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ましろき月光

作者: 秋葉竹



選ばれない命が

背中の肉に潜んでいる

自転車の鍵をなくした手が


の手として震えてる

青い影を落とし

青い風に吹かれながら


青い血に濡れた傷を舐めあった

奇妙な生活はこれで終わるだろう


蛇のいく道はないしまた

その牙で傷つけられる痛みなど

甘いものだから

忘れてしまえる純粋な自由を片手に握り

木枯らしに斬りつけられた傷として

もう痛みを耐えることもないだろう


そのときこそ

その蛇の道は


いくつものあたたかいみずうみをこえて


そのまがまがしい皮を棄て去り

きのうへと戻っていくだろうよ

夜は


だれも傷つけたくない

優しさだけが転がって

しんしんと

しんしんと

ふけてゆく

弥生の

あるさみしい夜の道は

いまはもはや存在しない

神聖なのかもしれない

はずの

月光が

射す

ましろき







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