あいつなど大物じゃない

「○○さんなど、国政に影響を及ぼす大物ではない」

「ちょっと待って下さい幹事長。○○さんは、総理大臣で、貴方の政党の党首ですよ」

「そうだ。本当は、総理大臣になど何の権力も無い。日本を真に支配している御方は別に居て、その事を、あの御方の許可なく明かした者も、それを聞いた者も謎の死を遂げるのだ。おい、俺のスキャンダルを握っている△△新聞の××、このままでは、どの道、俺も破滅だが、俺を破滅させようとした貴様も道連れ……死なば諸共だ!! 聞け!! 日本の真の支配者は(固有名詞らしいが人間の文字では表記困難な単語)だ!!」

「あの……△△新聞の◎◎と申しますが、当社の××は、本日、休みです。何でも、子供が急病になって病院に連れてくとかで……」

「えっ？」

　数十分後、▽▽党の幹事長とぶら下りの記者達の惨殺死体が見付かった。

　凶器も犯人も未だに不明である。