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ソフィア5歳の誕生日が近づいてきた。

屋敷では使用人たちが張り切って準備にかかっている。

外にあまり出ず部屋で大人しくしているソフィアに楽しんでもらいたい。

少人数ではあるが、公爵夫妻が親しくしているブリトール伯爵夫妻や兄の友人家族がお祝いに来てくれる。アルベルト王子は自主的にか参加を申し出た。しょっちゅう城を抜け出して遊びに来るので、いつも通りだ。

正式に誕生日会来訪となるので、王子の気持ち的に違うということだろう。


いよいよ明日が誕生日となり公爵家族はいつもより早めに夕食となった。明日に備えて。

お父様、お兄様はニコニコニコニコニコニコとソフィアを見ている。無事に誕生日を迎えられそうなのが嬉しいらしい。

仕事では眉間に皺を寄せぎみなお父様だが、屋敷に戻るとこの様子。いかに息子を押しのけて娘を構い倒すかが大事なのだ。

「二人共、ソフィアは大丈夫です。早く自分の食事をなさいな!」お母様が声をあげると仕方なく食事を始めた…

予定どおり早めにベッドに入り、直ぐには眠れないと思ったソフィアだかスゥと眠りにおちた。


……

サラが会社で仕事をしている。疲れが溜まっていて辛いな…と思ってる。

(あぁ、また夢の中ね。今日の夢はいつも以上にハッキリしているが…)

サラは大人になっていた。日本という国で、そう広くない部屋で一人暮らしをしている。

定期的に病院に通い、抱える病気の治療をしていた。無理をすると仕事を休まなければならなくなる。平日は電車で会社に行き、化粧品の研究をする。基礎化粧品の成分分析・開発だ。会社の中には健康食品の開発をしている部署もあり、よく試作品を貰って意見を求められた。

最近はデータ分析に時間がかかり残業が続いてる。そろそろ限界かも。疲れた、身体が重い、頭痛がする…


(やはり今日の夢はいつもより鮮明ね。)


今日こそは定時に帰りたい。何とか区切りを付けて帰りの電車に乗った。

眠い…眠い…帰ったらとりあえず眠ろう。ふらふらと混雑した電車から降り、周りが急いたように歩く中、何とか足を動かしていた。身体がずしんと沈むように重い。なかなか前に進まなくなる。駅を出れば家までは直ぐだ。もう少し、もう少しと思って足を踏み出す………




『あっっ、階段!!!!!』と気が付いた時には足元に床はなく前のめりに階下へ向かって身体が投げ出されていた!!!

帰宅時間の人混みのざわめきが遠ざかる。きゃあっという悲鳴が聞こえた。




落ちる………!!と思った瞬間、閃光に包まれる。

サラはぎゅっと強く目を閉じた。

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