第2話 沖縄へ
せっきや疾風達は修学旅行のため沖縄へ行くこととなった。
「恋をする」って何なのだろうか。
相手を好きになること?
相手を愛すること?
それはきっと、
気づかないことだ。
僕はそう思う。
じゃあ一目惚れってなんだろう?
そうやって、そんなことばかり考えて、目先のことが不十分で、また失敗をする。
今日もまたそうだった気がする。
僕は、欠伸をしながら机の上に突っ伏した。
午後の授業はいつも通り、暇を持て余し、睡魔との闘いになるだけだった。
「おーい。せっき!起きろ〜」
しかし、突然の上からの声に驚き、僕は顔を上げた。
「なに?疾風」
眼前にはショートカットの活発そうな女子が立っていた。
疾風と言われたその女子は呆れたような顔をして、
「せっき、修学旅行のルート決め担当だろ?終わったのか?」
と言う。
確かに、僕はルート担当だった。
何故、この僕がこんな面倒な仕事になったかというと、頭がいいからすぐ出来るという馬鹿みたいな理由だった。
「後は、時間の調整だけだよ。疾風は?班長の仕事は終わったの?」
と、質問を返す。
疾風は、
「わたしの仕事速度を舐めるなよ!終わってないけど!」
と、自信満々に言う。
「さっさとやりなよ」
僕がそう言うと、疾風は、
「もちろん!イエッサー!」
と、巫山戯たように、敬礼の真似をした。
僕はそれに対して、
「頑張って下され、班長殿」
と、返した。
僕はこれだけの日々で幸せだった。
修学旅行当日
うちの学校の行き先は沖縄だった。
とはいっても、民宿に泊めてもらったりはせず、普通にホテルで2泊3日泊まるだけだった。
そんな、3日間も沖縄で何をしているんだという感じだが、実際のところ、最初と最後の1日ずつは半強制的な観光だが、あいだの1日は、班で一緒なら海で泳いでもいいとかレベルの自由行動だった。
もちろん、疾風は、
「泳ぐしかないでしょ!」
と、言っていた。
そして、今日。修学旅行、初日の朝。
飛行機に乗って、沖縄まで行くのだが、席は班でひとかたまりになって座る。
~機内~
「せっき!沖縄楽しみだな!」
と、疾風は楽しそうに言う。
「そうだね、ちなみに疾風、その荷物は?」
疾風の周りには所狭しと荷物が置いてあった。
「もちろん必要な荷物だよ?」
と、当たり前のような顔をして疾風は言う。
「多すぎだよ…中には何が入ってるの?」
と、僕が聞くと、
「えっとな、まずおやつとかトランプとかだろ?あとは下着とか…」
危うく疾風がバッグから出しそうになったものを僕は慌てて止める。
「出さなくていいから!」
「んあ?そうか?まあ、そんな感じだ」
僕は修学旅行のこれからが心配でたまらなかった。
……To be continued