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第二話 胸の中にあるもの

 そこで少女は語り手の元を訪れました。語り手は、町の郊外の小さな木の小屋に一人で質素に暮らしていました。

「あなたの物語が好きだったわ。とても素敵で輝いていた。だからまた“昔々あるところに”“めでたし、めでたし”って話を聞かせてほしいの」


 でも、それは無理な話でした。

 語り手はそれらの言葉を使うことを偉い人から禁じられていたからです。

 規則を破れば殺されてしまうでしょう。


「大人の都合って本当面倒くさいのね」

 少女は言いました。

「でも知ったこっちゃないわ。言葉はそれでもあふれてくるもの。そうでしょう?」


 少女の言うとおりでした。

 語り手は胸に痛みを覚えました。

 語れなくて、語りたくて、

 語り手はもういっぱいいっぱいだったからです


 しかし、それでも語り手にはもう語る勇気がなかったのです。

 たくさんの人が自分の話を疎んでいて、望んでいないと思っていたからです。


 少女は言いました。

「そういうことなら、あなたが作る物語を私が語ってあげるわ。それならいいでしょう?」


 語り手は考えました。

 語ることを禁じられている語り手には、少女の言葉は魅力的な言葉のように思えました。


 考えて、考えて

 語り手は、



【選択肢】

 1、少女の提案に賛成しました。→『第五話 語られるもの』へ

 2、少女の提案に反対しました。→『第六話 語り手と聴き手』へ

 3、少女を殺すことにしました。→『第七話 躊躇』へ



 ※



 語らない語り手を、語り手と呼べるか?

  


第五話~第七話は12/16夕方ごろUP予定です。

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