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エピローグ

 人間とは何か、自分とは何か。そんな永遠に解けないような問題の答えを、僕はずっと探し続けている。そして、最近出会った不思議な彼女もまた僕と同じ。人間の物語に触れることで、自分が何者かを知りたいと渇望している。

 「…あら、グレイさん。こんにちは」

 彼女は淡々と、でもその瞳の奥には好奇心を光らせて僕に顔を向ける。

 「やぁ、実はね、ぜひミンさんに聞いてもらいたい話があるんだ。話してもいいかな? 」

 「…ええ、どうぞ続けてください」

 僕は自分がどういう人間なのかを知りたい、そのために人間を知ろうとしている。そう、あくまで自分のためなんだ。

 だけれど、僕は少しだけ、彼女がどんな人間なのか知りたいと思っているのかもしれない。

「……なんてね」

「…? グレイさん? 」

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