一日目、ジャンケン
「暇だなぁ。」
そんな言葉から始まった。俺達の暇潰しライフ。
「ジャンケンしようぜ。」
普通に疑問に思った事を聞いてみる
「それやった後、どうすんの?」
「ただのジャンケンじゃないぞ?心理ジャンケンだ!」
「心理ジャンケン?」
(あ~、あれかな?先に宣言してやるやつのことかな?)
「どんなジャンケンなの?」
一応ルールを聞いてみる
「えっと、どんなヤツだっけなぁ」
「覚えてないんかい!」
案の定、聞いておいてよかった
「シュウ、お前、ルールの知らないゲームを俺とやろうとしたのか?」
「そういうキドは、ルール知ってるの?」
「あれだろ、先に宣言してやるやつの事だろ?」
「おー!さすがキドだなぁ。」
俺の名前は、木戸 那由多。普通の学校に通う高校2年生だ。で、こっちのルールも知らずにやろうと言ったアホが、同じクラスの三枝 秋。アホっぽい発言したけど頭は良い方だ。
「なぁキド、知ってるなら、なんで聞いたんだ?」
「お前が知ってるのかどうか単純に気になったから聞いたんだよ」
「じゃあ、やろうぜ!」
「オーケー、じゃあ俺は先にグーを出すよ。」
「グーかぁ、じゃあ俺もグーを出そーっと。」
やっぱりこいつの言動はアホだと思えてくる
「なぁシュウ、それじゃ終わらないだろ?」
「暇だ、って言ったのキドじゃん、すぐに終わったらまた暇するだろ?てか、これも駆け引きだぞ?」
「それもそうだな」
「じゃあ、いくよー、ジャンケンポン」
俺、グー
シュウ、チョキ
なにか期待したような眼差しでシュウがこっちを見ている
「・・・」
「・・・」
なんなんだこいつは?とりあえず
「なぁ、シュウ。」
「なんだい、キド?」
「飛んでいいよ?」
窓を指差して言う俺、驚くシュウ
「飛べるか!ここ何階だと思ってる!」
「え?3階。」
「死ぬに決まってるだろ!」
「だよね~」
「後、そのままあっち向いてホイやるって言うの忘れてた」
「お前やっぱりアホだろ?」
「失礼な!テストの点数では負けてるお前に言われたくないわ!」
「俺は、ジャンケンの後の予定を忘れてた、お前も変わらないと思うが?あとな、俺はちゃんとジャンケンのした後、何するのか聞いたはずだぞ?」
「いいから、いいから、今言ったじゃん、そのままあっち向いてホイやろうよ!」
「ハイハイ、あっち向いてホイっと」
俺、上
シュウ、上
心理ジャンケンとあっち向いてホイをシュウが負け続けて数分。
「勝てねぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」
「・・・そんなに悔しいのかよ?」
「さすがキド、ゲームだけは強いな」
「ゲームだけ・・・な」
「うん、ゲームだけ」
「・・・」
「・・・」
こいつ、嫌味を言いやがって。
「あ~、暇だなぁ」
そう言う俺。
「暇だね~」
前を向きながら同調するシュウ。
学校は退屈だ。使わない知識ばっか詰め込んで何が楽しいんだろうか?ていうかこいつ
「おい、シュウ」
「なんだい、キド」
「俺からしたら暇そうに見えん、むしろ忙しそうだ」
「うーん、そうでもないよ?」
ノートに何か書きながらそう言うシュウ
「何書いているんだ?」
「いや~ねー、最近キドが暇ばっかり言うから、なんか面白そうなゲームを探してるんだよ。これはそれをまとめた物だよ」
「お!いいなそれ、他になんかある?」
「今日はもう6時間目だから明日ね。今は自習だったから俺も暇だったけど。そういえば、キドは自習課題ちゃんとやったの?」
「適当に書いた」
「適当、って俺の写しただけだろ」
「いつもありがとな~、シュウ。」
「まったく、キドはいつもいつも借りてばっかだな」
「まぁまぁ、一応感謝しているよ?」
「一応かよ!しかも何故に疑問系?」
「うーん、なんとなく?」
「いつものことだから良いけど。まぁ明日はもっと暇しないようなもの探しておくよ」
「なぁシュウ」
「ん?」
「いつも、ありがとな」
「どういたしまして」
そんなやり取りをして、学校が終わり、家に帰って、今日あった印象にあった出来事を振り返る。そんなに俺は暇そうにしてたかな?そこまで暇そうにしてるつもりは無かったけど、本人では気づかないものかもしれないな、明日シュウに聞いてみよう。そう思いながら夜がふけていった。
みなさんどうでしたか?面白かったでしょうか?初めて書いたので不安などでいっぱいですけど、不定期に連載していこうと思います。これからもよろしくお願いいたします