緒にMAXの“一緒に・・・“を歌いましょう 」


 拳勝と千里がマイクを持って歌い出す。パーティールームは人で溢れ、もう収拾がつかなくなっていた。


「おいおい、俺たちを忘れちゃいかんだろう 」


カイとオータキ、両隊長も加わり、さらに混沌を増していくのだった。







「月光ソナタ」「移ろう季節に想いを馳せる君」「いちがん」「アップグルント」の主役たちの共演です。書いてる方は面白かったけど、他の作品読んでない人は何だこれの世界ですね。すいません。

本編の方も頑張って書きます。


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