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11話

魔獣討伐の後処理はブリア将軍に丸投げし、私は帰路についた。


(…ふぅ、さすがに疲れたわね)


ここまで疲労感を感じたのはいつ以来かしら。


くるりと振り返る。

既に倒した魔獣の姿は小さくなっている。

遠目に見ても、魔獣が動き出す様子は無い。あれだけの出血だ、もう絶命しているかも。


その私の後ろには、『一応』護衛として20人ほどの兵士と、兵士長が付いている。

振り向いた私に兵士たちはびくりと震えた。

ニコッと微笑んだから顔を青ざめさせたわ。ほんと失礼ね。


「王妃様、よろしければこちらを…」


兵士の先頭にいた兵士長にタオルを渡された。

拭けってことね。


「ありがとう」


まぁ血がべったりだし。

とりあえず拭けるところは全部拭いていく。

でもすでに乾き始めてべたッとしたところもあるし、なかなか綺麗に拭えない。

これは帰ったらすぐお風呂入りたいわぁ。



****



血まみれのまま城へと戻った私は、急遽用意された浴槽にダイブ。

血まみれになった髪はかなり強敵だったわ。

侍女二人がかりでなんとか血を洗い流し、血の匂いがしなくなるくらい体も洗う。


「…ふう、さっぱりだわ」


お風呂上がりの冷えたハーブ水は格別ね。

私は淡い青の簡素なワンピースに着替えた後、部屋でソファーに座り、ゆったりしていた。

魔獣討伐については、報告その他諸々すべて護衛としてついていた兵士長に丸投げ。

いいわよね、そのくらい?


部屋の扉をノックする音が聞こえる。


「わたしです」


アルディの声だ。


「どうぞ」


返事をすれば、メリッサが扉を開く。

アルディが部屋に入り、すぐさま私の元へと歩み寄って跪く。

そして私の手を取った。

見上げた顔は、とても悲しげだ。


「……けがをしたと聞きました」

「ああ、そういえばそうね」


着地を失敗して転んだときに擦ったキズ。軽く擦っただけだから、城に来るまでにもうカサブタになっていたんだけどね。

擦ったのは左手と左足が少し。

念のためということで、包帯が巻かれている。キズのため、というよりはキズ隠しね。

明日からは長袖とロングスカートで隠しましょ。

アルディの手が、そっと触れるかどうかというくらいに優しく包帯をなでる。


「痛みは無いし、もうふさがってるわ。軽く擦っただけ」

「それでも、ケガはケガです」

「…まぁ、そうね」


アルディの顔は悲痛な表情を浮かべている。

そんな顔をしてみないでほしいわ。茶化せないじゃない。


「それに、魔獣が接近したと聞いたら単騎で突撃したと聞きました」

「ええ、そうよ」

「何故ですか!相手は災害級…万が一でもあなたに何かあったら!」


悲しげな顔が、悲痛で、怒りも含んで。

それを全て綯い交ぜにした叫び。

その叫びに、私の心が締め付けられる。


(これは、演技なの?それとも…本心なの?)


どっちなのか分からない。


けれど、どっちでもいい。

私は自分のしたことを、間違ったことなどと思わない。

最初から、同行するつもりはなかった。私一人で討伐する気だった。

それが最も確実で、最も被害が出ない選択。

その選択を下したのは、私自身。

だから、私は謝らない。


「ねぇ、アルディ」

「………何でしょう」


優しく問いかければ、帰ってきた言葉の声音はまるでふてくされた子供のよう。

その様子に少しおかしく感じながら、言葉を紡ぐ。


「ただいま」

「っ!…おかえり、なさい」


帰ってきたんだもの。そう挨拶するのは当然よね?

そう思って紡いだ言葉に、アルディは言葉を詰まらせながら答える。


「無事に帰ってきたの。魔獣も討伐したわ。喜んでくれないの?」

「それ、は……そう、ですね」


ずるいってわかってるわ。

きっとアルディは、二度と私にこんなことはしてほしくないって思ってるから。

だから、私に謝ってほしい。二度とこんなことしないって誓ってほしい。

だけど、私は謝らないから。私がしたことを、二度とやらないなんて誓わない。


アルディがどんなに願おうと、懇願しようと、命令しようと…『民を守る』それを損なう誓いはしない。

これは私の、絶対に譲れない軸なのよ。


アルディの悲しげな瞳に、私の微笑みが映る。

アルディは聡い。だから、普通なら謝るところを、私がしないのを見てその真意はなんとなくわかったのだろう。

大きく息を吐いたアルディは、私の隣のソファーに腰を下ろした。

そしてすぐさま私の背中に自らの腕を回し、抱き寄せた。


「あなたが帰ってきてくれて、嬉しいです」

「クスッ、それはよかったわ」


私からもアルディの背中に腕を回す。

これは恋人の抱擁かしら?それとも、離れ離れだった親子の再会の抱擁?

どうにも私はその意識が薄いせいで、しっくりこないわ。


どれくらいそうしていたのかしら。

そっとアルディの腕が解かれ、私も腕を離す。

アルディの顔は、苦笑を浮かべていた。


「あなたにはかないません」

「かなうつもりだったのかしら?」


お互い笑いあう。

やっといつもの二人に戻れた気がするわ。


「失礼しました。お疲れでしょう?ゆっくり休んでください」

「そうさせてもらうわ。後始末はお願いね」

「もちろん」


アルディが立ち上がる。

そのとき、アルディの口元が下りてきて、私の額に近づく。


「っ」

「では、また後で」


いつもの胡散臭い笑みを取り戻したアルディは、そのまま部屋を出ていった。


「ふぅ……」


私はソファーに深く寄りかかる。

手が自然と、口づけされた額に伸びる。


(…なによ、額に口づけされた程度で動揺するなんて)


初心な娘じゃあるまいし。こちとら前世傍若無人の皇帝よ?

なのに、まったくもう……

私は少し収まらない鼓動をしずめるために、ハーブ水を一気にあおった。



****



魔獣討伐から6日後の夜、王級では災害級の魔獣討伐を記念した祝勝会が開催。

災害級の出現は、国の崩壊もはらんだ大事件だけに、祝勝会の規模も大きい。


しかも討伐したのが私。

王妃…になる予定。つまり、現時点ではまだこの国の人間ですらない。

まぁそんなわけで、実はちょっと政治的に微妙なところではあったりするけど、その微妙なところはぜ~んぶアルディにポイ。


王宮でも最大の舞踏会会場にて催された祝勝会。

天井につり下げられたシャンデリアから煌々と光が降り注ぎ、壁には色とりどりの季節の花が所狭しと飾られている。

会場の一角にはラディカル国でも有力な楽団が招待され、音楽を奏でている。

会場には急遽決まった祝勝会だというのに大勢の賓客が集まっている。


おそらく、その大勢の賓客の狙いは私だ。

普通祝勝会と言えば、軍関係者が主だ。それなのに、その賓客には貴族の令息・令嬢も多く含まれている。

これから王妃となるものに、覚えを良くしてもらうために出席させられている、というところかしら。


そのせいか、有力貴族であるはずのメリッサ含め私の侍女となっているものたちは、出席しないらしい。


今日私が着るドレスは急遽仕立て上げられたものだ。

真っ白な生地をベースに、首元、手首にはふんわりとしたボアが彩られている。

何層のレースで彩られたスカート部分にも全てボアが付いている。

まだ未婚の淑女ということもあり、襟ぐりや背中はボアで隠されている。

そしてさらにとどめと言わんばかりに、寒くも無いのに毛皮のストールを掛ける予定よ。


そう、このボアやストールの毛皮は、あの災害級魔獣のものだ。

わずか数日であの加工しづらい魔獣の毛皮を、こうも立派に仕上げたのは驚きよ。


もちろん、災害級の魔獣を討伐したのが私だという情報はすでに広まっている。

そのうえで、その魔獣の毛皮を纏うことでアピールという寸法だ。


「お似合いですよ、リリス様」

「ありがと」


ジュードの件もあり、微妙だったメリッサ含めたその他侍女たちとは、魔獣討伐の件で少し改善してたり。

ドレスの着付けが済んだ私は、鏡台の前から立ち上がる。


「リリス様、こちらを」


侍女3人がかりで運ばれたのは、魔獣の毛皮のストール。

長さは普通。じゃあどうして3人がかりなのか。

答えは単純。重いのよ、これ。

このストールだけで並の剣2本分くらいになるとか。


ちなみのその毛皮をたっぷり使ったこのドレスも、かなり重い。

その重さのせいで、普通の生地では毛皮の重さで破れかねないから、ドレスの内側にはボア部分をつり下げるワイヤーが付いている。

そのワイヤーが、外から見えないようにする工夫は見事なんだけどね。

そのせいで余計にドレスの重量が増して、重さが成人男性一人分くらいになってしまっている。


まぁ私には関係ないけどね。


「さぁ行きましょう」


部屋を出ると、ちょうどアルディが着ていた。

白を基調とした軍服に身を包み、そして腰には帯剣をしている。さらに珍しく今日はマントも。もちろんマントも白い。

黒髪は後ろで束ね、ゆるく前に流している。

いつもの胡散臭い笑みは、今日も健在よ。


「おお、綺麗です、リリス」

「ありがとうアルディ。あなたも素敵よ」


アハハウフフ。

決まり切ったかのようなあいさつの後、アルディは私の手を取り、そっち口づけてくる。


挨拶を終えたあと、アルディのエスコートに従い、会場へと向かう。


「重いでしょ、それ」


私の言葉にアルディは振り返り、苦笑いを浮かべていた。


「あなたほどではありませんよ」


そう、アルディが身にまとうマントもまた、その裾に毛皮を使っている。

場所が場所だけにかなり重いはず。

とはいえ、毛皮を使っているのがそこだけだから、私ほどじゃないというのはその通り。


ただ、常人離れの私と彼を比べるのは酷というもの。

見た目には平然と歩いているけど、相当重いはずだ。


「大丈夫です。これを纏ったままではダンスをしませんから」

「あら、私はこれを脱げないのに?」

「あなたはこの祝勝会の主役ですから」

「ひどい話だわ」


お互い噴き出してしまった。


「予定外でしたが、実に素晴らしいあなたのお披露目になりそうです」


あら、しっかりイケないことも考えているのね。

そういうアルディの瞳は、青い瞳にさらに黒い光を宿している。

そうこなくっちゃ。


「私のパートナーも運んでおいてくれたんでしょう?」

「もちろん。『英雄』の所有物ですから」

「御大層な名前ね」


そう、会場には私のハルバードも運び込まれている。

曰く、魔獣にとどめを刺した英雄の宝具、と。

こっちもこっちで御大層だわ。


もちろんただの見世物じゃない。

それを私が振るい、演舞を見せるパフォーマンス付き。

私という存在の意味を、国内に印象付けるため。



会場にアルディと私が来たことが、高らかに告げられる。

ざわざわとしていたはずの空気が、一瞬にしてシンと静まり返った。


国王のためにと設けられた席への道が開かれる。

会場中の視線がアルディと私…いや、私だけに注がれる。

老若男女、国内の貴族という貴族がこの場に集まり、その視線を私へと注いでいる。


(ふふっ、さぁ楽しみましょう)


前皇帝にして、今世傍若無人として振る舞ってきた私が、この程度の視線の雨に晒されて、臆するなどありえない。

あまたの視線を前に、私は優雅な微笑みを崩さない。

アルディの腕に自らの腕を絡ませ、一歩歩み始める。

成人男性一人分に相当するドレスを纏おうとも、その歩みによどみは無い。


壇上までたどり着いたアルディが、会場にいる皆を前に、挨拶を始めた。


「皆の者、今日はよく来てくれました。先日、我が国は災害級の魔物の登場により甚大な被害を受けた。その被害は未だ全貌を把握しきれてはいません。民が千人以上犠牲になったという報告もあります」


アルディの言葉に、会場でざわめきが起こる。

なにせ昨日の今日だ。まだ情報は届ききっていない領地もあっただろう。

災害級の魔獣ということで、混乱を避けるため、また正確さの低い情報をむやみに拡散しないという意図もあったと思う。


アルディは続けた。


「我が国としても討伐隊を編成し、魔獣を討伐しようとした。だが、そのままでは兵たちにも甚大な被害が出ていたかもしれません。なにせ此度発生した魔獣は災害級。もしかすれば…国の崩壊すらありえたかもしれない」


沈黙が落ちる。

災害級は文字通り、災害だ。

人智でどうにかできることではなく、過ぎ去るのを待つしかない。


「だが、そのすべてを解決したのが、わがラディカル国に王妃として迎え入れた、リリスです。彼女が『黄金の死神の鎌』と呼ばれていることは皆周知のはずでしょう」


そんなこと周知扱いされても嬉しくはありませんけど。

まぁ周知なのは事実ですが。

静まり返った群衆が、再びざわめきだす。

さて、このざわめきはは一体どれに対するざわめきかしらね?


「あの方が…黄金の死神の鎌…」

「馬鹿な、どう見てもただの少女じゃないか」


うん、私が『黄金の死神の鎌』だと信じられないざわめき一部。


「本当に陛下は『黄金の死神の鎌』をむかえたというのか。どういうおつもりなのだ…」


『黄金の死神の鎌』を王妃に迎え入れたという事実を、信じたくなかったのが一部。


「陛下があの仇名で呼ぶなど…一体この国はどうなってしまうのだ…」


ああ、そういうのもあるのね。

アルディと私の関係を不審に思うものもいるみたい。

そりゃそうよね。王妃として迎えながら、宿敵の『黄金の死神の鎌』という呼び名をそのまま使うんだもの。


アルディの挨拶は続く。


「リリスが、そこにあるハルバードをもってして魔獣を討伐してくれました。おかげで我が国は、災害級の魔獣の出現という最大の危機に、その被害を最小限に抑えることができた。被害に遭った民には国として最大の支援を行うことを約束しましょう。

だが、その前に、皆に改めてこの国の新たなる英雄を紹介します」


アルディの視線がこちらを向く。

私は一歩進み、カーテシーを見せる。


「初めまして皆さま。シリウス帝国より参りました、リリス・フィールドにございます」


顔を上げると、群衆の表情は様々だ。

疑い、驚き…うん、友好的なものは無さそうね。


「だが、皆の中にはリリスが災害級の魔獣を討伐したなど、信じられない者もいるでしょう。それは仕方ない。これほどまでに美しいのですからね」


そういってアルディは、私の腰に手を回し抱き寄せた。

あら、そんなこと人前でされたら恥ずかしいわ。


「恥ずかしいですわ、陛下」


言ってみた。


「こんなに美しいのに、強く、それでいて恥じらいがあるだなんて、あなたはどれだけ私を惑わせれば気が済むのですか?」

「クスッ、そんなつもりは全くありませんわ」


そう返せば、まだ挨拶の途中だというのに2人でクスクスと笑いだしてしまった。


「そこで、今回リリスには一つ演舞を披露してもらうことにしました。衛兵、リリスにハルバードを」

「はっ」


衛兵の声のするほうを見ると、そこには私のハルバードが立て掛けられていた。

血まみれになったはずだけど、今はしっかり磨き上げられて血の曇り一つない。


そのハルバードを衛兵3人がかりで運んできた。

私はアルディから離れ、ハルバードが来るのを待つ。


「こちらになります」

「ありがとう」


3人がかりで持っていたハルバードを、私は片手で受け取った。

その瞬間、会場中からざわめきが起こる。

当然でしょうね。大の男、それも衛兵として鍛え上げている男が3人がかりで運んだものを、片腕一本で持ち上げたんだもの。


そのまま衛兵が群衆を壁へと寄せ、中央に空間ができる。

ハルバードを振り回したとしても、人には当たることのない間合いが十分に取られている。

これなら大丈夫ね。


私は中央に歩み寄り、一つ息を吐いた。

演舞とはいっても、決まった型を知っているわけじゃない。

じゃあどうするのかと言えば……実はただの素振り。

それが演舞と言えるのかは、知ったことではないわ。

けど、剣も握ったことのないようなただのド素人なら、これほど巨大なハルバードを目の前で振り回されるだけで十分驚くはずだ、というのアルディの論。

いいわ、乗ってあげる。


ハルバードの柄尻を握り、柄の中央を握っていた腕を離して、そのまま正面にハルバードの切っ先を向ける。

切っ先側にいた貴族たちが、そこから逃げるように道を開けていく。

いつの間にか楽団の音楽も止んでいる。

そのまま、ハルバードを横なぎに一閃。

ブオンと、特大の風切り音が会場中に響く。

ヒッと誰かの短い悲鳴が上がる。

そのまま背中まで回し、今度は反対側の手でも握る。

両手で返す勢いで振る。

片手で振ったときの、倍の速度でハルバードの刃が空間を切る。

刃が奏でる空気の悲鳴は、ブオンからゴォッに変わった。

最前列にいた人は、刃の生み出す風を感じ、その恐怖で前列から逃げ出した。

今度は私の背後に刃を突き出す。

こちらを向くと思ってなかったのか、その場に尻もちをついた哀れな貴族の男がそこにいた。

そのまま真上に持ち上げ、一気に振り下ろす。


「ヒッ!」


尻もちをついた男が頭を抱えた。

十分すぎるほど間合いの外にいるというのに、ハルバードから放たれるプレッシャーはその男に恐怖を与えていた。

刃が地面に突き刺さる瞬間に止める。

加速が乗ったハルバードの超重量の刃を寸止めするのは、至難の業だ。

けれど、私の膂力なら可能な芸当。

そのまま私はハルバードを振り回し続けた。

矛先になるたびに、群衆は一歩、また一歩と外へ逃げていく。

いつしか、中央にできた空間は最初の倍近く広がっていた。

壁際に逃げている貴族たちは、ぎゅうぎゅう詰めになっているけどそれも気にしていられないほどのようだ。


演舞(という名の素振り)が終わったとき、一つの拍手が鳴った。


「素晴らしい。素晴らしい演舞でしたよ、リリス」


アルディだった。

彼と、3人の衛兵たちが近寄り、衛兵たちは私からハルバードを受け取っていった。

そしてアルディが私の手を取り、包み込むように握った。


「さぁ、皆さん、この国の英雄に拍手を!」


アルディの声と同時に割れんばかりの拍手が起こる。

さっきまでハルバードに恐れおののいて壁際に逃げていたのに、この切り替えの良さは驚嘆に値するわ。


「ねぇ、アルディ」


私は拍手で少しうるさく感じる中、そっとアルディに呼びかけた。


「どうしました?疲れましたか?」

「この毛皮、臭い」

「私もです」

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