第四話 二人の算段
そこで少女は、爆弾魔の元を訪れました。爆弾魔は町の地下で毎日爆弾を作っている危険な男です。それでも少女は恐る恐る彼に言いました。
「語り手の物語が好きだったわ。とても素敵で輝いていた。だから、語り手の物語を禁止したこの国を爆弾で破壊してちょうだい」
でも、それは無理でした。
爆弾魔の手持ちの爆弾の量では国を爆破するには少なく、威力は望めなかったからです。
「でも、まあ、仕入れりゃできないこともないな」
爆弾魔はニヤリと微笑みました。
「よし、君の考えは面白そうだし引き受けてやるよ。その代り、俺にいくら払ってくれるんだ?」
「お金を取るの?」
「そうさ、世の中上手く渡るにはどんな綺麗事を並べるより、どんなに汚くても先に金を並べろってもんだ」
爆弾魔はニヤニヤ笑いを崩さず再び訊ねます。
「無論、アンタのことなんだから、アンタが決めると良いさ」
【選択肢】
1、「ありったけたくさん払う!」→『第十話 愚者たちの灯』へ
2、「お金はないの…」→『第十一話 花が咲いたのち』へ
※
お金は計画的に使いましょう。
第十話、第十一話は12/16夜UP予定です。