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大望録

作者: 玉置 宗次郎

おおきな山にいた、私はそこで昔、熊を狩っていた。

その日、目を覚ますと私は山にいた。大樹の根元のコケを枕にして寝転んでいたせいか頭は湿っていて耳はよく聞こえない。なぜこんな所にいるのかと不思議に思いつつ、家へ戻ろうとするうちに自分になにか不自然な違和感を覚えた。

翼が生えていた、茶色い翼。飛ぶことが出来た。


その日からわたしは翼を使って熊を狩りに出かけるようになった、壊れた足の代わりに神様が授けてくれた翼は私に新しい景色を見せてくれた。


翼のことは誰にも話せなかった。友や妻との関係をたち、私は山奥で1人で暮らすことになった。そんなある日懐かしい音がした。誰かが熊を狩っているのだろうと気にしなかったが、その音は私の小屋へと向かってきた。


飛んでる私を見た誰かが私を狩りに来たと気がついた。急いで外へ出たが、風がない帆翔できなく、私は山頂までよろめきながら登った。彼らはかつての友愛を忘れ、まるで私を化け物を見るような目で見ると、すかさず銃を構えるのだ。


何とか山頂へ辿り着くと、そこには私のように翼の生えた生き物が集まっていた。みな、逃げてきたのだろうか。つかの間の安心を他所に、銃声が鳴り響く。私たちはいっせいに山頂から身を投げた。なぜ私たちが死ななければならないのだ。と誰かが呟いたのが聞こえたと思った折に、下からの突風が私達の胸を刺す。


私たちは舞い上がった、そのまま滑空して逃げ切ろうと、目の中には希望が見えた。しかし、風邪は止まなかったのだ、私たちは気を失い再び堕落した。



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