13
正午近くになって、ソフィアは目を覚ます。熱はすっかり下がっていて、身体も軽い。
とはいえ、無理をすれば夕方には再び熱を出す…とソフィアは経験上わかっていた。
できればビビたちと早く話をしておきたいけれど、森に向かうのは無理ね…
連絡手段を聞いておけばよかった…
ベッドで横になったまま考え込んでいると、
ステラがそっと寝室の扉を開けて入って来た。
「お嬢様。お目覚めでしたか?ご気分はいかがでしょう?」
「もう、平気よ。心配かけてごめんなさい。」
「いいえ。とんでもございません。奥様が付いておいででしたので、私は何も…。」
「お母様にもお礼を言わなくてはならないわね。」
「はい。そうなさってください。」
ステラは快復したソフィアに少し安心したようで、水差しの水を注いでソフィアに飲ませると、食べやすい食事をご準備しますと再び部屋を出ていった。
ソフィアはベッドから身体を起こす。
「ビビ、トット、ポポ!!」と声に出してみた。もしかして?と思ったのだ。
すると空中に光が瞬いて、ソフィアの期待どおり三人が現れた。
『『『呼んだぁ???』』』
ビ 『ソフィア。熱下がった?』
ト 『ソフィア。心配したのよ。』
ポ 『僕、側に来たかったのにソフィア以外に見つかっちゃダメってビビとトットに止められたんだ…』
「ごめんね三人とも。もう大丈夫よ。わたしも会いたいと思ってたから、来てくれて嬉しいわ。」
ポ 『僕たちはソフィアを守護する者になったんだから、何時でも呼んでよ。』
「私を守護する者になったの?創生の泉の守り人じゃなく?」
ビ 『創生の泉の守り人であり、創生の魔法を使えるソフィアを守護する者。にもなったんだよ。』
ト 『そう。ソフィアは私たちの主なんだよ〜!!』
「……そうなのね…よく分かってなかったわ………でも、そう。じゃあ、改めまして。
ビビ、トット、ポポ。宜しくお願いします。」ソフィアはベッドの上で深々と頭を下げた。
ビビたちはキョトンとした顔の後、横一列になり同じようにぺこりと頭を下げて、ちょっと恥ずかしそうにしていた。
そして、これから創生の魔法を使う準備をしておきたいこと、三人のこともあるし…今夜、私が寝室で一人になってから相談させてもらいたいということを伝えた…
ビ 『わかった。今夜ソフィア一人になったら、また来るよ!』
ト 『任せて~!!』
ポ 『大丈夫!大丈夫!!』
と言うとあっという間に三人は居なくなった。
素早い…理解が早くて助かるが、重要な話は先に言ってしまわないと逃げられそうだな…と思う。
そんな事を考えていると、ステラが食事を運んで来てくれた。
まずは栄養補給だね。
よし、よく噛んでしっかりたべよう!!